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国境をも越える、距離感の最適解がここに!【Manaさんインタビュー】

Radiotalkで活躍する音声配信者「ラジオトーカー」を紹介していく連載インタビュー企画。今回は、番組『まなラジ🐝声に出したい英会話風ラジオ』を配信するManaさんにフォーカスします。

Manaさんはオーストラリア・シドニー在住の配信者。2020年11月にRadiotalkで配信を開始して以来、収録トークの配信もライブ配信も精力的に行っており、現在はフォロワー数が8000人を超える注目の配信者となっています。

英語が好きすぎてオーストラリアへ移住、現地での結婚、コロナ禍で大きな打撃を…… などなど、フリートークのネタに事欠かないほど人生経験が豊富なManaさんですが、配信者デビューの経緯や人柄そのものは堅実の極み。今回のインタビューでは、そのギャップの奥深さにも迫ってみました。

(取材/文 鼻毛の森

夢の英語生活のため、退路を断っての単身留学

――英語が得意とのことですが、英語に触れる機会が多い環境にいたのですか?

Mana:私は生まれも育ちも福岡なのですが、小学校の頃から英語が好きで、かっこいい発音に憧れていたので、ヒアリングと発声をメインにじっくりと英会話を身に付けていきました。進学先の地元の大学でも、英語を学ぶ学部に所属していました。

――オーストラリアへの移住を決めたのは大学時代ですか?

Mana:いえ、大学はそのまま卒業して、化粧品会社のコールセンターに就職しました。キャリアを重ねる中で、スーパーバイザー的な仕事も任されていたのですが、30歳までという年齢制限のある「ワーキングホリデー制度」でのオーストラリア留学をどうしてもやり遂げたくて、退社してしまいました(笑)。実際にオーストラリアに行ってみたら最高で、1~2年の滞在のつもりが、結果的に永住することになりました。

日常の景色

――海外移住に対して、家族など周りの反応はいかがでしたか?

Mana:意外にも「いいんじゃない?」と。ただ、日本では実家暮らしをしていたので、オーストラリアでの一人暮らしは心配だったようで、現地での結婚を決めたときは喜んでいましたね。夫は中国バックグラウンドのオーストラリア人で、英語と広東語を使いこなしています。彼は趣味で日本語を学んでいるので、日常生活では、夫の片言の日本語も交えつつ会話しているんです。

日常の景色2

英会話教室の教材から、雑談も交えた音声配信の場にシフト

――英会話の講師をしていると配信を始めた頃におっしゃっていました。

Mana:私が個人でやってた、日本人向けのオンライン英会話教室ですね。私はもともと現地の旅行会社で働いていたのですが、コロナ禍で失職してしまったんです。約1か月のロックダウンが3回ほど続く中、「なにかしなきゃ」と思い立って、英語で英語を教える資格をもともと持っていたのを生かして講師業を始めました。実はRadiotalkも、このオンライン英会話教室のために始めたんですよ。

――Radiotalkでオンライン英会話教室を始めた、ということですか?

Mana:正しく言うと、教材として活用しました。英会話はやはり耳で聞いて、声に出して練習する学習法がベストなので、生徒に音声データを送る必要があったんです。ただ、単純に録音データの交換を繰り返すと、通信環境などに膨大な負荷がかかるなど面倒なことが多くて、お互いの音声を気軽に共有する方法として、音声配信アプリを探すことになったんです。

――数ある音声配信アプリがある中で、Radiotalkにした理由は何ですか?

Mana:誰でも審査なく始められて、一発録りでアップするだけでいいという点で気楽に思えました。編集をすることが前提のような環境だと、性格的に凝りすぎてしまうんです。もちろん、私と生徒以外も聴けるオープンな状態にはなるのですが、楽しめる人が楽しんでくれればいいな、ぐらいの感覚でした。

――配信を開始してからしばらくすると、雑談も増えてきました。

Mana:きっかけは教材としての使用だったのですが、生徒の受講期間も終えた頃、気が付けばアナリティクスを見るとリアクションなども増えていて、収録トークに反応を頂くのも楽しかったので、英会話縛りでもない番組として続けていこうと思ったんです。なので、もともとの番組タイトルは『声に出したい英会話ラジオ』だったのですが、今では「風」がついて『声に出したい英会話風ラジオ』に変わっています(笑)

語りたいことは収録トーク、盛り上がりたいことはライブ配信

――収録トークの話題はどのように決めていますか?

