Häagen-Dazsを開けたら鳰の海
ハーゲンダッツのアイスクリーム、
いつも美味しくて、大好き。
今日も厳かに蓋を開けたら、抹茶の緑色がこんな風で、
しばらくじっと眺めていました。
つぶつぶと波紋。水辺みたい。
そして、このカーブと陸の高さの感じ。どこか見覚えがあると思ったら、
大津から石山寺へのあたりの琵琶湖の様子に見えてきました。
連想はいつも、身近に思考していることと、くっつきやすい。
昨年東北の太平洋側をJRで走った後だったらきっと、三陸海岸のことを想い出したと思う。
だから、今日は琵琶湖へ連想が走ります。
鳰の海(におのうみ)というのは、琵琶湖のかつての「またの名」(別称)。古代より琵琶湖は「近い淡海」と呼ばれていて、室町時代のころからちらほらと「琵琶の湖」という名がでてきたようです。
ああ、もしかしたら。
と思って、ひっくり返したら、今度は、宇治のあたりのカーブになりました。
アイスクリームを見てこんなこと思うのも、この頃ずっと、近江と宇治のあたりのことばかり思い巡らせてるせい。
ゆっくりと時間を流すと、いつも素敵な発見を連れて来る。
この国土地理院の地図は真ん中のポイントの標高が表示されます。
因みに、琵琶湖の湖底の標高は、意外に高くて84m。今、私が居る所よりも50mも高いんです。(しばし、50m上空を想像しました)
そして、宇治のあたりは標高20mぐらい。
屏風絵とかに描かれる宇治川の流れがかなり激しいのも、琵琶湖から流出する唯一の川。ということに加えて、この高低差からなのかもしれない。
こうした宇治川の水面を描く絵図は、どれもいつも、
激しく、ぐにぐに、ぐんぐん。
「橋と水車があれば宇治ですね」という、連想をつれてくる「歌枕」。
そういえば、この展覧会を見ながら、その時代の人の気分で名所を旅した気分になっていたことを、思い出しました。
この展覧会。ポスターのこの「キャッチコピー」に、鷲掴みされて、前期後期の2回見に行ったのです。
古の人々も「どこでもドア」が欲しい。って思っていたんですね。
もしかしたら今よりももっと切実で切なくて。
そして、すでに作っちゃっていたんだと、気がつきました。
枯山水のような、大きいサイズのものも。
盆栽のような、手のひらに入る小さいものも。
山水画の掛け軸のような、ポータブルなものも。
そして和歌や俳句のような、バーチャルなものも。
室町時代の「どこでもドア」。
そして今。
その時々で、どこでもいけそうな「ハーゲンダッツ」
いろいろ、ごちそうさまでした。
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