ユキノ@卯月

ユキノと申します。永遠に駆け出しの物書きです。 好きなものを好きな時に。読んでくださる…

ユキノ@卯月

ユキノと申します。永遠に駆け出しの物書きです。 好きなものを好きな時に。読んでくださる皆様に感謝を。

マガジン

  • Missing

    櫻坂のメンバーが登場するファンタジー作品。

  • 中編まとめ

    中編をまとめました。他の方の企画に参加させていただいた時のものも含まれます。

  • "オタメシカノジョ"~seasonⅡ~

    "オタメシカノジョ"の続編になります。

  • "From my past"まとめ

    シリーズ長編"From my past"のまとめです。

  • 君と僕の行方

    櫻坂メンバーのシリーズ長編です。宜しければどうぞ。

記事一覧

Missing 第10話

マネージャーの〇〇さんに連れられ、3人揃って入った部屋は取材に使うには少し広い部屋だった。 これまた取材には似つかわしくない長いテーブルの奥に男性が1人座っており…

ユキノ@卯月
2週間前
12

灯台下、いと暗し

草木も眠る丑三つ時... アパートの目の前のゴミ捨て場には、いくつかのゴミ袋。 本来なら朝になってから出すのがルールではあるのだけど、今だけはこの"迷惑なゴミ出し"…

ユキノ@卯月
4週間前
47

Missing 第9話

激しい怒りと憎しみの後。 __朦朧とした意識が徐々に鮮明になる。 私は 空を飛んでいた。 ひかる:......えぇーーっ!?  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 第9話 ~邂逅と片鱗~ __…

ユキノ@卯月
1か月前
13

君だけを...ずっと。

??:◯◯!何してんの!早くー! ◯◯:あぁ...今行くよ。 数メートル先からこちらに呼びかける人物。 __村井優。幼い頃からの知り合い、所謂幼馴染と言うやつだ。 …

ユキノ@卯月
1か月前
112

究極の二者択一 Root "H"~選択~

夢を見た。妙に断片的な。 ◯◯:ほっ...本日よりお世話になります!よろしくお願いします! __そうか、これは"彼"が入社してきた時の... ◯◯:...森田先輩...ご指導ご…

ユキノ@卯月
1か月前
60

Missing 第8話

薄暗い部屋の中心に置かれた円卓に腰掛けた何人かの人々__ 彼らは互いを気にすることもなく虚空を見つめている。その目は暗く濁っているが、どこか貪欲な光を灯していた…

ユキノ@卯月
1か月前
16

Me...too.

ウンザリするほど静かなオフィスには、キーボードを叩く音と僕の溜息だけが響き渡る。 時計に目をやると、22時を回るところだった。 __地獄の長時間残業。 この時期は…

ユキノ@卯月
1か月前
93

オタメシカノジョseasonⅡ『和ぐ空の向こうに』第3話

『それでは…男女でペアを作ってみましょうか』 教授のアナウンスの後、ザワつく講義室。 いつもなら退屈で仕方ない筈の心理学の授業。 心理テストの一環と称して教授か…

ユキノ@卯月
1か月前
31

Missing 第7話

___むかしむかしある所に、1匹の狐がおりました。 狐の身体は雪のように真っ白で、人を背中に乗せられる程大きかったそう。 狐には不思議な力があり、豊作の神様の遣…

ユキノ@卯月
1か月前
18

2人だけの記念品

腹の立つ程眩しい日差しが目に突き刺さる7月。 そう、"あの日"もこんな快晴だった___ __________________ ??:...ねぇ、またつまんなそうな顔し…

ユキノ@卯月
2か月前
93

究極の二者択一 Root "S"『貴方の瞳に...』

あれから1週間。 僕の頭の中は"彼女たち"の事でいっぱい。 『好きです...ウチは..."そういう風に"...見てますから...』 『私も負けんよ...ってこと。覚悟しといてね?』…

ユキノ@卯月
2か月前
65

Missing 第6話

彼女はいつだって太陽みたいに笑う。 __日陰にいる私を照らしてくれるかのように。 麗奈:おはよー、夏鈴ちゃん! 夏鈴:お、おはよ... 楽屋に入ってきた麗奈に明るく…

ユキノ@卯月
2か月前
17

擬態していた小悪魔

??:おはようございます先輩! ◯◯:おお...村井か。今日も元気だな。 毎朝のことではあるが毎度彼女の元気さには驚かされる。これから一日憂鬱な仕事が待っているとは…

ユキノ@卯月
2か月前
100

Missing 第5話

_________ 第5話 絶望と突破口  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 翌日。私はレッスン。天は撮影で午前中が終わり、夕方までもうあまり時間がない。 あれからピーターは私の…

