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目を閉じた暗闇

まずは自分の生い立ちから

関西のド田舎で産まれた

母親は恋愛と薬漬けの貧乏な家庭の次男
父親はDV,ギャンブル依存症、アル中、詐欺師のフルコンボ

いつに間にか離婚してたしあんま記憶はないが某闇金漫画で良客に適任なクズだった事は間違いない

離婚する前は見栄で金持ちを演じた親父のおかげでそれなりに裕福だった

そんな彼の薄っぺらな努力も長くは続かずいつしか離婚

離婚届も出さずDV親父から夜逃げしたわけだが逃走の次の日を母はこう語る

『人生で1番太陽が眩しい日だ』

そんなこんなでとりあえずは祖母の家に逃げ込んだ

度重なる激しい暴力で接見禁止命令を食らった親父は渋々離婚を承諾し母は晴れて自由の身となった

生活のためスナックで働く母は離婚から1か月もした頃には放浪恋愛少女となっていてろくに帰ってこなくなった

祖母の家からも突然出ていくことになり母は古いアパートを借りたが1週間は帰ってこないなんてざらにあった

詳しく話せば長いので省略するがさすがに飲まず食わずで死にかけた時に
僕は面識もない老夫婦の家に突然預けられ何年かを過ごす

次第に年老いていく老夫婦はボケの進行も早く毎日違う名前で呼ばれた

訪問介護も始まり介護士が定期的に来るようになり夫婦には歳不相応な子供の存在に疑問を抱かれだしたのもこの頃だった

何がきっかけかはわからないが警察や知らない大人が来るようになり施設に連れ出された

その際夫婦は「00君また遊びにおいで」と言いまた違う名前で僕を見送った

それから数か月「お母さんが来るまでここで生活しようね」そう言われ施設での生活を余儀なくされた

学校にもろくに行ったことがなくては幅広い年代の子供の共同生活に戸惑いはあったけどすぐに慣れた

何となくだけどその頃感じていたのは子供たちが明るく遊ぶその場所には形容し難い闇があった

そして自分にもその闇があった事にはその時点では気が付いていなかった

家族との生活短かった自分にとって施設での生活が家族になりそこで生活する子供たちは友達ではなく兄弟だと思っていた

人前で泣かない強い子供が多かったが夜になるとすすり泣く声が聞こえてきてここで過ごす日々は「愛されない」とゆう環境の終着点だと知った

そんな生活の中で母に別に恨みもなかったし涙するほどの感情もなかった

母さんは自慢じゃないが綺麗で入れ替わり立ち替わり違う男と居た

一緒に入れない寂しさはあったけど家族で過ごす時間より知らない男と出ていくときの方が見たこともない笑顔だったから彼女の幸せは家族ではなかったんだと思う

愛されない現実に直面しないでいい施設での生活はむしろ腫物に触れないでいい安心感すらあった

そんな生活が続いたある日、施設に電話が鳴った

母と連絡が取れなくなり僕を心配してくれた祖母だった

老夫婦に預けられる前に過ごしたアパートを訪ね机の上にあった夫婦の連絡先を見つけ手繰って施設にたどり着いたらしい

その日中に祖母が迎えに来て実家に帰ることとなった

兄弟たちと離れる寂しさはあったけど実家と祖母は何にも代えられない安心感があった

実家につくやいなや祖母に抱きしめられ

「あんたは悪くない」
「気づいてあげられへんかったおばあちゃんのせいや」

その言葉に今まで抑えていた感情が溢れた

声に出して
嗚咽がするまで
何時間も泣き続けた

泣きつかれてふと目を閉じたときに自然と眠っていた

この時の経験が今後の愛情と闇が表裏一体だと教えてくれた一部になる

感情を開放することで知らないまま蓄積してきた負の感情を知り、この後瞬く間に闇落ちしていきます

最後まで読んでいただきありがとうございます

第2章お楽しみに!!




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