車窓
しんしんしん 一枚隔てたガラスの向こう
地球がおしろいを塗って
わたしのために 雪化粧
はぁと窓に吹きかける
くすんだ窓に指を向け
自然のキャンパスに思いをのせる
四角をひとつ
まるをふたつ
ぼうがみっつ
てんもみっつ
まんまるぼうずが現れる
畑に 山に 川に トンネル
着たり脱いだり大慌て
ころころ変わる まんまるぼうず
首をもたげてため息もれる
繰り返しすぎて小さいぼうず
くすんだ窓が
透明のガラスに帰っていく
さあさあ おかえり
まんまるぼうず
また息を吹きかけるから
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