Mana:何かエピソードがあれば優先しますが、基本的には、普段自分の頭の中に沸く発見やモヤモヤをしゃべりますね。例えば、409回の『今日ってジャケットいるかな?←いや知らん』のような軽いノリです。長く続ける中で、思ったことを深堀りすることで、みんなが楽しんでくれることが分かってきたんです。なので、些細なことでも肉付けして話すスキルが向上しました。

――収録トークの中での英会話と雑談の比率は、今はどうなっていますか?

Mana:今は雑談が8割で、その中に英語のフレーズを挟むという形が基本になっています。デビュー1か月ほどで始めたライブ配信でコメントやギフトがもらえたことで、英語でも雑談でも、反応を貰って楽しいほうを優先するようになりました。

――2020年12月にライブ配信を始めたきっかけは?

Mana:ライブ配信をやろうと思った頃は、完全に巣籠り生活で人に関われない状態だったんです。ロックダウンで仕事はない、でも国の保証で生活費は補填されている。余裕がないようである状態だったので、ライブ配信でも始めてみようかなと。夫はIT企業務めで、ずっと収入に影響はなかったので、その環境も色々なことに挑戦できる理由の1つでした。

――初めてライブ配信をしたときの心境は覚えていますか?

Mana:
収録トークは教材としてだったので、第1回もフラットな心境だったのですが、ライブ配信については、ただただ緊張しましたね。告知もゼロで、誰も聴かないかもしれないのに、ライブ配信の開始ボタンを押すまでに3日はかかりました。初回は、3人ぐらいの方がコメントをしてくれて嬉しかったですね。今も来てくれているメンバーですが、当時はたまたま通りがかって聴いただけだったみたいです。

――今ではフォロワーが8000人を超えています。

Mana:実は2021年6月に激増するきっかけがありまして。「200人からフォロワーが伸びないなー」と思っていたら、「アイコンを変えた方がいい」ってアドバイスをしてくれた方がいたんです。それまでは現地の動物のウォンバットの写真だったのですが、海外っぽい場所で国旗振ってる私自身がもらい映りする程度の顔出しにしただけで、1日10人~20人ずつフォロワーが増えるようになりました。不思議ですよね。

フォロワー拡大のきっかけとなったアイコン

オフ会で分かった本音で関わるメディアのすごさ

――配信機材はどのようなものを使っていますか?

Mana:ずっとAndroidのスマートフォンに直接しゃべりかけるスタイルだったんですけど、2022年8月以降は、配信用ミキサーとしては定番のヤマハのAG-03に、コンデンサーマイクとBGM抽出用のパソコンを繋いで、USBで連結したスマートフォン経由で発信しています。

YAMAHAのミキサーとRODEのマイク

――一気にグレードアップされましたね!より本格的な音声配信への意気込みからですか?

Mana:いえ、実は今年の8月の一時帰国の時に開催したオフ会で、リスナーさんからいただいたんです(笑)。ミキサーは、あるリスナーさんから譲っていただいて、あとは皆さんがお金を出し合ってプレゼントしてくれました。オーストラリアは日本と電圧が違うので、それに対応できる機材を見繕ってくれたみたいですね。おかげで「さ行」と「た行」が潰れない、クリアな音質になりました。

録音用に使うテーブルは食卓でもあるので、収録機材は使ったあとに紙袋へ収納しているそう

――8月のオフ会のお話しを聞かせてください!

Mana:8月に1か月ほど、2年半ぶりに一時帰国を果たせたのですが、地元の福岡の他に、用事があった東京や大阪でもリスナーさんや配信者さんとのオフ会を開催することができました。

コメントや声でしか知らなかった方たちばかりなのですが、実際会ってみると、全員想像通りの人で、本音で関わるメディアってすごいなと驚きました。誰がどういう人なのかという答え合わせもできましたし、今後はもっとみんなの顔を思い浮かべながら楽しく番組ができそうです。

大阪のオフ会時のManaさん
機材接続のレクチャーを受けている様子

自分らしい配信を信じた先で得たチャンス

――これまで配信してきた中で、特に印象に残っているエピソードはありますか?

