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こよい こよりの そらから   Koyoi + Koyori + no + Sorakara

こよい こよりの そらから   Koyoi + Koyori + no + Sorakara
 
 遠い日に出会ったあの子がお別れに、気持ちの詰まった沢山の詩をくれました。ひとつ年上のその子は、いつも笑顔で、いつもやさしい目をして、近くにいました。気づいてたけど、気づいてないような素振りをして、何となく時間が過ぎて、もうその子は離れていきました。ほとんど会話をしたことが無かったけど、お別れにもらった沢山の詩には沢山の気持ちの果物だったり、お菓子だったり、しゅわしゅわの炭酸ジュースだったりとカラフルな言葉とどこか寂しそうな世界に、なんとなく切なくて苦しくて、色々なあの子の想い出を並べながら静かな夜を好んでは誰か来ないかななんて遠くの光を追いかけては、ぼーっとしていました。
 ネットの世界では過去は過去のまま止まっていて、あの子は、雨の音と遠い日の想い出で寝つけなくなっていた。少し間をおいて「あの頃に少しだけでも、戻れたら、ちょっとそわそわした話もしてみたいね。」と返した。あの子は、もしあの頃に戻れたら、待ち合わせは俳聖殿にしようねと返信が来た。同じ夜空だった。

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