玩具花火を、なめたら、あかん。
市川三郷町。
どこだかご存じですか?
この地名を聞いて、ピンときた方、
(この地域の地理に詳しい方以外で)
ご存じの方は花火がお好きな方が多いのではないでしょうか。
「神明の花火」という、素晴らしい花火大会が開催される
山梨県の南西側にある
和紙と、花火の町です。
ここに、1年中玩具花火を販売しているお店があります。
はなびかん。
テレビなどでも紹介されるお店です。
店内には様々な種類の玩具花火が綺麗に陳列されています。
お願いして、写真を撮らせていただきました。
手持ち花火、噴出花火、打ち上げ花火。
香りのする花火、ネズミ花火などのおもちゃ花火…
いろいろな種類があります。
ここのお店のご主人が、
それぞれ、どんな花火か分かりやすく説明して下さいました。
花火って、食品みたいに、「ちょっと味見してから買う」なんて
ことができないので、
やってみないとどんな感じか分からないですから
詳しい方に説明していただけるのはありがたいですよね!
そして、みなさん、
国産の玩具花火の美しさ、ご存じですか!
安い外国産のものとは、ぜんっぜん違います。
この写真は
今はもう、作っているところがほとんどなくなってしまったという
スボ手牡丹。
線香花火の元祖ともいえるもの。
しかし、材料の藁スボの手配が難しいため、東日本へやってきて、
藁スボの替わりに
「こより」を使うようになって今のような線香花火となったのだそうです。
スボ手牡丹は、上に向けて火をつけて楽しみます。
そしてこちらは、線香花火の中でも私が特に好きな
大江戸牡丹。
と、牡丹桜。
海外産の線香花火と比べると
お値段が全然ちがう訳ですが、
それでも、この線香花火は、お値段の価値はある!!
さすがの国産線香花火。
美しさがぜんっぜん違います!
そして、出ました!!桐箱入りの高級線香花火。
市川神明牡丹。
市川三郷町は、和紙の里。
この和紙を使って作られた高級線香花火です。
この「はなびかん」の向かいに
市川三郷町の花火資料館があります。
こちらで、この線香花火を作られた
一ノ瀬さんのお話を伺うことができました。
一ノ瀬さんは、この地域の何度も賞を受賞している有名煙火店、
(株)マルゴーの初代のお嬢さんだそうです。
花火の種類、昔の花火の上げ方や、道具の事など色々なお話を伺うことができました。
玩具花火の事についても教えて頂きました。
手持ちの花火は先にひらひらした花びら紙がついています。
実は、これ、ちぎってから火をつけるものだって、ご存じでしたか?
私は知りませんでした。この「ヒラヒラ」に火を付けていました。
この紙に火をつけるのではなく、ダイレクトに火薬がついている場所に
点火した方がいいというのは、考えてみれば、当たり前のこと。
もうひとつ。
線香花火は、開封した時に「より」が甘くなっている可能性があるので、
火をつける前に、ちょっと「よって」から、点火すると長持ちするそうです。
simpleな「黒色火薬」と「こより」でできている線香花火。
それがあんなに繊細に、美しくひらく不思議。
国産の線香花火の職人技ともいえる美しさを写真に撮りたくて
写真仲間と花火を撮影する会をやろう、と国産花火をたくさん購入しました。
花火屋さんであれこれ選んでいるうちに、
線香花火以外にも魅力的なものがあったので、
沢山の国産玩具花火を買い込みました。
そして、さあ玩具花火で遊ぼう!という段になって、調べてみたら、
思ったよりも花火をして遊べる場所が少ないのです。
子供の頃はそこら辺で、夏の夕方になると、ご近所で集まって
バケツに水を入れて
玩具花火で遊んでいたのに…
今の子供達は不自由ですね。
なんだか、アレしちゃダメ、これしちゃダメですって
ダメばかり増えて、窮屈なギスギスした世の中になりました。
それでもなんとか、花火をしてもよい場所を探して
仲間で集まって玩具花火の撮影を楽しみました。
さて、ここで、もう一つ問題が!!
写真仲間だったので、花火を「やりたい」人よりも
花火を「撮りたい」人ばかり。
花火をやってくれる人が必要でした。
すでに、この玩具花火を撮影する会を
三回開催しましたが、毎回、この「花火をする人」不足の
傾向は続いています。
おそらく、次回の花火で遊ぶ会の時も
「花火で遊ぶ人」が足りないと思われます。
どなたか、手持の玩具花火をやってもいいよ、という方
いらっしゃいませんか?
打ち上げタイプの玩具花火は禁止の場所が多いこともあり、
私たちが遊んでいるのは、手持の国産花火です。
ですが、写真の先生の、玩具花火の撮影会、題して「オトナの火遊び」は、
今まで私が持っていた玩具花火の常識を覆すスケールで開催されました。
大人が本気で打ち上げタイプの花火で遊んだらこうなる!という
度肝を抜く迫力。
花火をセッティングするのも、配置を考えて、みんなで距離を測りながら、設置場所を決めてゆきます。
着火も3人ぐらいで実施します。
豪快に惜しげもなく次々と打ち上がる国産の玩具打ち上げ花火。
この、数。この、規模。
いやぁ。オトナで良かった!
大人が集まって、本気で国産の玩具花火で遊ぶ。
楽しい時間となりました。
そして、そんな時間が少しでも
国産の玩具花火を応援することになったらいいなぁと思います。