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懐かしい音楽が記憶を呼び戻した話

「小さい頃、お気に入りだった曲はありますか?」
「ずっと聴いていた曲はありますか?」

今日は、音楽と記憶の話。

個人的に、音楽と記憶はとても結びつくと思っている。音楽を聴いただけで、その曲に関連する記憶や思い出が鮮明に思い出されるのだ。これはすごい。今回の話には関係ないが、匂いも記憶と強く結びつく気がする。ふんふん。(ふんふんとは)

なんでこんな話をしたかというと、
ここ10年くらいすっかり忘れていた音楽を
最近久しぶりに聴き「ぶわわっ!!!」と懐かしさが込み上げたから。しかも通勤中。
ブルーな通勤タイムが懐かしさにかき消されるくらいの威力があった。

その音楽とは…
エリック・サティのピアノ曲集である。

12年くらい前の思い出

中学に上がる頃。
父親がTSUTAYAで借りてきたエリック・サティのピアノ曲集を、私はよく聴いていた。
エリック・サティ(1866-1925)はフランスの作曲家。有名な曲は『3つのジムノペディ』や『Je te veux』『金の粉』あたりだろうか。
私は当時通っていたピアノ教室の教本でエリック・サティの曲に出会い、携帯の着信音でジムノペディを知った。
ただ、父親が借りてきたCDに有名な曲はほとんど入っていなかった。ジムノペディくらい。
聴いたことないタイトルの聴いたことない曲ばかりで、1分にも満たないような短い曲が多い。だからこそ、聴きやすかった。

特に『スポーツと気晴らし』という21曲からなる小曲集が気に入った。ひとつひとつの曲が短めで、それぞれ異なるテーマがある。演奏者にもよるが、第2曲『狩り』は15秒ほどしか演奏時間がない。テーマは、『食欲をそそらないコラール』『ブランコ』『陣取り遊び』など、興味を惹かれるものが多い。曲もそれぞれ個性があって、テーマとぴったり合う。『食欲を〜』は、聴いてて不安になる和音とどことなく暗いメロディーで本当に食欲をなくしそうである。

当時の私は個性的なテーマとメロディー、短くて聴きやすい曲が気に入って部屋のCDプレーヤーでずーっと流していた。
あとは3曲からなる『びっくり箱(Jack in the Box)』という曲も好きだった。楽しくて、ちょっとおどけてる感じ。

そんなこんなで借りてきたCDをずーっと聴いていたし、CD自体も後日手に入れたのだがいつのまにか聴かなくなっていった。決定的な理由はなかったはずだが、ドビュッシーとショパンの曲に惚れてそればっかり聴くようになったからかもしれない。
そして聴かないまま10年以上が経っていた。

ふと思い出したきっかけ

クラシック音楽しか聴いていなかった12年前とはうってかわり、私は音楽の幅が広がり邦ロックが大好きになっていた。
もちろんクラシック音楽も変わらず大好きだが、毎日のように邦ロックを聴いている。クラシック音楽も相変わらずショパン、ドビュッシーが好き。フォーレやラヴェルも好きになった。サティは全く聴いていなかった。

ところが先日(2021/11/14)
電子書籍を読んでいた時、ある単語がふっと浮かんだ。
その時、本当になんでそれがきっかけだったのか分からないが「エリックサティの作品でこの言葉がタイトルの曲なかったっけ」とふと思った。ちなみにここには書けない単語です。

そこからSafariで「エリックサティ ピアノ曲集」と検索して、見覚えのあるジャケット写真を見つけて演奏者を特定して、サブスク加入しているApple MusicでCDを探し当て、現在に至る。
ちなみに演奏者は「ミシェル・ルグラン」さんだった。
世の中にはサティのピアノ曲集がたくさんあると思うが、私の思い出は彼が演奏するピアノ曲集だけなのだ。細かい強弱とか、音の強さとか速さとか、懐かしい記憶を呼び起こすのは彼の演奏だけ…。意外と覚えているもんだな〜。

今も、この記事を書きながらイヤホンで聴いている。当時はCDプレーヤーで聴いていたものを、今はイヤホンで聴いてるなんて時代を感じるなあ(??)
49曲入っていて収録時間が54分のCDなんて見たことないよ。この記事書いてる間に何十曲も通り過ぎたわ。

今日はエリックサティのピアノ曲集について触れたが、他にもジャンルを問わず記憶と強く結びついた音楽はたくさんある。また紹介できたらいいな。

いつもは多少なりとも誰かの目に止まってくれたらいいな、と思って文章を書くことが多いけど
今日はそれをガン無視して私が好きなように書きたいことだけばーっと書いてしまった…。
楽しかったからいいかな(?)

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