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ティール組織第2/3章


ティール組織とは??

一言で言うなら「生命体」のような組織
生目たいと同様に、ティール型の組織は常に進化し続ける。

大きな違いとしては、
これまでの組織に見られたピラミッド型の構造がないことである。
多くの場合基本的に、少数(10人程度)のチームに分けられ、
セルフマネジメントしていく形式をとっている。
これまでに見られた、本部からの"管理"という形式も見られず、
上司/部下といった形式も存在しない。


なぜこのような違いが生まれたかというと、
組織が恐れではなく、信頼に基づいて統制されるところにある。

これはどういうことかというと、ティール組織では、社員は性善説として捉えられている。(経営学的言葉で言うならばY理論)

ティール組織として例に出されているRHDという会社では、

①人は皆、平等に尊い存在である
②人は明確にそうでないと証明されない限り、本質的に善良だ
③組織の問題にうまく対処する単一の方法はない

というような前提が共有されている。


ティール組織は以下の3つの特徴が存在する。

・セルフマネジメント
・全体性(ホールネス)

・存在目的

以下この3つの特徴について説明する。


セルフマネジメントの慣行

セルフマネジメントに関して、ティール組織には3つの慣行が見られる。

助言システム
紛争決定メカニズム
ピア・ベースによる評価(給与決定)

助言システム
ある問題について影響を受ける人や、専門知識を持った人の助言を受けている限り
組織の誰もがその問題についてどのような意思決定ができる、というシステム。

この場合、たとえCEOであっても他人に意思決定を強制できない。
あくまでも助言を行うのだ。

紛争決定メカニズム

ここでは、ホラクラシーの紛争解決メカニズムを紹介する。
以下のプロセスを信頼できるファシリテーターとともに進める。

①提案が発表される
 -提案者は問題と解決案について説明する。

②問題点の明確化
 -参加者が自由に質問して、問題点を整理する。

③反応ラウンド
 -参加者は誰もが、提案者に対して自分の意見を述べる機会が与えられる。

④修正と明確化
 -提案者は提案内容をさらに詳しく説明するか、それまでの意見交換に基づいて
  修正できる。

⑤異議申立てラウンド
 -反対意見が表明されると記録されるが討論は行われない。
  反対者がいない場合提案は採用される。

⑥統合ラウンド
 -反対意見がなくなるように修正案を作る方向に議論を導く。


ピア・ベース(同僚間の話し合いに基づく)評価

自身の評価に関してプレゼンテーションを行い、
同僚からフィードバックを受ける。

また、自身の給与を自分で決定する。
(もちろん、給与はチーム全体に関わることだから、同僚から助言を受けるわけだが。)


全体性(ホールネス)に関する慣行

階層構造や役職をなくせば、一人一人が全体性を取り戻せる訳ではない。

安全な職場がないと人々は全体性を取り戻すことができない。
そのためにまず必要なのは、基本ルールだ。

安全な空間を作るための基本ルール

今回はRHDの例を紹介する。

この組織は、いくつかの基本的な前提を踏まえて運営されている。
その1つが、意思決定ルルにあたっては、私たちが取れる「正しい」方法や道筋は複数あって、「真の」あるいは「絶対的な」ただ1つの真実はない、という前提である。どのような状況にいる人も、一人一人が自分なりの真実や、最も効果的に物事を進める方法についての自分なりの見方を持っている。この前提があるからこそ、争いは避けられないものだ。つまり職場では意見の不一致が起こるものだ、ということを私たちは認めることができる。RHDでは、争いや意見の違いは予想できるものとされているが、邪悪な、あるいは敵対的な怒りの表現は受け入れられない。RHDコミュニティーのメンバーには、次の2つをできるようになることが重要だ。

a「自分自身が常に正しいはずだ」という思い込みをやめ、他の人々の現実や
 考え方に耳を向傾け、それらを尊重せよ。
b思考と行動を区別せよ

ティール組織p255より引用

このように、きちんと組織の前提を明確化することが、安全な職場づくりには不可欠である。

価値観と基本ルールを深める

ただ、価値観や基本ルールは、村税しているだけでは不十分である。
これらに命を吹き込むには、徹底的に話し合う時間が必要である。

一例を紹介する。

▶︎バリューズデイ(価値観の日)
人々は、組織の素晴らしい文化を祝い、自分たちがそれを守り、育てることを再確認する。


存在目的に関する慣行

採用
採用は、組織の存在目的と自分の使命感や希望とどう共鳴するのかを深く探ることができる素晴らしい機会である。

誰も座らない椅子ミーティング
ミーティングが終了するたびに、参加者の1人がその椅子に座り、組織の存在目的を代表するものとして、
「このミーティングは組織の存在目的の達成に貢献しただろうか?」
という問いに向き合う。


まとめ

ティール組織は、生命体のような組織
そこには階層がなく、意思決定を強制するミドルリーダー、
さらには、CEOもいない。
その根本には、メンバーは信頼できるという前提に基づいている。

3つの特徴として、
・セルフマネジメント
・全体性(ホールネス)

・存在目的
が確立されている。


あとがき

普通に濃い内容の本で、自分史上最もまとめられなかった気がする。

この本を読んで一番思ったことは、物事をティールのパラダイムで見ることの重要性だ。組織の発達段階は、リーダーのものの見方(パラダイム)より発達した段階にはならない。

おそらく、僕はティールの視点でものを見ているが、他のパラダイムで物事を見るリーダーの元で動くのはかなり辛い経験にもなりうることを知っている。

人間のパラダイムは、本書の言葉を借りるなら、「何か神秘的なプロセスによって」変化するため、どうやればいいのかはわからない。


社会全体をティール的視点で見られるようにするような仕事、活動をやってみたいなあと今日この頃。




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