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28日目 近況と思うこと 4/5点

最近はかなり暖かくなっており、「今出かけないでいつ出かければいいのだ」と思う天気が続いているけど、世間は変わらずそうも言ってられない予断を許さない状況だ。基本的には家に篭っていて、部屋の整理をしたりゲームをしたり、やることは尽きない。とは言え、このままの状況が2022年まで続くなんて予想もにわかに耳に入ってくるのでウンザリさせられてしまう。おれはこうなると思ってたよ、とは言いたくないけど、多くの楽観的予想を裏切り事態はどんどん深刻化している。ここ2日間は色々あって注意しながら外出していたんだけども、外には活動自粛もどこ吹く風という感じで、井戸端会議に花を咲かせる壮年や初老の人、学校が休みになり暇を持て余したキッズや高校生や大学生に溢れていた。正直このままゴールデンウィークまで活動を自粛していても何も変わらないだろうなと思う。ガッカリはしないけど、どういう感情で普段通りの生活をしているんだろうというのは気になる。大方、正常性バイアスに守られて自分は大丈夫だと思っているのだろうけど、自分の問題じゃなく感染が広がるのが問題なのだ。ずべこべ言わずに引きこもってくれないと、おれが飲みに行ったり遊びに出かけたりするのを我慢している意味が水泡に帰すじゃあないか。

ひょんなことから、リモート飲み会の誘いを受けてウキウキのおれは浮かれ気分のまま酒を買いに行くことにした。外じゃあ安くても一杯500円は取られるのだ、自宅で飲むなら多少質のいい酒を飲んでもバチは当たらない。独自のネットワークにより大阪の有識者からのローカル情報は多数寄せられてくるのだが、今回は矢田という地元でもなかなか話題に上がらないドープスポットにある、「千雅」という洋酒専門店に足を運んだ。ここはどうやら敵ではないな、と思った。オーセンティックなバーでもなかなか見ないような変わったお酒が沢山並んでいる。華やかな酒瓶がズラリと並ぶ様子はまるでおもちゃ箱だ。ジンが特に多いように思う。洋酒専門店を冠しているのでジャパニーズウィスキーの品揃えはほぼないが、バーボンやスコッチはたくさんあったし、今回は目当てではなかったが、巨大なワインセラー室もあった。もちろんリキュールの類も抜け目がない。果ては世界各地の地ビールも取り揃えており、年甲斐もなくはしゃいでしまった。

かなり長い時間を目利きに費やした。普段はハイボールを飲むことがほとんどなので、ウィスキーに狙いを定めてチェック。リキュールも買うつもりでじっとりと棚を見つめていた。スコッチはあまり得意でないので、必然的にアメリカンウィスキーが対象となる。どうせ買うなら見たことがない銘柄がよい、と思い珍しげなものを選んだ。ベーシックなテネシーウィスキーと、同じくテネシーはジャックダニエルの"テネシーファイア"というシナモンフレーバーのものだ。カナディアンのファイアボールというシナモンウィスキーが火付け役で、アメリカの若年層の間では今フレーバーウィスキーが流行っているらしい。ウィスキー自体そんなに飲みにくい酒だと思わないのだけど、折角なので流行に乗っかる。たまにはチャラついてみるのもよい。あとはライ麦が原料のウィスキー、カカオとバナナのリキュールをチョイスした。勢いに乗って各国のクラフトビールも数本籠に入れた。クラフトビールはラベルのデザインがよいので見ているだけで楽しい。(必ずまた来よう)と、この日はズッシリした重みを背中に感じながら帰路についた。

