創作か思考。自分の中に駆け巡るものたち。言葉。

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土へ還った私の大切な、叶

黒かった鱗に最期に触れた時、埋葬した時、その重みはただの有機物としての重さではなく、想いや命そのものの重みだと感じた。涙が抑えきれなかった。 出逢いは、1月の浅草の初詣。夏祭りにおっちゃんが気前よくフレンドリーにやっている出店のような場所。『金魚すくい』のフラッグを見た時、すぐに幼少期のあの高揚感を思い出した。 「やりたい!絶対とる!!」 そう口にした私を呆れながら見守る母と弟。小さい子がポイを片手に笑顔で奮闘する中、真面目な顔をしておっちゃんに話しかける私 「2回やらせ

    • 理解しないという楽しみ方

      2月になってもう1週間経ちましたね。早いと嘆く日々がこれからどれだけあるのだろうと思うと怖くてたまりません。 それは置いておいて、1月の最終日について遺しておきたい記憶があります。 私の血や肉となり、人格を形成しているものは何かと問われるとやはり1番は人間関係にあると思うのです。2番に読書や映画などの物語。3番に勉強といったところでしょうか。(勉強低いな) 1月の最終日、とある場所に出掛けました。まぁ、そこは私にとって馴染み深く、堪らなく好きな場所です。そこに父と初めて2

      • 涙に変わらない思考

        noteを使うのは1年ぶりらしいです。 自分でも驚いています。 それはさておき、最近は雨の日が少ないですね。 なんだか、寂しいです。だって雨は全てを洗い流してくれるから。 雨の日が何故好きなのか。そう考えてきた時間は、ひとの何倍もあると思っています。 雨は静かな空間を作ってくれる。雨は外に出ない自分を肯定してくれる。雨はその音が心地良い。雨は、雨は。何度も考えてきました。どうして自分はこんなにも雨が好きなのだろうと。 「晴耕雨読」という言葉があります。その字の通り、晴れの

        • あの路地裏に久しぶりに帰ってきた。もう20年近く昔の話だ。当時、ランドセルを背負って小学校から帰っていた僕たちは、いつも夕飯時に何処かから漂ってくる匂いにお腹を空かせて、今日の夜ご飯なんだろうね、なんて毎日のように言っていた。 懐かしいなあ。思わずそう口から溢れた。 オレンジの夕日が差し込んできて、やけに眩しい。さっきやってきた夕立が作っていった水溜りには、無邪気な笑顔を浮かべた僕たちが映っているような気がした____。 ______________________

        土へ還った私の大切な、叶