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【ビジネスデザイン】10 ビジネスファンクションにおける分析技法 ビジネス・アクティビティ編


ビジネスファンクションにおける分析技法 ビジネス・アクティビティ編

企業が課題解決に取り組む際には、目標を達成するために自らの経営資源を変革します。ビジネスデザイン(BFD型)は、主に「ビジネスファンクション」「ビジネス情報」「情報システム」を課題解決 変革テコとして実現すべき姿を定義する型です。

実現すべき姿を定義するために、変革機会、課題および変革ポイントを分析します。

この記事では、ビジネスファンクション ビジネス・アクティビティ レベルにおける変革機会、課題および変革ポイントを分析する技法について解説します。


分析アプローチ 基本形

変革機会分析アプローチ 基本形

課題分析アプローチ 基本形

変革ポイント分析アプローチ 基本形

ビジネス構想策定およびビジネスデザインにおける分析アプローチ 基本形を記します。

ビジネス構想策定における変革機会分析アプローチ 基本形は、以下のとおりです。

情報収集 ー 分析・評価 ー 変革機会抽出 ー 課題抽出

ビジネス構想策定における課題分析アプローチ 基本形は、以下の3通りです。

情報収集 ー 分析・評価 ー 施策抽出
情報収集 ー 定義 ー 分析・評価 ー 施策抽出
情報収集 ー プロトタイプ作成 ー 分析・評価 ー 施策抽出

ビジネスデザインにおける変革ポイント分析アプローチ 基本形は、以下の3通りです。

情報収集 ー 分析・評価 ー 変革ポイント抽出
情報収集 ー 定義 ー 分析・評価 ー 変革ポイント抽出
情報収集 ー プロトタイプ作成 ー 分析・評価 ー 変革ポイント抽出


ビジネス・アクティビティとは

ビジネス・アクティビティ 4つの分類

ビジネス・アクティビティの組み合わせは4通り

ビジネス・アクティビティとは、「ビジネス活動におけるビジネス情報の収集、伝達、価値付加、保管、廃棄を定めたもの」です。

ビジネスイベント毎に一連のビジネス・アクティビティを分析します。

一連のビジネス・アクティビティは、以下の4つの組み合わせになります。

外部組織から情報を受ける ー 情報に価値を付加する ー 外部組織へ情報を渡す
外部組織から情報を受ける ー 情報に価値を付加する ー 情報を保管・廃棄する
定めた時間に情報収集を締め切る ー 情報に価値を付加する ー 外部組織へ情報を渡す
定めた時間に情報収集を締め切る ー 情報に価値を付加する ー 情報を保管・廃棄する


ビジネス・アクティビティ価値分析

ビジネス・アクティビティ価値分析とは、「ビジネス・アクティビティ レベルにおける変革機会、変革ポイントを抽出するために、ビジネス・アクティビティが創出する価値を分析すること」です。

ビジネス・アクティビティ価値分析
変革機会分析 手順

ビジネス・アクティビティ価値分析
変革効果分析 手順

ビジネス・アクティビティ価値 3つの分類

ビジネス・アクティビティ価値分析アプローチ LB型

ビジネス・アクティビティ価値分析アプローチ V型

ビジネス・アクティビティ 変革効果


ビジネス・アクティビティ価値を、3つの分類で評価します。

「付加価値Value added (V)」に評価する基準は、以下のとおりです。

 顧客に対して価値を創出するビジネス・アクティビティ
 目標を達成するために必要とするビジネス・アクティビティ
 情報に価値を付加するビジネス・アクティビティ

「ビジネス制約上必要Business required (B)」に評価する基準は、以下のとおりです。

 法律・法令に基づき必要とするビジネス・アクティビティ
 業界ルールに基づき必要とするビジネス・アクティビティ
 契約に基づき必要とするビジネス・アクティビティ
 社内ルールに基づき必要とするビジネス・アクティビティ

「低付加価値Low value (L)」に評価する基準は、以下のとおりです。

 顧客に対して価値を創出しないビジネス・アクティビティ
 業務効率を低くするビジネス・アクティビティ
 情報に価値を付加しないビジネス・アクティビティ

ビジネス・アクティビティ価値分析アプローチは、以下の2通りです。

As-is ビジネス・アクティビティにおける(L)および(B)に着目した上で変革機会を抽出し、To-be ビジネス・アクティビティを定めるアプローチ(LB型)。

As-is ビジネス・アクティビティにおける(V)に着目した上で変革機会を抽出し、To-be ビジネス・アクティビティを定めるアプローチ(V型)。

ビジネス・アクティビティ 変革効果は、As-isおよびTo-beにおける価値分類毎の活動コストを比較することにより算出します。

ビジネス・アクティビティ(As-is)毎に価値分類を評価する

ビジネス・アクティビティ(To-be)毎に価値分類を評価する

ビジネス・アクティビティ 変革効果を算出する

分析に必要とする情報は、以下のとおりです。

変革機会を分析する場合

 ビジネスイベント バウンダリー・マップ(As-is)
 ビジネスイベント一覧(As-is)
 ビジネスイベント増減予測結果
 ビジネス・アクティビティ一覧(As-is)
 ビジネス・アクティビティ ルール一覧(As-is)
 ビジネス・アクティビティ ルール記述(As-is)
 ビジネスイベント レベルにおける変革機会
 ビジネスプロセス レベルにおける変革機会

変革効果を分析する場合

 ビジネスイベント バウンダリー・マップ(To-be)
 ビジネスイベント一覧(To-be)
 ビジネスイベント増減予測結果
 ビジネス・アクティビティ一覧(To-be)
 年間活動コスト(As-is)予測結果

変革機会 分析手順は、以下のとおりです。

分析に必要とする情報を収集し、ビジネスイベント増減予測結果およびビジネス・アクティビティ(As-is)を理解します。

次にビジネスイベント レベルにおける変革機会、ビジネスプロセス レベルにおける変革機会に基づいて、ビジネス・アクティビティ価値分類 評価基準を定めます。

次にビジネス・アクティビティ価値分類 評価基準に基づいて、ビジネス・アクティビティ(As-is)毎に価値分類を評価します。

次にビジネス・アクティビティ(As-is)毎に年間活動コストを算出した上で、ビジネスイベント増減予測結果に基づいて年間活動コスト(As-is)を予測します。

次にビジネス・アクティビティ(As-is)毎の価値分類 評価結果および年間活動コスト(As-is)予測結果に基づいて、ビジネス・アクティビティ 変革機会を抽出します。

変革効果 分析手順は、以下のとおりです。

ビジネス・アクティビティ 変革機会に基づいて定めたビジネス・アクティビティ(To-be)を理解します。

次にビジネス・アクティビティ価値分類 評価基準に基づいて、ビジネス・アクティビティ(To-be)毎に価値分類を評価します。

次にビジネス・アクティビティ(To-be)毎に年間活動コストを算出した上で、ビジネスイベント増減予測結果に基づいて年間活動コスト(To-be)を予測します。

次に年間活動コスト(As-is)の予測結果および年間活動コスト(To-be)の予測結果に基づいて、ビジネス・アクティビティ 変革効果を算出します。


【次に参考にしていただきたい記事】

次の記事では、ビジネスデザインで用いるビジネスプロセス レベルでの分析技法について解説しています。ご参考になさってください。

【ビジネスデザイン】11 ビジネスファンクションにおける分析技法 ビジネスプロセス編
https://note.com/rtree_b_design/n/nde05e6f010cb



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