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同じラベルの酒を並べるのもいいな。

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珍しいお酒はどれも瓶が個性的でよい。

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スペルマのお酒なんかあるんだ。

翌日、以前Twitterで出会ったリサイクルショップから荷物が届いた。いなたいシールやシャツはどれもおれ好みでたまらない。シャツを羽織ってみるとピッタリで気分が良い。昨日、酒屋に行く途中に立ち寄ったリサイクルショップで480円の破格で手に入れたGジャンも、とても具合がよい。ウキウキだ。おれはリサイクルショップが大好きなのだけど、リサイクルショップへの愛は長くなるので、また後日そのための記事を書こうと思う。それにしても相変わらず天気が良い。シャツを着て出かけたいという気持ちも抑えきれず、錆び付いた体に喝を入れるためPennyを引っ張り出してきてクルージングをした。疾風(はや)過ぎて感染(うつ)りようがないでしょう。出来るだけ滑らかな道を選びつつ、なんとなく街を流す。(今、おれはかっこいいんじゃないか?)と思う。行き着く先は近所の大きい公園だ。大阪にお住まいの方はこれだけで分かると思いますが、内周が3キロもある超巨大な公園である。グルグルグルグル、体があたたまる。半袖で正解だったな。下ろしたてのシャツが気持ちのよい汗を吸う。(着古した服の方がよかったかな?)と思いつつ、(だがしかし今おれはかっこいいので無敵だ)と気持ちの悪い笑みを浮かべながら公園を周回するモンスターになった。

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それにしても人が多い。ソーシャルディスタンス!密!密!とニュースでは騒がしく捲し立てているのに、公園では非常にフリーダムな様子で沢山の人が談笑していた。冒頭でもお話ししましたが、どうにもお茶の間には危機感が行き届いていないように思い、感染防止の何たるかを説教したくなってしまう。おい、この記事をこんな暗い話で締めたくないぞ。まぁTwitterで怒り狂っている方々からすればおれも同類か、と思います。何が嫌というと、このギスギスした世の中です。敵か味方か、でしか人間関係を捉えられていない人が多い気がする。それもこれも、ウイルスという目には見えない敵に振り上げた拳を下ろせず、逃げ場を失くした怒りを他人に向けるしかない人が多いのかなぁと考えてみたりしました。誰かに責任を被せるほど楽なことはないですからね。政治の問題か?自粛をしない馬鹿共の責任か?厭世論も、怒り狂った論調の言葉も聞きたくないし、意味を感じない。

馬鹿にされても構わないですが、笑顔でいることよりも大切な事はないと思っています。おれが好きな人たちはそうしているので、おれもそれに倣い必ず笑顔で居続けようと思っています。ユーモアを欠かさず、自粛を続けてもその中から楽しいことを見つけるしかない。この状態が長く続けば、持ち堪えられないものから淘汰されるだろうし、今まで当たり前だったことがどんどん当たり前じゃなくなっていくだろうと思います。でも、おれの中で笑顔が一番、というのは絶対に変わらない。そういう変わらないものを軸にしないと、絶対無理になります。なんとなくゴールデンウィークが明ければ、と思っている人が多い気がしますが、(終息に向けて行動するならもっと長いスパンで考えなくてはいけない)、と騒ぎの初めの頃から思っていました。今は振り返しがとにかく怖いです。少しでも警戒が緩めば、浮かれてハメを外す人が沢山出てきそうだ。そうならないために、おれ達は細かいガス抜きを欠かしてはいけない。ウイルスとかいう訳の分からない敵と我慢比べで勝てる訳がないだろう。落とし所がなくて困ったので、最後に何となく記憶に残っている映画のワンシーンを引用したいと思います。

「いつになっても止みやしない、この雨いつになったら止むのかねぇ」
「いずれ止みますよ、これまでの雨はみんな止みましたからね」

「雨上がる」という黒澤明が、最後に脚本を書いていた半遺作のようなものです。(途中で亡くなったので別の方が引継いで完成しました)取り立てて言うような名作ではないし、別に好きな映画でもないのですが、このシーンは何となく心に残っています。まぁ何とかなるでしょ!(笑)ぐらいの気持ちしかないのですが、ギスギスせず楽しく暮らしましょう、ってことだけはこんな状態の最中に感じたこととして、形に残しておこうと思いました。

ユーモア、忘れんなよ! うんち!うんち!

じゃあな!!!!!!!

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