森山 智子

結構ながくITの仕事をしてきて着物がとても好きです。理系なことも文系なことも、クリエイ…

森山 智子

結構ながくITの仕事をしてきて着物がとても好きです。理系なことも文系なことも、クリエイティブの世界もビジネスの世界も、同じくらいの距離感で好きです。50代半ばを過ぎて経験と可能性の間に立ちつつ、とりあえず好きなことに素直になれそうです。 https://www.rukai.com

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生まれかわることは、つなぎなおすこと

2年ぐらい、すべての思考がとまってしまったようになっていたのが、そっとそっと自分自身の感覚を慈しむようにあることを続けるうちに、再び、思考と感情が動くようになりました。それは、まるで生まれなおすような感覚ですので、そのことを書き残していきたいと思いました。 身の回りにやってくるいろんな情報が、あるとき閾値に達したかのように過去に記憶したことと合体して新しい展開を連れてきます。このnoteとの出会いもそんな風でした。そして、このnoteにならそんなドキドキするような体験を書い

    • エントロピー増大の法則 (ちらかるのは当たり前)

      宇宙も身近なまわりも全てエントロピー増大の法則が動いています。 世の中の全ては変化の連続です。 いわゆる「無常」というものです。 その変化というのも、平家物語の冒頭の   祇園精舎の鐘の声   諸行無常の響きあり   娑羅双樹の花の色   盛者必衰の理をあらはす にあるように、人が願うような「進化」というよりかは「退化」と感じる場合が多いのが常ではないでしょうか。 ────────────────  宇宙のエントロピーと森羅万象 ────────────────

      • "おもかげ”をうつす ー 「ウマ娘 プリティーダービー」

        冒頭から泣いていた。 (なんで?なんで?) 第4コーナーをまわって直線に入ったとき、いつも馬の気持ちが迫ってくる。それは見ている人間側の勝手な解釈かもしれないけど、そう見える、そう思う。 この映画も、ジャングルポケットの勝利後の嘶き(いななき)がきっと映画製作の芯の一つになっていると思う。 そうなんです。人は馬の気持ちがわかる(気がする)。 それは『小栗判官』の時からすでにそうで、日本の一番古い書物である『古事記』にも馬が出てくるし、古墳から出土した馬の埴輪もあって

        • 天平のおしゃべり

          東京のどこも、 アジアからの旅人で溢れているけれど、 和辻哲郎の『古寺巡礼』の 唐招提寺のところで、 鑑真和上が日本に渡って来た 経緯のところを読んでたら、 心地よい活気に溢れた 中国語が聞こえて来て、 なんかすごい贅沢。 40代ぐらいの女性3人の おしゃべりが止まらない😊 身振り手振りも表情も 日本人のそれよりも圧高め。 そうなんよねぇ。 天平の頃もきっとこんな感じ。

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        生まれかわることは、つなぎなおすこと

          いくぞ! ニーチェ

          先日会った友人がニーチェの言葉を教えてくれて「そっかー」と思っていたら、今さっき立ち寄った本屋さんでキティちゃんのニーチェの本を見つけました。 どのページもキティちゃんだらけで、絵だけでもう「欲しい!」と思いました。 ニーチェのことは名前ぐらいしか認識がなかったのですが、裏表紙の説明によると、「私たちはどう生きていけばよいのか」という問いに真剣に向き合った人だったらしい。 開いてみると、この本には、キティちゃんのイラストとともに、ニーチェが思考の末に見出した「どう生きる

          いくぞ! ニーチェ

          『かくれ里』を読みに

          白洲正子に『かくれ里』という本があります。 白洲正子の著書は新潮文庫と講談社文芸文庫で何冊か愛読していたのですが、どうしたことかこの『かくれ里』は手に入れられないままになっていて「いつか」があるかなぁと思っていました。 それが2年前の秋に、神保町の古書店でとても美しい新潮社版の『かくれ里』を見つけたのです。 手には入れたものの「ちゃんとゆっくり読みたい」と思うあまり、読めないまま今日まできてしまいましたので、タンブラーに抹茶ラテをいれて『かくれ里』を読みに出かけました。

          『かくれ里』を読みに

          「おろか」があること

          ちょうど2年前に観た鏑木清方の展覧会。 そのときの記事を声にしました。 あらためて、 おろかさを大切に、 おろかで、おろかしく、生きたいです。 *

          「おろか」があること

          つらつら馬の話とか

          今年からGW中の新幹線の「のぞみ」が全席指定になったので、 早くから切符を取っていたのですが、 2転3転して結局「東京→京都」で行くことに。 なので京都から大阪への旅路は京阪電車のプレミアムカーに乗ってみました。 京都から大阪へは4本の鉄路があって、 JRと新幹線と阪急は淀川の西を、 そして京阪は淀川の東を走っています。 (1)JR京都線  (京都ー大阪) (2)東海道新幹線(京都ー新大阪)*新幹線は淀川を渡りません (3)阪急京都線 (河原町ー梅田) (4)京阪京阪本

