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HUNTER×HUNTERという漫画の素晴らしさとは

鬼滅の刃の連載期間の約4年間いっさい更新のなかった漫画として話題になったHUNTER×HUNTER。今までも幾度となく休載を重ねており、同時期に連載の始まったONE PIECEとは単行本60感以上もの差ができてしまっている。(笑)

それでもなお、連載を待ち望んでいる大勢のファンがいる。HUNTER×HUNTERの何がそこまで人を引きつけ、魅了しているのだろうか。

最大の魅力はなんといっても、緊張感と緻密な戦略の駆け引きが醍醐味のバトルだろう。「念能力」といった、作者のさじ加減で能力幅を簡単に設定できてしまうからこそ作者の腕前が試される。読者ならご存知だと思うが、「誓約と制約」というキャラ独自の能力制限設定を導入することによって、より複雑な能力バトルとなった。

一般的な少年誌出てくるような、「炎を出す」、「水を扱える」、「武器を無数に出せる」といったようなシンプルな能力よりは、「独自の四次元空間を作り出せる」、「ダメージを与えた分だけ相手の念能力に使うエネルギーを借金として減らしていく」といったように、一見どのように使うのかが分からない能力が多い。だからこそ、独自のバトル展開が行われ、尚且つ念能力の複雑性から、多くが頭脳戦となり緻密な戦略が勝敗をわけるような高度なバトル展開になっている。

ストーリー展開としては、少年ゴンが一流ハンターを目指し、父親を探し出すという目標のもと進んでいく。王道少年誌といったような感じだが、基本的に少年はほとんど出てこない。出ても年齢とは比例していない冷静さを持っている場合が多い。敵キャラ含め多くのキャラが成人しており、ある意味大人な能力バトル、ストーリー展開となっているのも魅力の一つといえるだろう。

グリードアイランド編の作品の細部への作り込みには狂気すら感じる。独自のカードゲームのようなものが登場し、その一枚一枚にきちんと効果設定なをしているのである。もはや漫画家としての域を超えているのではないだろうか。

HUNTER×HUNTERは、独自の能力設定と世界観、細部への作り込みこそが最大の魅力だといえる。もしまだ未読の方がいれば読むことを勧める。この作品を超える能力バトルはないと感じる事ができるだろう。



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