見出し画像

プロメテウスという人物評。

8月は訃報が続きました。

その中で、9月1日の日経の春秋がゴルバチョフ元大統領の訃報に触れていました。
その中で、ロシア文学者、亀山郁夫さんの著書「ゴルバチョフに会いにいく」の中のギリシャ神話を引いた人物評が引用されていました。

「みずからの肝を鷲たちについばまれながら、未曾有の袋小路に陥った世界にあってなお理想を語ることの正しさを主張しつづけるプロメテウスである」

「ゴルバチョフに会いにいく」亀山郁夫著


ゴルバチョフ氏については、欧米での評価の高さの割にロシア国内ではあまり評価されていないように報道されています。


その人がどんな人だったのか。
プロメテウス、という人物評をした亀山氏の表現力にも感心しました。

人間には色々な一面があります。
本当のところ、その人がどんな人だったのか、立場が変われば見える面も違う。ゴルバチョフ氏のような世界に大きな影響を与えた人物は、歴史の中で評価が定まってゆくのかもしれません。


8月は知人の訃報も続きました。
コロナの状況になって、以前のような通夜、告別式がなくなりました。

ご本人が亡くなってしまった場合、故人と自分の関係は残された人には分からないケースが多いです。
今まで存在していた人がある日どこにもいなくなってしまう不思議。
そこに残されるのはそれぞれの人の胸の内にあるその人の人物像。

自分が死んだらどんな人だった、という評価が残るのかな。
そんなことを思います。

同じく訃報が流れた稲盛和夫氏は、多くの力をもたらす言葉を残されました。
改めて、その語録を読み返してみると、なんと優れたリーダーであったか、この先行き不透明な時代に惜しい人を亡くしてしまったと思います。

私の好きな言葉

【稲盛和夫名言録】
「人生とはその「今日一日」の積み重ね、「いま」の連続にほかなりません」

『集団、それはリーダーを映す鏡なのです。』
『神が手を差し伸べたくなるぐらいにまでがんばれ。』
『世の中に失敗というものはない。チャレンジしているうちは失敗はない。あきらめた時が失敗である。』
『夢に酔っていればこそ、それを実現させる情熱が湧いてくるのです。』




日々暗いニュースが流れる中で、新たなプロメテウスは現れるのか?

せめて、諸先輩方から送られた言葉を胸に、少しでもそれを良い方へ子供たちに引き継ぐことができたらな、と思います。







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?