見出し画像

ラグビーはサッカーから生まれた?

ラグビーはサッカーから生まれたのでしょうか。この問いに、「はい」と答える人が多いと思います。ラグビーをしている人でさえ、8割が「はい」と答えると言われています。本当にそうでしょうか。

この件については、第7回日本ラグビー学会で、高木應光先生が詳しく述べておられます。一方、日本ラグビー協会のホームページ、『用語集』「エリス」の項には、「ラグビー校で行われていたサッカーの“ BIG SIDE GAME ”でルールに反してボールを持って走り(以下,略)」と記されています(平成27年3月25日にも確認)。サッカーから生まれたと、日本ラグビー協会も言っているようですね。

日本の多くのマスコミも「ラグビーはサッカーから生まれた」という論調です。この結果、プレーヤーも上記のような回答状況となっています。

エリス少年がフットボールの試合の中で、ルールを破り、ボールを持ってゴールに走りこみました。これがラグビーの始まりとなっています。エリス少年の事件は1823年の出来事です。そして、英国サッカー協会(Football Association、ここからSoccerの名称が生まれる)の設立が1863年。サッカーの語源となった英国サッカー協会の設立よりも40年も前にエリス少年はボールを持ってランニングインしています。時代的に「サッカーからラグビーが生まれる」はずもありません。

フットボールから枝分かれしていったものとはいえると思いますが、「サッカー」から生まれたものではないということです。

ラグビーの独自性を様々な人に認識していただけると、ありがたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?