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糖尿病を半年で寛解させた私

今回は糖尿病と診断されてから、血糖値が正常値に戻り、お医者さんから「卒業」認定されるまでについて。

※注意※
この話は私個人の経験です。糖尿病をはじめ、病気の治療に関してはかかりつけのお医者さんの診断のもと、指示に従って治療を進めてください。

糖尿病の改善のために行ったことは「食事改善」と「運動習慣づくり」

2013年1月の健康診断の結果「要精密検査」と出て、同年1月末の検査結果で正式に糖尿病と診断された私。(しかも空腹時血糖値 240、HbA1c 12.4 という糖尿病の人の中でも100人に1人くらいの重度)

糖尿病を改善させるために取り組んだことは薬を飲むことに加えて、「食事改善」「運動習慣づくり」。この2つを忠実に取り組んだ結果、半年後の2013年7月、HbA1c の値は 5.5 まで改善させ、寛解させることができました。

※糖尿病は一度なると治ることはないといわれており、症状が治まる「寛解」を使います。

「食事改善」は1日の糖質量を130g以内とする

食事の改善について、最初は1日の摂取カロリーを 1800 kcal 以内とするカロリー制限を行っていました。

ご飯やパン、麺類、いもなどの炭水化物は 4kcal/1g、肉や魚などのたんぱく質も 4kcal/1g、油などの脂質は 9kcal/1g。炭水化物やたんぱく質に比べ、脂質のカロリーは高いため、必然的に脂質の少ないメニューを選ぶことになります。

たいていの食品にはカロリー量や炭水化物量、脂質量などの栄養成分表示が書かれており、健康志向の高まりもあってメニューにカロリー量の表記があるお店も増えていたので、食事ごとにカロリーを気にしながら食べていました。

同時に糖尿病の治療に関して読んでいた本の中で、印象が強かったのが北里研究所病院・糖尿病センター長の山田悟先生の『糖質制限食のススメ』。

内容について、非常にざっくりと書くと「1日に摂取する糖質の量を130gにすることで糖尿病は改善できる」というもの。

血糖値を上げるのは糖質。糖質が体内でブドウ糖となって血液に取り込まるため、血糖値が上がる。したがって、摂取する糖質の量を減らすことでそもそもの血糖値を抑えられる。

また、摂取する糖質が減り、体内で作られるブドウ糖が少なくなることで、代わりに身体を動かすためのエネルギー源が必要となるため、身体に蓄えられている脂肪を脂肪酸に変えてエネルギーとするため、体重減少につながり、インスリンの効果も良くなる、というもの。

今ではダイエット法の一つとして広く知られている「糖質制限食」ですが、2013年当時は知る人は少なく、糖尿病の治療法としてもあまり知られていないものでした。

「糖質制限」といっても、まったくご飯やパン、麺類を食べないようにするストイックなものではなく、1日の摂取量を130g以内とするというのを山田先生は本で推奨されていました。


1日の糖質摂取量 130g 以内というと、1日3食食べるとして1食あたり約 40g。

糖質 40g というのは、ご飯ではお茶碗1杯分、食パンでは1枚分の量に相当します。つまりご飯1杯、またはパン1枚食べたらおしまい、ということになってしまいます。

これでは十分な食事が取れないと思いそうですが、ご飯やパンなどの炭水化物、糖質以外については極端な話、食べても血糖値を上げないので食べるものに制限なし。

一般的なおかずに含まれる糖質の量は 20g 程度といわれていますので、ご飯はお茶碗半分程度にとどめてて、おかずをしっかり食べることで、1食あたり糖質 40g 以内というのは達成できるのです。

ご飯やパンをまったく食べないようにする方法を提唱されている方もいらっしゃいますが、急激に食生活の変化、摂取する栄養バランスが変わることによる身体への負担などを考えると、1日 130g 以内という "ゆるい" 糖質制限でも効果が得られ、何より継続しやすい、と本に書かれていました。

糖質制限食は糖質以外は何を食べても良いとはいえ、脂質を多く摂ってしまうと今度はカロリーオーバーになってしまうため、ご飯やパンを減らし、脂質を抑えたメニュー。それでいてお腹が膨れるもの。必然的に野菜や豆腐などの豆類、卵、赤身肉、鶏ささみなどが中心の食生活になっていきました。

糖尿病の改善、体質の改善に関しては、運動習慣づくりも重要ですが、体を動かす資本となる「食事」を改善するのが何よりも大切であると実感しています。

フットサル、キックボクシング、そしてランニング

糖尿病を改善させ、寛解させたもう1つの要因である「運動習慣づくり」。

今でも続いているのはランニングですが、最初はフットサルやキックボクシングも行っていました。

フットサルは週1回フットサルスクールに通って基礎練習とミニゲーム。

キックボクシングも週1回、こちらはカルチャースクールに通ってミット打ちと軽いスパーリングを行っていました。

その合間にランニングする、という血管の中がドロドロの身としては相当マズくも思える運動をしていました。(運動改善もお医者さんの相談のもと、無理のない範囲で行っていきましょう。何より継続が大事です。)

フットサルもキックボクシングも、以前から興味があった所に、糖尿病になって運動することになったため、始めたものでした。

どちらも楽しかったのですが、結果的にはランニングだけが残りました。

辞めてしまった理由は、フットサルは月謝がそれなりにかかるのが負担になってしまったことと、私自身が不器用すぎて球技ができなさすぎた、ということ。好きで興味があっても、上手くならなさすぎることが、次第にツラくなってしまいました。

キックボクシングは仕事がいそがしくなって参加できない日が増えたことと、私とスクールの先生の両方が引っ越ししたため、通うのが難しくなったというのがあります。キックボクシングはまた良いスクールがあったら通いたいと思っています。

結果として、走るタイミングや時間、距離を自分の都合で決められて、費用もそれほどかからないランニングが残り、今でも続けている、ということになります。

ランニングも続けることによって長く、早く走れるようになる成長実感が味わえます。そして、大会にも出るようになって近場でも、遠くでも、行ったことがない所に行く楽しみ、完走して得られる達成感なども長続きしている理由になっています。

食事改善と運動習慣づくりに取り組んだ結果、2013年7月の定期検査で HbA1c が 5.5 の正常値に戻り、お医者さんからも「治療は一旦卒業」という寛解の認定をいただき、飲んでいた薬も終了することができました。

寛解させることはできたものの、糖尿病はすい臓の機能が弱まることで起こってしまう病気であり、一度糖尿病になると完治することはほとんどないと言われています。

そのため、以前のような食生活に戻ったり、運動をやめたりすると、あっという間に血糖値がわるくなってしまいます。

これから生涯にわたって、食事改善や運動を続けていく必要はありますが、食事はゆるい糖質制限、運動も楽しめるものを続ける、という姿勢で続けていきます。

自分が糖尿病になったこと、また糖尿病を改善させた体験を経て、自分と同じように糖尿病になってしまう人を一人でも防ぎ、なってしまった人でも、お医者さんが指導される「食事改善」と「運動習慣づくり」に努めることで改善できる、ということを伝えていきたいと思うようになりました。

この体験、そして思いが、今の私が走ることを通じて伝えたいことの一つであり、これからも伝えていきたいと思っていることです。

ここまで読んでくださってありがとうございました。

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これからも健康維持のために走りながら、読んでくださった方も走りたくなる note を書いていきます。ぜひフォローして一緒に走っていきましょう!