暗い世界を知っているという事

暗いことは悪いことだと言われてきた、明るいことこそ良いことだと言われてきた、そう言われても明るくなれない私は、ずっと暗く生きてきた。
一生治ることのない、他者からはわからない血管内の病気で脚を悪くした、それからは常に絶望と手を繋ぎながら歩くしかなかった。
暗いことは悪いこととされる風潮を良いと思ったことはなかった、しかし刷り込まれた意識のせいか、自分は自分に自信を持てなくなってしまった。だって私は悪いやつだから。
大学に入って、先生方が、「ちゃんと暗い人」「あの人はもっと暗い人」という言葉を使うことに驚いて、そして私は救われた。
私は、暗い事にかけられた呪いを解きたい。
まずは私がかけた呪いを私から解かなければならないだろう。強くなりたい、ゆっくりとしか大きくなれない代わりに、太く強くでっかく揺るぎない欅の木のように。

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