ユキノ@卯月
3か月前
15

甘い媚薬

_____チョコレート...多くの人を惹きつけてやまないお菓子。もちろん私も大好き。 そして明日は2月14日。バレンタインデー。 女の子が意中の人にチョコレートをあげ…

ユキノ@卯月
4か月前
54

Missing 第4話

__恐ろしい出来事から数分後。 私たちは自宅に辿り着いた。 リビングのソファに座ると、疲れと忘れかけていた恐怖に眩暈を覚える。 さっきのは...何? 聞き間違いじ…

ユキノ@卯月
4か月前
15
Missing 第10話

Missing 第10話

マネージャーの〇〇さんに連れられ、3人揃って入った部屋は取材に使うには少し広い部屋だった。

これまた取材には似つかわしくない長いテーブルの奥に男性が1人座っており、こちらを見て会釈する。

〇〇:お待たせ致しました!本日お世話になります、山﨑、藤吉、守屋の3名です。よろしくお願いします!

天・夏・麗:よろしくお願いします!

男:...お初にお目にかかります。私△△編集部の愚地、と申します。皆

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灯台下、いと暗し

灯台下、いと暗し

草木も眠る丑三つ時...

アパートの目の前のゴミ捨て場には、いくつかのゴミ袋。

本来なら朝になってから出すのがルールではあるのだけど、今だけはこの"迷惑なゴミ出し"に感謝しなければいけない。

周りを伺いながらその内の1つの結び目を解く。

この瞬間がたまらなく好き。宝箱を開けるような高揚感。

??:......

息を殺し、中を物色する。正常な人間なら吐き気すら感じるであろうこの異常な行為

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Missing 第9話

Missing 第9話

激しい怒りと憎しみの後。

__朦朧とした意識が徐々に鮮明になる。

私は

空を飛んでいた。

ひかる:......えぇーーっ!?

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
第9話

~邂逅と片鱗~
________

フワフワとした浮遊感。下を見るに2、3m程浮いているようだ。

そして、再び驚く。

ひかる(...あれは...私...?)

眼下で鳴り響く凄まじい轟音。目を凝らすと、サキに飛びかかる自分の姿が確認

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君だけを...ずっと。

君だけを...ずっと。

??:◯◯!何してんの!早くー!

◯◯:あぁ...今行くよ。

数メートル先からこちらに呼びかける人物。

__村井優。幼い頃からの知り合い、所謂幼馴染と言うやつだ。

まぁ"幼馴染"とは言っても、そこまで仲がいい訳じゃない。

僕が引っ越してしまってからは、1年に1度帰省するこの夏の時期にだけ会う仲。

__ただ、それだけの間柄だ。

目の前に聳え立つ無数のビル、眩しすぎるコンクリートの照り返

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究極の二者択一 Root "H"~選択~

究極の二者択一 Root "H"~選択~

夢を見た。妙に断片的な。

◯◯:ほっ...本日よりお世話になります!よろしくお願いします!

__そうか、これは"彼"が入社してきた時の...

◯◯:...森田先輩...ご指導ご鞭撻の程...宜しくお願いします!

__ひかるでいいよ。

◯◯:えっ...そっ...そんな馴れ馴れしく...

__いいの。ある程度馴れ馴れしくなきゃ一緒に仕事出来ないけん。

そうそう...こんな感じだった。

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Missing 第8話

Missing 第8話

薄暗い部屋の中心に置かれた円卓に腰掛けた何人かの人々__

彼らは互いを気にすることもなく虚空を見つめている。その目は暗く濁っているが、どこか貪欲な光を灯していた。

やがて部屋に1人の人物が入ってくる。恐らくリーダー的な立ち位置の人物なのか、腰掛けていた全員が立ち上がり、深々と一礼した。

??:やぁ、皆御機嫌よう。座ってくれたまえ。

彼の言葉に全員が再び円卓につく。人数は全部で12人。

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Me...too.

Me...too.

ウンザリするほど静かなオフィスには、キーボードを叩く音と僕の溜息だけが響き渡る。

時計に目をやると、22時を回るところだった。

__地獄の長時間残業。

この時期はどうも皆体調を崩しがちのようで、今日も2人ほど出てしまった欠勤の穴埋めをさせられているという訳である。

◯◯:...んんーっ...あと少し...

