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流し読みする現代のユーザーを捕まえるための執筆スキル

金太郎飴でなく、あなたでしか味わえない一品を。

Nintendo Switchでシミュレーションゲーム「スーパーロボット大戦」をプレイしていた。
子どもの頃から、ガンダムなどのロボット同士の戦闘シーンがカッコよくて好き。

ゲームは大きく
「戦闘パート」と「キャラの対話によるストーリーパート」に分かれる。
会話が退屈だったから、早送りボタンでほとんど飛ばした。

「ストーリーパート」はゲーム全体の半分を占めるので、楽しまないと損ではある。それでも僕は「戦闘パート」だけプレイするのが快適だった。


SNSが興隆の現代は、コンテンツが過剰供給だ
YouTubeを倍速再生で見る人は多い。
アニメや映画を1.5倍速で観賞するのは当たり前になってきた。
記事は読みたいところだけを見る。

クリエイターとしては悲しいけど、作品をじっくり味わうより、効率化を求める傾向だ。

「記事は最初から最後まで読むもの」という認識は崩れつつある。
では、飛ばし読みをする読者を、どうやって引き付けるか?

目が止まる箇所で、常套句をつかわない

• 見出し
• 太字
• 大きくした文字
• 区切り線

などは記事の中でも目立つところだ。
流し読みする読者の目にも止まる。

ここで「ありきたりな」ことを書いているともったいない。
どこにでもありそうな平凡な記事だな、と離脱されてしまう。

『noteを伸ばすための方法』という記事の見出しに
• noteは大変ですが継続が大事です
• 積極的にスキを押しましょう
• 誤字脱字は絶対ダメ

などと書いたら、読む価値がないと判断される。
すでに知っているはずで、当たり前すぎるから。
いそがしい読者は、有益なことがなさそうな投稿をじっくり読む暇がない。

「他では読めないことが書かれている」と思わせたい。
• noteが大変なのは、継続しようとするのが元凶
• 他クリエイターにスキを押したら絶対ダメ
• 誤字脱字はあったほうがいい理由

など、一般論の逆を書いたり、聞いたことのない視点をいれて興味を引く
そんな内容を語る書き手はいなかった。
この記事は面白そうだな。
冒頭に戻って記事を全部読もう。

目立つところで引き付け、冒頭に戻し完読させ、また読みたいと思わせる。
noteで新規ファンを獲得するのに欠かせない執筆スキルだ。

常套句に頼らず、自分の言葉を考える書き手だけが、コンテンツ過剰時代に生き残れると思う。
記事をじっくり読んでもらえる。
あなたの記事の、本当の価値を分かってくれる人が増えていく。
それこそがクリエイターの冥利に尽きるというもの。

プレイ中に早送り機能をつけてくれるゲーム会社はさすがだ、現代のゲーマーのニーズをとらえている。
YouTube視聴も速度調整なしでは考えられない。

でも、同時に思った。
一つ一つの作品をじっくり味わっていた時代が懐かしいと。



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