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大きな声を出さずに諭す。

初めてこのページにこられた方、
はじめまして。私は、重度発達障がい者の母で、障害者スポーツ指導員のケイコです。

このページは、3000字ほどもありますので、目次を見て、飛ばして読んでいただくもよし、分けて読んでいただくのもおすすめです。

○大声を出さない子育て

皆さんは、お子さんに大きな声で、叱ったことはありますか?
きっと、お子さんにわかるように、声を落として諭すように、最大の努力をされているのではないでしょうか?

なぜ?と言われると、
教育書に書いてあったから。
その方がいいとみんな言っているから。
もう、大きな声で叱って育てる教育で育てては、子どもが社会についていけなくなる。とおもうから。
子ども自身に、考える力を付けさせたいから。

こんな感じの理由でしょうか?
素晴らしいです。

大きな声は、子どもには、びっくりさせるぐらいの効果しかありません。
(ヨーイドン!のピストルの効果はあります)
びっくりしたら、思考が停止します。
子どもの小さい頃から、思考を停止させず、なるべく自身で考えさせる教育を、実践されているお父さん、お母さんは、本当に素晴らしいと思います。


私たちの時代は、残念ながら画一教育の時代でした。
ですから、「大きな掛け声、大きな返事」が大切な教育でした。
とにかく体に覚えさせろ!
極端に言えば、そんな感じです。

ですから、何度も言いますが、「子どもの思考を奪わない。」と決意して、
努力している姿は、本当に素晴らしいと思います。

でも、親も人間です。
驚いた時は、ムンクの叫びのごとく大きな声が出る時だってありますよね。
死ぬほど心配した後、つい怒鳴ってしまうことだってあります。

それは、人間として当然の感情です。

そして、子どもの行動は、いつだって想像を超えてきます。
成長も、発想も、驚きの連続です。

「えぇ!!どうしたの!」
「ひぃやー! これは。。。」
「今まで、何してたの!」
第一声は、どうしても大きな声が出てしまいます。

それでも子どもは、その姿を見て、天地がひっくり返るほど、驚くのです。
驚いているときには、人の話は、耳に入ってきません。
失敗したぁーと思っても、その第一声を止めることなんて、難しすぎます。

そこで、時間をおいて落ち着いてから、話すことになります。

でも子どもの時間って、私たち大人より、随分と濃縮されています。
すぐに忘れてしまう。というか、他の興味に移ってしまって、
遠い過去の話を、聞かされている気分になっていたりします。

これを読んだ時、あなたはきっと、その第一声を制御することができるようになると思います。
その上で、大きな声を出す時か、出さない時か、選択できるようになるでしょう。
そうすると、もっと子どもと余裕を持って接すつことができるようになるのではないでしょうか?

私がなぜ、そんなことを考え、できるようになったかというお話をします。

○私の体験

私の場合は、少し状況が厳しかったのです。
ルンルン(息子のHN)は、情報過多になるとすぐにパニックを起こすし、聴覚過敏で、大声を出すと、一発でパニックを起こします。
だから、どんなに驚いても、大きな声を出すことが許されませんでした。
出してしまったが最後、パニックを起こして、もっと酷い状況が待っていたからです。

このラインの間、食事中の方は、読まない方が賢明です(苦笑)

☆彡・★彡・☆彡・★彡・☆彡・★彡・☆彡

おまけに、一時期、便コネという『便意がわからない+汚いという概念がわからない=突然生まれた遊び道具で遊んでしまう。』という、ちょっと生理的に受け付けられない状況になることが、毎日続きました。
左官屋さんのように、壁に一面綺麗に、塗っていることもありました。

☆彡・★彡・☆彡・★彡・☆彡・★彡・☆彡

この時の私の心理状態は、こうです。

*もう、状況が受け入れられない。
*大体、料理の最中で、目を離した隙にするので、生理的に受け付けられない。
*どう、掃除したらいいのか、途方もない気分になる。
*とにかく、びっくり。

で、「ひゃ〜〜!!!!」と叫びたくなるのですが、この状況でパニックが起きたら、再起不能です。

そこで、その最初の叫びをコントロールする必要が出てきました。

○息を考える

最初に、とにかくビックリの声の自分の声を、考えてみました。

皆さんは驚いたとき、息を吸いますか、吐きますか?

私は、吸っていました。
「ひゃー」で、思いっきり吸って、次に出た時は、その声を吐き出すので、どうしても大きな声が出てしまっていたのです。

そこで、「息を呑む」驚き方に変えました。
喉を締めて、顎を引いて、頭を引く驚き方です。
のけぞるというと、わかりやすいでしょうか?

そうすると、うっかり大声が出る確率が 減ります。

それでも、出てしまうことがあります。

そこで、「げっ」と小さく言うようにしました。
「げっ」という濁音は、喉が閉まります。

その後、ため息をつけば、大きな声を出そうにも、息が残っていません。

ため息をつくことも、大事です。

大きなため息ではなく、静かに小さくため息をつくのです。
その声を自分で聞くと、少し落ち着きます。

そうは言っても、手っ取り早く、黙々と片付けることに慣れるまでは、目の前にある惨状(笑)を、受け入れるまでに時間がかかる事がありました。

私だって、疲れていることもあるし、他の悩みだって山ほどあるのです。

皆さんはいかがでしょうか?

『子育てそのものの悩み』よりも、他の悩みが多く、余裕がないばかりに、子育てがうまくいかない。ということ、ありませんか?

子育ての悩みなのか、それ以外の悩みなのかというと、それ以外の悩みの方が多くて、それが理由で、子育てが思うようにいかないことも多いのではないでしょうか?

私は、そういう時は、ルンルンの安全だけ確認して、とりあえずトイレに駆け込んで、「うぅー。」とうめいたり、いっそ泣いてみたりしました。
気持ちが落ち着いたら、決めた手順で、作業するのみです。

○段取り

1。子どもの安全。清潔確保
  この抱き上げた時に、部屋の全体を見せて、自分が何をしたかを、客観的に見せる。  「こりゃ、大変だね・・・しかしキレイに塗ったもんだね・・・💦」

2。家の掃除。
    いっそ、下に捨ててもいい布を丸めて敷き詰め、たわしで洗う。(力を入れなければ壁紙は破れません。)クレンザーや重曹で洗えば、匂いも気になりません。
そして布は、おむつと同様に捨てる。

3。ルンルンとの、お風呂タイム。(とは言っても、お湯を溜めながら、シャワーをしなければなりませんが・・・)

こんな感じです。

○アンドロイド化のすすめ

ちょっと、機械的な動作が多くなるものの、子どもに教えるためには、ある程度、機械的な対応の方がいい時もあると、実感していました。

子育てアンドロイドみたなイメージかな?

ゆっくり諭すときは、感情・情緒豊かな方がいいのですが、パニックを脱出するためには、アンドロイドになり切ることも必要だと思います。

これは、あくまで、非常時に感情に振り回されないためです。

子育ては非常時の連続ですから。

○トランポリン教室で

我が家はちょっと極端ですが、トランポリン教室で、いろんな子どもに教えていたときも、
同じようなことが、たくさんありました。

子どもたちは、障がいがあるなしにかかわらず、みんな、個性全開です。
子どもと接することは、驚きと発見の連続です。

だから、できるだけ大きな声を出して、子どもをびっくりさせて、思考停止にさせないよう、努力してきました。
ま、そうすると、また驚くようなことを考えて、びっくりすることもあるのですが(苦笑)

それは、うれしい驚きだから、幸せなことだと思いませんか?



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