          つらつら馬の話とか

          銀杏の赤ちゃん

          楠の去年の葉っぱがすっかり落ちて、 他の木々の葉っぱも新緑に溢れています。 青空の下、銀杏の木がぽっかり。 近づくと、 赤ちゃんの葉っぱが賑やかです。 これからスクスク大きくなって 夏には濃い木陰をつくってくれます。

          銀杏の赤ちゃん

          桜てまり

          昨日の青空の下 八重桜が満開で 逞しい美しさ。 毬のような玉をなしながら 幾重もの花弁が寄せあって 今にも弾み出しそう。 ソメイヨシノが隠し持つような憂いはなく、 誇らしく咲くのが八重桜の流儀。 古にあってはこの八重桜が桜でした。

          ウラジロチチコグサ

          シクラメンの植木鉢に 冬のいつ頃か小さな芽が出ていて 放っておいたら いつのまにか30cmぐらいの 高さにまで大きくなりました。 どんな花が咲くのだろうと待っていても 一向に咲く気配が無くて、 植物アプリで検索したら ウラジロチチコグサという 名であることがわかりました。 チチコグサは父子草と書いて 昔から日本に生えていたそうですが、 これは昭和40年代後半に南米から 渡ってきた外来種みたいです。 どこからか綿毛で飛んできたのでしょう。 そしてもう花はちゃんと咲いている

          ウラジロチチコグサ

          翁のことほぎ

          「ことほぎ」は、「寿ぎ」や「言祝ぎ」とも書かれ、結婚などの祝儀の場面には、寿(ことぶき)があふれます。 今は少なくなりましたが、婚約に際しての結納の品々の中に高砂人形があったり、結婚の披露宴では親戚の長にあたる男性が『高砂』を謡うなどして、若い二人の和合による子孫繁栄と共白髪の老になるまでの長寿を祝い願ってきました。 こうして古来より日本では、子孫繁栄の証として「寿」「若」「結」「老」が、順にめぐり続けることが、めでたいこととされてきたのです。 そうした「一族の再生」の

          翁のことほぎ

          桜雪

          今日は、13時から小雨でしょう。 という予報通りに、 はかない雨が 時折り降っています。 風も優しくて、 散り落ちた桜の花びらも まだ息をしているように 思えます。 桜の涙腺が緩んでるみたいで、 小さな風が吹くとひらひら舞っています。 やっと今年も桜が ああ綺麗だと思えました。

          奈良の苺

          奈良市への移住を案内するパンフレットがなぜか家にあって つらつら見ていたら、奈良に行きたくなりました。 東大寺や興福寺、奈良公園に春日大社は、 小中学校の遠足やプライベートでも 何度も行っていますが、 やっぱり奈良の春が好き。 平城京がつくられ東大寺や興福寺が並ぶ 奈良盆地の北東の地は、 東の山を背にして、 一日中日当たりのいい一等地。 そして西の生駒山に夕日が沈むのを見れる場所。 関西に帰るとしたら、何処に住もう。 とあれこれ想像するのも 私の密かな愉しみなのです。

          ユーラシアを分けた海ーカスピ海

          カスピ海 世界地理で習ったきり、その存在は知っているような知らないような、遠い異国の大きな湖だというぐらいにしか思っていませんでした。 でも実は、カスピ海はユーラシア大陸にあった「大きな内海」の名残で、その海が西のヨーロッパと東のアジアとを、決定的に切り分けた存在でした。 そのことを知ると世界の見え方がきっと一変する。 そんな予感がするのです。 言い換えると、地球で一番大きな大陸にある約100の国々の成り立ちについて、そして現在のグローバル世界で起きている様々なことに

          ユーラシアを分けた海ーカスピ海

          印欧祖語の道 ー 母なるドナウ

          この本を読んでいたら、移住の原因をめぐる話の中で、"ユリウス・カエサルが書き残している"という記述に出会いました。(p.167) そこで、ユリウス・カエサルが書き残しているのは、もしかしたらこの本かもと思って、本棚から『ガリア戦記』取り出してきました。 『ガリア戦記』は何年も前から本棚に入れたままだったのですが、こうして手に取る日が来るのかと、かなり嬉しいです。 ヘルウェティイ族の名はすぐに見つかりました。 そして、ヘルウェティイ族の首長の演説はこんな様子でした。

          印欧祖語の道 ー 母なるドナウ