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オタメシカノジョseasonⅡ『和ぐ空の向こうに』第5話
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第5話
"ケッシン"
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いつもより賑やかな学内。
食堂や庭園に並ぶ数々の出店。
いつもより活気に溢れる大勢の人々。
今日は通っている大学の文化祭。
彩:...むむ...また失敗しちゃった...
和:...何やってんの...ほら...こうやって浸したらゆっくり引き抜くの...ほらね?
彩:すごーい!流石和だね!その調子でどんどんお願いね?
オタメシカノジョseasonⅡ『和ぐ空の向こうに』第4話
稲津:...井上さん...まずいです。次の講義まで後5分...この調子だと間に合わないかも...
和:ごめんって!!今は走るしかない!!
◯◯:...それにしても和が居眠りするなんて珍しいね。
美空:ふふっ...もうどうせ間に合わんし4人でサボっちゃう?
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第4話
"サイネン"
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稲津くんの目測通り、あと一歩のところで間に合わなかった私たちは潔
オタメシカノジョseasonⅡ『和ぐ空の向こうに』第3話
『それでは…男女でペアを作ってみましょうか』
教授のアナウンスの後、ザワつく講義室。
いつもなら退屈で仕方ない筈の心理学の授業。
心理テストの一環と称して教授から提示された突然の提案に色めき立つ生徒たち。
講義を受けているのは30人ほどで、ちょうど男女比は半々。
何人か話したことのある男子はいるものの、やはりこの空気は苦手だ。
こんな時に限って美空や彩はいない。
ましてやアイツも。
オタメシカノジョseasonⅡ『和ぐ空の向こうに』第2話
___あの鮮烈な出会いから1週間。
"彼"はあからさまに私を避けている。
講義中は私の目に入らないように私より後ろの席に座り、グループ活動等の少人数になる時も、私と1番遠い所へ行ってしまう。
和:(...気を遣わせちゃってる...のかな...やっぱり...)
だとするなら悪いのは完全に私だ。唐突ではあったが、彼は別に悪いことをした訳ではない。
___私が受け止められなかっただけ。
和
オタメシカノジョseasonⅡ『和ぐ空の向こうに』第1話
突如として現れた暗雲を切り裂く稲光。
しかしそれは私にとっては
__眩しくて疎ましいものでしかなかった。
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第1話
"ドンテン"
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時が止まったかと思うほどの静寂__
それほど今の状況は異質なものだった。
和:(...聞き間違いじゃないよね?)
『一目惚れしました、付き合ってください』
確かにそう聞こえた。
驚きのあまり
オタメシカノジョseasonⅡ『和ぐ空の向こうに』
『止まない雨はない』
『陽はまた昇る』
どちらも『辛いことはいつまでも続かない』と言うような比喩だ。
__しかし。
雨を降らせているのが自分自身だったら?
夜明けが来るのを望まない自分がいたとするなら?
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オタメシカノジョ
~seasonⅡ~
『和ぐ空の向こうに』
Prologue
"イナヅマ"
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仮に自分を"少女漫画のヒロ