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摂食障害~二股の恋 Ⅱ 私の体験記⑤

彼と付き合って、初めてのクリスマスも年末年始もお互いに仕事だった。

二人っきりで会う時間は、ほぼ無くて
夜中にコソコソ彼の車や私の家に来てもらって会っていた。
彼と会うまでの少しの待ち時間が、どうしても耐えられず、ソワソワして、また過食をして不安を埋める事もあった。
心の中で、『早く会いに来て!!』といつも叫んでた。
私は両親を、とても心配させていた。

職場で、私達に特別扱いする彼の行動は、だんだん他のパートさんに不信感を抱かせ、店全体に噂が広がった。やがて彼は、別の店舗に異動する事になった。

その後、彼が居なくなった代わりに私より2、3歳上の社員Kが入ってきた。

私はその社員Kと一緒に仕事をしていく上で、仲良くなり、彼の相談までするようになっていた。
そして、彼の存在が、だんだん鬱陶しくなっていた。
週末、朝からバイトの私は、社員Kと主婦Y(私の彼のもう一人の彼女)
と一緒の時間に仕事をしていた。
その日は何故か、主婦Yの私を見る目が怖かった。

主婦Yには、私と彼の関係がバレてるようだった。
異動してから、彼が主婦Yに私達の関係を告白していたのだ。

昼休み、仲良くなった社員Kは、唐突に「一緒に昼食べに行こう」とみんなが居る前で私を食事に誘ってきた。
私は、不意に『しまった』と思った。
あの主婦Yが私を見ていた。

別に私達は、やましい事などしてない、
ただの友達で、小一時間ご飯を食べに行くだけだ。
でも、主婦Yの目が『あなた、私の彼と付き合ってるのに…』みたいに語ってるようだった。

間違いなく、今夜 主婦Yから今日の事を彼にチクられ、
それをまた私が彼に問い詰められるんだろうなと思った。

面倒な事になりそうだ。

つづく

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