Mana:収録トークで、自分の中でターニングポイントになった回があります!2021年6月の「収録トーク総選挙」のために収録した『ある、まなのお話』です。物語風に自己紹介を組み立て直したことで、私自身が英語が好きなルーツなどを再確認する機会になりましたし、ギリギリ勝ち進めない11位には終わりましたけど、有意義な機会になりました。

――ギリギリ11位!悔しい記憶でもあるのでは?

Mana:私が強くお願いはしなかったので、リスナーの皆さんがギフトを贈ることで応援してくれての順位ですし、悔いはないです。実はその後に、また転機もあって。私の配信って「気取ってるところがあるかもな」って引け目がどこかにあったのですが、多くの人に「FMラジオっぽくて良い」と言ってもらえたので、そちらに迷いなくシフトする決意もできました。

――配信をするうえで、決めていることはありますか?

Mana:「元気がないときはしない」ですね。好きでやってるので、義務っぽくしたくないんです。疲れているときや不安定なときは、せっかくリスナーさんから貰ったリアクションをネガティブに捉えてしまうと思うんですよ。「好きな場所だからこそ誰も傷つけない」が大前提です。

――日本では、コミュニティラジオにも出演し始めたんですよね。

Mana:FM湘南マジックウエイブ『Sunday Magic Square』でオーストラリアの現地リポートを担っているのと、タイトルコールでエフエム世田谷『サザンおふかいラジオ』に関わっています。世田谷の方は、Radiotalkで『井戸端ラジオ』を配信しているのすけさんがきっかけで、8月に東京でお会いし、リアル収録に参加することができました。

日常の様子3

――Radiotalkと地上波の違いは感じますか?

Mana:MCではないので比べるのは難しいですが、地上波に出るときは、やっぱり不特定多数に求められるものをより意識しますね。しゃべりたいことをしゃべるRadiotalkとは、リスナーさんとの距離感が違う感じがします。

ちょうどいい距離感で素を出せる、今までにない心地よい場所

――Radiotalkで配信を続ける中で、自分自身に変化はありましたか?

Mana:地に足がつきましたね。色んな人に考えを聴いてもらって、関わりを感じて、自信が持てた結果なのか、新しい仕事も無事決まりました。Radiotalkと実生活は別世界ですけど、楽しみに待っててくれる人がいる場所があって、そこにいつでも帰れることが、今の私の中で大きいです。

日常の景色4

――Radiotalkでの配信自体の変化はいかがでしょうか?

Mana:興味のある人が来て、聴きたい人が残る。その繰り返しで、どんどんしゃべりやすい環境になっているなと思います。最初はやっぱりどこか気を使っていて、「離脱されないように」とか考えていましたし。今は好きなことを許容してくれる「良識ある」大人たちに囲まれて、一緒に番組を作っている感覚があります。

――配信を続けられるモチベーションはどこにありますか?

Mana:リスナーがいて、コメントがあることです。リアクションが可視化できなければ、とっくに終わっていたと思います。あとは、せっかくここまで番組が大きくなってきたので、「公式」として認められて、もっと多くの方に聴いてもらえるように頑張りたいです。

――Manaさんにとってリスナーはどんな存在でしょう?

Mana:「物好きな大人の皆さん」ですね。他にもっといいコンテンツや配信者さんが存在するはずなのに、縁を大切に聴いてくれている。物好き呼ばわりは失礼かもしれませんが、本当に嬉しいんです。そして、物好きであればあるほど懐が深いんですよ。他の人が見ても嫌にならないコメントを書いてくれて、私が失言したときにはスルーしてくれるありがたい存在です。

――ManaさんにとってRadiotalkはどんな場所ですか?

Mana:「都合のいい距離感で素を出せる場所」です。どんなに仲が良い友達とでも、距離感間違えると居心地が悪くなるじゃないですか。でもRadiotalkなら配信してる側は、基本的に複数の相手に話しかけているわけで、個人的な意見を一線引いた所から聴いてもらえます。刺さりすぎないからこそ素を出せると思うんです。これってなかなかない、新しい心地よい環境ですよね。

――これからRadiotalkを始めようかなと思っている人に一言お願いします!

Mana:偶然の出会いの可能性が未知数の音声配信アプリだと思いますので、まず悩まずにいち早く配信者デビューしちゃってください!聴き専だとしても、フィットする配信者さんに出会いやすい、ほどよい規模感は居心地いいものですよ。

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