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山種美術館で花見🌸


渋谷から03系統のバスに乗り、「東三丁目」で降りると、雑多でちかちかした渋谷と打って変わって落ち着いた広尾の住宅街。

國學院大學と日赤病院の間にある,日本画専門の山種美術館。受付横には「名樹散椿」のレプリカ。

山種美術館で多くの所蔵作品のある画家のひとりが、この速水御舟(はやみ ぎょしゅう)です。

速水御舟
「名樹散椿」


今回の展示会は「花flower華」
四季にコーナーが分かれています。

「春爛漫」
まずは奥村土牛(おくむら とぎゅう)「木蓮」。赤系統の色が映える作品に心惹かれます。
そして今回の展覧会のフライヤーにもなった 奥村土牛の「醍醐」があります。山種美術館歴代フライヤーをながめると、この絵の登場率が高いです。昨年の春もそうでした。

奥村土牛(おくむら とぎゅう)「醍醐」
山種美術館フライヤーより



「夏の香り」
眼と心がいきなりひきつけられる、牡丹の画・・・この!作風は・・・!!川端龍子(かわばた りゅうし)「牡丹」!   
今回、龍子の「八ツ橋」という作品が出るのは知っていて、実は一番の目的物だったのですが、この「牡丹」という作品も良かった・・・
川端龍子は「大胆」「奇抜」「斬新」という言葉で紹介されることが多いです。私はとても好きです。しかしなぜかここ山種のミュージアムショップにはほとんどグッズやポストカードが置かれない・・・山種の優先的推し画家ではなさそう?です。「八ッ橋」は琳派とみせかけてわざと反復表現をずらしている感じがとてもいい。「八ッ橋」「牡丹」だけで今日を生きた意味がありました。


しかし速水御舟の「黒牡丹」もいい。これ、以前から気に入っています。

速水御舟「黒牡丹」
ポストカードより


「秋の彩どり」
秋なのでお花は少なく、作品も少なめ。



「冬の花 春の訪れ」
やっぱり速水御舟がいい。黒牡丹とは違って、すっきりした作品。空間の撮り方が素敵。

速水御舟
「紅梅・白梅」二幅です。

莫將花月作尋常
(かげつをもってじんじょうとするなかれ)
唐伯虎「花月吟」

の部分が出てきます🦌
佳い花と佳い月、同時に見られるのは当たり前のことだと思ってはいけない、ってことです。


「四季の花々」

荒木十畝四季花鳥
フライヤーより


🦌本日も、自分は川端龍子速水御舟が好きであることを再確認したのでした。


山種美術館内のカフェ椿では展覧会ごとに、名画にちなんだ和菓子を頂けます。和菓子は5種類から選べます。
今回は私が選んだのは、速水御舟の「阿蘭陀菊図」をモチーフにした和菓子「まさり草」と緑茶「煌めき」。

阿蘭陀菊図
オランダ菊=アスター
まさり草=優り草=菊の古名
まさり草って、菊の和菓子によくつきますね。


🦌さて次回は犬とか猫とか。

実は私は、鹿派


このタイトル見た時、来る!速水御舟のあれッッ!!と思ってたらやはり!

速水御舟翠苔緑芝
フライヤーより

右にいます。黒猫。
これ、かなり大きな作品で、実際に見るとなんとも斬新な配色と配置なんです。好き。 

若冲(じゃくちゅう)や芦雪(ろせつ)の作品もあるようです。龍子は、ないのかな?「華曲」の獅子を猫枠で出してもらえないのでしょうか? 


そういえば、4月末から出光美術館で仙厓(せんがい)!!が観れるらしい・・・!都合をつけて、こちらも行きたいところです。





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