大きく伸びをして、ディスプレイに向き直る。どうせ僕しか居ないからと気晴らしにかけて

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オタメシカノジョseasonⅡ『和ぐ空の向こうに』第3話

オタメシカノジョseasonⅡ『和ぐ空の向こうに』第3話

『それでは…男女でペアを作ってみましょうか』

教授のアナウンスの後、ザワつく講義室。

いつもなら退屈で仕方ない筈の心理学の授業。

心理テストの一環と称して教授から提示された突然の提案に色めき立つ生徒たち。

講義を受けているのは30人ほどで、ちょうど男女比は半々。

何人か話したことのある男子はいるものの、やはりこの空気は苦手だ。

こんな時に限って美空や彩はいない。

ましてやアイツも。

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Missing 第7話

Missing 第7話

___むかしむかしある所に、1匹の狐がおりました。

狐の身体は雪のように真っ白で、人を背中に乗せられる程大きかったそう。

狐には不思議な力があり、豊作の神様の遣いとして、昔から人々を助けておりました。

__しかし、ある日のこと。

狐が散歩から戻ると、遣えていた神様は無惨な姿で倒れていたのです。

慌てて駆け寄るも、神様は息も絶え絶えな様子。

__助からない。そう確信した狐は一つだけ問いま

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2人だけの記念品

2人だけの記念品

腹の立つ程眩しい日差しが目に突き刺さる7月。

そう、"あの日"もこんな快晴だった___

__________________

??:...ねぇ、またつまんなそうな顔しよる。

ショーケースに並べられた目の痛くなるような輝きを放つジュエリーを前に、隣に立つ妻がボヤいた。

◯◯:...別に...そういう訳じゃねぇよ。

ひかる:...ふーん...まぁいいけん。あっ、これかわいー。

うんざりし

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究極の二者択一 Root "S"『貴方の瞳に...』

究極の二者択一 Root "S"『貴方の瞳に...』

あれから1週間。

僕の頭の中は"彼女たち"の事でいっぱい。

『好きです...ウチは..."そういう風に"...見てますから...』

『私も負けんよ...ってこと。覚悟しといてね?』

夢でなければ僕は今、2人の女性にアプローチされている。

そう、文字通り夢でなければ。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
Root "S"
貴方の瞳に...
_________

ひかる:2人ともお疲れ様。定時だよー。

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Missing 第6話

Missing 第6話

彼女はいつだって太陽みたいに笑う。

__日陰にいる私を照らしてくれるかのように。

麗奈:おはよー、夏鈴ちゃん!

夏鈴:お、おはよ...

楽屋に入ってきた麗奈に明るく声をかけられ、恥ずかしくて俯いてしまう。いつもの事だ。

元々そんなに社交的な方ではない。

でも、彼女と目が合わせられない理由は他にある。

私は...好きなのだ。

麗奈の事が。

_________

第6話
与えられた力

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擬態していた小悪魔

擬態していた小悪魔

??:おはようございます先輩!

◯◯:おお...村井か。今日も元気だな。

毎朝のことではあるが毎度彼女の元気さには驚かされる。これから一日憂鬱な仕事が待っているとは思えないほどの快活さ。

優:...先輩は毎朝元気ないですよね。

◯◯:...そりゃ仕事なんかしたくないからな。

優:それでも毎日ちゃんと来てるんだから偉いです!

眩しい笑顔の後輩。オレの唯一の癒し...なのだが。

◯◯:.

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Missing 第5話

Missing 第5話

_________

第5話
絶望と突破口

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

翌日。私はレッスン。天は撮影で午前中が終わり、夕方までもうあまり時間がない。

あれからピーターは私の部屋でずっと瞑想している。作戦を練ってくれているみたい。

夏鈴と麗奈ちゃんは今日はレッスンには来ていなかった。

マネージャーさん達が何やらザワついていたからやはりそういうことなのだろう...

心配だがレッスンはいつも通りこな

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甘い媚薬

甘い媚薬

_____チョコレート...多くの人を惹きつけてやまないお菓子。もちろん私も大好き。

そして明日は2月14日。バレンタインデー。

女の子が意中の人にチョコレートをあげる日だ。

『所詮お菓子会社の陰謀だ』などと宣う人もいるが、恋する女の子の背中を押してくれる素敵なイベントだ。

かく言う私もそんな恋する女の子の1人。

明日の一大イベントに向け、休みだと言うのに早起きして台所に立っている。

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Missing 第4話

Missing 第4話

__恐ろしい出来事から数分後。

私たちは自宅に辿り着いた。

リビングのソファに座ると、疲れと忘れかけていた恐怖に眩暈を覚える。

さっきのは...何?

聞き間違いじゃなければあの巫女さん私たちのこと...殺そうと...してたよね?

...いや、今はピーターの話を聞こう。考えるのはその後でいいや。

私はソファにもたれ、ゆっくりと深呼吸した。

__脳裏に焼き付いた恐怖を和らげる為に。

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