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『未来からのホットライン』を読んだ(21/3)

ジェイムズ・P・ホーガン
(古隅 黎 訳)
『未来からのホットライン』
東京創元社(創元SF文庫)、1980年。

長い、難しい。
でもめちゃくちゃ面白い。

そもそもなぜ読もうと思ったかと言うと、『シン・エヴァンゲリオンII』の副題が『Thrice Upon A Time』であり、本書がそれの原題であることを知ったから。それならば読んでみようと思い手に取った。そして挫折しそうになりながらも、なんとか読み切ったわけである。

あらすじとしては、田舎に住む物理学者のお爺ちゃんが「過去に情報を送るマシン」を開発する。使っていくうちに未来からのメッセージが届く。未来から受け取ったメッセージを、敢えて送らないという選択を取った時、パラドックスが発生するはずだ。その仮定の元実験したところ何も起こらなかった。メッセージを放った未来、受け取った現在、受け取るはずだった過去の関係性はどうなるのだろう。。という感じ。

途中結構難しめの物理学の話が出てくるが気にしなくても読み進めることが出来る。またタイムパラドックスの発生原因や、発生した後に時間軸がどう変わるのか、という点にも納得できる説明がなされており、違和感なく話に没頭できた。ブラックホールはビッグバンにまで言及があるが、いずれも自然で納得できる。つまり論理的で楽しい。

SF小説としてもかなり面白くておすすめ。ちなみにエヴァとのリンクだけど、関連性はあると思う。特にカヲルを取り巻く世界観とリンクしてるかな、という所感。エヴァ自体が難しいので、勘違い甚だしい可能性もあけれど。

クライマックスがまた良い。一度落とした分、より盛り上がる。歴史は繰り返す、かもしれないし、繰り返さないかもしれない。

日常を大切にしたエッセイをこれからも書き続けて行こうと思います。 サポートいただけるとnoteを書くためにカフェに行くことができます。是非よろしくお願いします!!