遊んでる姿

森の幼稚園に行ってきた&デンマークの教育も色々な問題を抱え始めてるって話

こんにちはー。

2週間ほど前になりますが、コペンハーゲンから電車で1時間ほどのところにあるStenløs Private Skovbørnehave(http://www.skovboernehave.dk/)という森の幼稚園に見学してきました。というわけで、今日はこの幼稚園の感想とそこで園長先生たちからお聞きしたことなどについてお話ししようと思います。

では、まず幼稚園についててですがざっと説明すると以下の感じです。

●Stenløs Private Skovbørnehave について
ここの幼稚園には3〜6才の子どもが計30名ほどいます。活動場所と幼稚園の施設は別々にあって、その日の天候に合わせて約10種類の活動場所(ビーチ、森、湖などなど)から1つ先生たちが選んでその場所で遊びます。トプ画の写真は子どもたちの遊んでいる様子です。遊びの内容は基本的に子どもたち自身で決めます。もちろん先生もいくつかアクティビティは用意していてそれを子ども達がやりたい時にはそれをやりたい子どもたちと一緒にやります。

お絵かき場

↑これは幼稚園にあるお絵かき場。活動場所の移動前後の間はここと下にあるグラウンドで遊んでいます。

遊び場2

↑グラウンド場所。来月に催し物があるらしくそれの準備のためにテントがあるとのこと。自転車に乗ったり鬼ごっこしたりして遊んでいます。

移動

↑移動中の様子。幼稚園専用のバスでその日の目的地近辺まで移動してそこからは歩いて移動します。

さて、今回はありがたいことに朝の9:00〜15:00近くという6時間近くに渡って子どもたちと遊ばせてもらいつつ園長先生やその他の先生方にお話を聞かせてもらうというめちゃ貴重な経験が出来ました。子どもたち同士で喧嘩しても直ぐに止めに入らず、長い目で見守りながら接していく先生たちの姿や自然一杯の環境で思いっきり遊んだり子どもたちの輝かしい目を見ていると日本にいた頃インターンでお世話になったa.schoolなどを思い出しました。

ただ、そんな子どもたちの元気一杯な姿を見る一方で、園長先生から予想外のお話も聞きました。園長先生によれば、(1)今のデンマークにこうした森の幼稚園みたいな環境は少数である事(昔は今よりは森の幼稚園のような環境はあったそうです)最近では公立の幼稚園で屋外で思いっきり遊べる場所はあまりないそうです(自分の目でもまた確認してきます)(2)そのため、幼児期にこうした屋内だけでなく屋外での遊びが重要である事に気付いている&経済に余裕のある家庭は、こうした学びの場が十分に整えられてない公立ではなく私立の充実した場所に連れてきており、近年デンマーク国内にも教育の機会に格差が生まれつつあるという事です。

また、そこで勤務されている先生の中には公立の幼稚園から現在の私立の森の幼稚園に転職された方もいたのでその経緯について話を伺いました。その先生によれば、公立校で勤務していた時には(1)幼稚園の敷地が小さく子どもたちは外で思いっきり遊ぶことができない(2)人件費削減のため何人かの先生をクビにする必要があった、この2つの問題があったそうです。そして、当時先生が勤務されていた幼稚園での給料と森の幼稚園での給料に殆ど差がなかったために転職を決めたそうです。

めちゃくちゃ驚きました。自分が思い描いていたデンマークのイメージとはかなり違います。なので、少し自分でも調べてみました。そしたら、Teach First Denmark (Teach For Japan のデンマークverです)によれば6人に1人の小学生が十分な読み書き計算が出来ずにドロップアウトしてしまうらしいです。他にもある小学校に見学した方の話によれば移民の多い地区の学校だと学力差に幅があって十分な教育が出来てないとか。

福祉国家で有名なデンマークであればこうした最近の日本のような問題を抱えるはずがないと思ってましたが、どうも現実は違うみたいです。これ、他の北欧諸国のフィンランドとかどうなんでしょうか。自分でも調べてみたいと思いますし、現地の声も聞いてみたいです。

何はともあれ、見学や長期間でのボランティア(まだ決まってませんが笑)は引き続き行う予定です。自分の性格上、改善点とその解決策を探しちゃう癖があるためか問題点に直ぐ意識が向くところがあるので、次回はもう少しデンマーク教育のGoodな部分やこうした課題に対する取り組みなどに着目しつつ見学してみたいと思います笑

ではでは!

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