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自助グループ 体験記 Ⅳ

自助グループ体験記 Ⅲの続き

もう1人印象に残ってる人が、
拒食症と過食嘔吐に加え、万引きを繰り返し、
何度も刑務所に入ってる女の子だ。

服を着ててもわかるほど細く、転んだら簡単に骨が折れてしまいそうな彼女は、髪の毛は短くボーイッシュな子だった。

大浴場へ行くと、彼女は何度も何度も体重を計っていた。
痩せる事への執着心がかなりあるようだった。

何度も刑務所に入っていた彼女だが、話してみると控えめで大人しい感じだった。

だが家では部屋から一歩も出ず、
自分の部屋で食事を作り
食べては吐いて、また買い物に行き、
今度は食料を万引きする。

お店に何度も捕まり、警察の世話になり、
裁判にかけられるが、摂食障害という理由で窃盗症を理解してもらえるわけでもなく、
精神科医の主治医も自分の利益しか考えない冷酷な人間で、
また渋々ブタ箱行きだと言っていた。

こんな大人しい女の子が、
そんな過酷な場所に行っても万引きが辞められず、過食嘔吐も止められないでいるのには、
計り知れない深い闇がある気がした。

それが、何かはわからない。

彼女もまたしばらく母親同士がたまに連絡を取り合ってたようだが、
今どうしているかは、わからない。

もっとマシな精神科医に出逢っていて欲しかった。

あれから10年以上経ってしまってるが、
元気に生きていて欲しいと願うばかりだ。

ある本にこう書いてあった。


薬物依存はもちろんですが、たとえ過食症でも、
依存の深みにはまると、とてもお金がかかります。
高い食材でなくとも毎日大量に食料を買い込んでは、お金が足りなくなります。
2014年の法務省の調査によると、女性受刑者の3%が過食による窃盗で収監されているということです。



それくらい、摂食障害と依存症は深刻化している。

自助グループでの話しは、とりあえずここまで。

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