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(ゆる遍)四国八十八箇所霊場を巡る旅〜1番札所 霊山寺〜

ゆる遍、前回の決意編はこちら

さて、いよいよ始まりました、四国八十八箇所霊場を巡る旅。
2019年9月22日、2年半越しの野望がやっと、今日スタートです。
ですが、今日は台風17号接近の影響で、あいにくの雨。
「せっかくの初日なのに、雨なんだよねえ」
そんな恨み節を、お遍路経験者の友人Mちゃんに話すと、
「お寺は、雨でも風情だよ」
と、励まされ決行を決意。

土砂降りの雨の中、愛車で自宅を出ました。

今回の旅に乗ってくれたのは、リアル友人の中で最もコミュ力の高い人の一人、Tちゃん。部署は違うんだけど、同じ会社の同僚です。
同年代ですが、中途入社の彼女は徳島在住歴7年くらい(多分)。関東出身でお遍路は初めてです。
だけど、実は私より徳島のラーメン屋と観光地に詳しい。
とても頼もしい同行者となってくれそうな予感。頼りにしています。
さあ、カーナビをセットして、出発しましょう。

1番札所 霊山寺

割と広めの駐車場に車を止めると、雨がしとしとと降っていました。台風特有の雨の降り方。ざっと降っては止み、またざっと降るの繰り返し。風も次第に強くなってきました。
傘をさして、まずはお遍路グッズを買いに、駐車場横の売店へ向かいます。

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今から約1200年前、弘法大師空海さまは、この徳島県鳴門市を出発点と決められました。それで、徳島(阿波)の札所、第1番から第23番までを「発心の道場」といいます。
「そうだ! お遍路行こう!」往年のJR東海のCMのように、発心しても大丈夫。1番札所の霊山寺にくれば、お遍路さんになるためのグッズが全部揃っています。

私たちが事前に用意していたのは、御朱印帳(納経帳)と簡単なガイドブックのみ。売店で、参拝用に、ろうそく、お線香、ライターと般若心経を書いた冊子を購入しました。
売店の店先に、お遍路衣装をまとった、金髪・碧眼のマネキンが、今にも歩き出さんばかりに立っていました。
つられて買いそうに、とはならず、衣装はパス。(「衣装は揃えなくても、ちゃんとお遍路さんですよ」という優しい売店の方の声に、心を強くしました)

売店を出て、さっそく参拝です。
雨はまだ降っていました。

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山門に一礼して、いざ中へ。

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手水舎で手と口を清めます。
ここの水の出るところ(なんていうんだろう)はカエルさんでした。かわいい。
余談ですが、iPhone11のカメラの性能がSEより格段によくて(当たり前)、感動しました。

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こちらの観音様は、縁結び観音だそう。
「男女問わず、良い縁に恵まれますように」と願いを込めて、手を合わしました。


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このお寺には、鯉がいます。

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かわいい童子のちょっと不思議な像も。

霊山寺HPによると、

弘法大師が四国の東北から右廻りに巡教された際、この地で衆生の88の煩悩を浄化し、また衆生と自らの厄難を攘はらって、心身の救済ができる霊場を開こうと37日間の修法をされた。その時、仏法を説く一老師をたくさんの僧侶が取り囲み、熱心に耳を傾けている霊感を得た。大師は、その光景が天竺(インド)の霊鷲山で釈迦が説法をしていた情景と似ていると感じとり、インドの霊山を和国(日本)に移す意味で「竺和山・霊山寺」と名づけられた。

そうです。ほう。

次は、本堂でお参りしましょう。

ろうそくを灯し立てます。お線香に火をつけ、これは大きな香炉に立てます。
鐘を一つならして、般若心経を唱えます。
まあ、二人とも下手。小学生一年生の朗読のようなたどたどしさ。
弘法大師さま、お許しください。八十八箇所終えるまでには、暗記できるよう頑張ります。

ここで、本堂全体の写真を撮り忘れました。それには理由があります。

それは、この本堂の中が、あまりに美しくて目を奪われたからです。

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雨降りでよかったと思った瞬間でした。
見てください、この景色。本堂の天井から、無数の灯篭が。
鉛色の空はどんよりと、辺りは薄暗いけれど、本堂の中が灯篭の灯りで浮かび上がっています。
息を飲む美しさでした。

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私が灯篭の写真を撮るのに夢中になっているころ、Tちゃんは持ち前のコミュ力を発揮し、女性の外国人お遍路さんに話しかけていました。
「台風が来るって知ってます?」と英語で聞いているTちゃん。よく話を聞くと、その外国人女性は、一人でお遍路を始めたところで、テントで寝泊まりしながら、八十八箇所をまわろうとしていた様子。
「ノー、テント!!」
台風が来ているから、今夜は早めに引き上げて、ホテルで泊まった方がいいとアドバイスするTちゃん。英語はほぼ話せない私は、yahoo!天気で台風の進路図を見せました。
「英語で台風情報がわかるサイトを検索したらどうか」とTちゃんが提案し、彼女のスマホでGoogle検索。ちゃんと英語サイトを発見し事なきを得ました。
この一連のやりとりに、外国人女性は感激してくださったようでした。これもお接待ってやつかな。(お遍路さんをもてなすことを「お接待」と言います)

Tちゃんは、「最近、事故ったり、ものが壊れたり、いいことないから厄除けしたい」のだそう。
「私も同じだ!」と二人で「厄除け」と書かれたろうそくを100円で購入し、本堂のろうそく立てに立てる。

よく見たら、

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私のろうそく「南無大師遍照金剛」って書いてあった!! 厄除けちゃうやん!
どうやら、隣に並んでいた「南無大師遍照金剛」のろうそくを手にとっていたみたい。なんてこったーーー!

でもね!! 南無大師遍照金剛って「弘法大師さまに帰依します!」って意味なんですよね。そういえば真言宗である我が実家には掛け軸がありました。

「弘法大師さまに見守られてるってことで、最強!」
そう言い聞かせ、Tちゃんと笑い合い、こういうところも自分らしくていいわと思いつつ、一番札所を後にしました。

いただいた御朱印はこちら。

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(1番札所 霊山寺)

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