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2018年、転職を2回した

新卒で入った会社を転職することに決めた2018年3月、まさか同じ年に再び転職することになるとは思わなかった。

3月の転職は働きながら就活をして、内定をもらってから「やめます」と言ったのだけど、そこからなかなか話が進まなくて大変だった。

・やめる日が決まらない
・有休消化しないと言わされる
・物件を探して引っ越す
という難題をなんとか乗り越え、6月から新しい会社に行き始めた。



いま思うと、初日からすこし引っかかっている点があった。

ひとつひとつを見ると取るに足らない事柄なのだけど、ちいさなガマン、合わないな、すきじゃないな、というあれこれが積み重なっていった。

7月末から、日記のようなマガジンを書き始めて、それを少し読み返してみても、「なんだかわたし楽しそうじゃないな、ずっとなやんでるな」と感じる。

ストレスを感じれば感じるほど睡眠時間が多くなるわたしが、とうとう不眠症っぽくなって、「だめだ、やめよう」と決心した。疲れてるのに、眠たいのに、寝たいのに、全然寝られなくてつらかった。

会社をやめた次の日、こんな日記を書いた。


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10月18日 もくようび

ずっと行きたかったカフェに行った。1年以上前から目をつけていたけれど、平日しかやっていなくて、行けてなかった場所。

フレンチトーストを頼んで、待っている間、ああ、仕事やめたんだなあと思おうとしたけれど現実味がなくて、でもいま仕事行ってないしなあと、ぼんやりしていた。

ポットの紅茶とフレンチトーストが運ばれてきた。甘い香り。フランスパンで作られた卵液がしみしみのフレンチトースト。

ナイフとフォークを持つ。左端を少し切って、口に入れた瞬間、心の中に押し込めていたなにかがぐわっと溢れてきて、気が付いたら泣いていた。

わたしはしみじみと、ずっとしんどかったのだな、と思った。なにがしんどいのか、なにを我慢しているのか、うまく言葉にできないけれど、涙もでないほどにしんどかったのだな、とやっと気付いた。

今日もほんとうはカフェに行かず、家に引きこもろうかと思っていた。みんなが働いている中、ニートになったわたしは優雅にカフェ。こんなのでいいのか、じぶん。でも、まあいいか、と言い聞かせる。

人前だったのでどうにか涙は最小限にとどめた。仕事をやめた次の日にフレンチトーストを一口食べて泣く、なんて、小説の主人公かよ、とすこしだけわらった。

もっと、前みたいに泣けるようになるまで。それまでは自分を甘やかし続けていたい。次にフレンチトーストを食べるときは、元気なわたしを連れて行こう、と思った。


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あのとき食べたフレンチトーストは、きっと一生忘れない。

11月・12月は、人生でいちばん自分を甘やかそう、と思いながらも、自己肯定感がどん底になる日々もたくさん過ごした。きっと、2018年は厄年なのだと思った。



1月から、新しい会社に行く。

もしまたつらくなってしまっても、それでもいいんだ、またやめてもいいんだ、と自分に言い聞かせながら。

2019年は、たくさん笑えるといいなあ。





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