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量子エネルギーとか波動とか細胞の生命力を活性化させるとかそういうことを体験してきた話


※おことわり※
今回の内容は、あくまでもフィクションも含めた体験談であり実際に存在するお店とは異なります。 たぶん


さてさて・・・


突然ですが自分はマッサージが好きです。(グレーゾーンではなくちゃんとしたやつ、まあグレーゾーンの方も略)


それと同じぐらい何だかよく分からないものも大好きです


ある日、こんなクーポンをいただきました


とある整体というかマッサージのお店のクーポンで、そのお店の概要欄には下記のような文章が書かれておりました。(一部脚色しております)


体の中の細胞をこの機器で活性化させることにより細胞の持つ本来の能力(ちから)を完全に引き出して悪い部分の老廃物を排除し、ダークエネルギーを外に出して患部を改善します

生体電流を整え細胞の活性化


全身の60兆個の細胞を特殊な半導体回路が内蔵された機器で改善へと導きます。治療に使用する機器は特別に開発されたもので量子エネルギーを細胞に注入して患部の負のエネルギーを体外に放出します。これに使用されている金属は特殊な半導体回路の他、ラジウムやトルマリンなど様々な能力(ちから)を持つ鉱石も含有されており一秒間に数兆回振動を行うその善なる波動はどんな辛い症状も緩和するといわれています


特殊な半導体回路が内蔵

量子エネルギー

波動

ダークエネルギー

能力(ちから)・・・


これは行くしかねえ!!

そう思っても仕方がなかったのです


しかもですよ

特に おっ! と、思ってしまったのが


お店のアクセスは詳細がボカしてあって

クーポン購入後ご連絡をいただいた際にお伝えいたします

と、書かれててあったことでした


う~む・・・なんというアングラ感・・・


スラム街の路地裏で情報屋とすれ違いざまに紙切れと紙幣を交換して、「フッ、これがその場所か・・・」「ああ、ヤツら集結してるみたいだからな。十分気をつけろよ」「そうだな。まだ借りを返してもらうまで殺られるわけにはいかねえからな。フフッ」みたいにニヒルに笑い合うような雰囲気


これは心惹かれる

これは行くしかねえ!!

そう思っても仕方がなかったのです(2回目)


教えられた携帯電話の番号に恐る恐る電話すると、物腰柔らかで物静かな男性が出ました。なんかビックリするほどイメージ通りな声、でした。自分でも不思議なぐらいに。


都内某所にある割と大きなマンション


教えられた住所はそんなごくごく普通のマンション、いや、オートロックもないような、割とクラシカルな雰囲気のするマンションの1室にそのお店はありました


いらっしゃいませ・・・


当院には待合室が存在しないので予約した時間の5分前にお越しください、という言いつけをきっちり守ってドキドキしながら訪問すると、白いTシャツに白いトレパンのような細身の男性が出迎えてくださいました

もしかしたら大変失礼になるかも知れませんが

マハーポーシャ

第7サティアン

うまかろう安かろう亭


そんな不穏なフレーズが脳裏をよぎるわたくし


しかも玄関には神棚とお札があって、ああ、ちゃんとした神様を祀ってあるのね、と思ったら


全宇宙波動究極完全生命体〇〇(以下不明)


みたいなことが天照大御神とか須佐之男命とかと同じレベル感で書いてあるお札で、思わず二度見してしまいました

ここのマスターは 神羅カンパニー出身かなにか?

そして、量子エネルギーだとか波動云々から薄々感づいていたことが『確信』に変わったような気がしました。(遅い)


お店はごく普通のマンションの1室に施術用のベッドが1つ

しかしながら水晶というのかパワーストーンというのかそういうのが随所に設置してある上に軽くお香が焚かれて薄暗く無駄にムーディーというかスピリチュアルな雰囲気がビンビンです


う~む・・・

これはヘッドギアとかされながら施術される流れかしら・・・


不安半分期待半分で待っていると、初診の人用のアンケート用紙を渡されてしっかりと書くよう指示されました。そして、これを飲んでください、とペットボトルのお水を渡されました。ラベルがないのが若干不安ではありましたけども、まあ、ラベルレスボトルは流行りですしね、環境のことも考えたら間違いなく良いわけでね、キャップはきちんとされているからね、お風呂の残り湯とかいう不安もないはずだよね。たぶん


渡されたお水を飲みながら、スピリチュアルな雰囲気の部屋には明らかに不似合いなオーブントースターがあったので、アレも施術に使うんですか?と先生に聞くと

「ええ、アレは、まあ、その、今はね、ちょっと、ええ・・・」

と伏し目がちでそんなことを言い、何となくそれには触れて欲しくない感をビンビンに発していらっしゃったのでそれ以上はオーブントースターには一切触れませんでした。(というかとても触れられる雰囲気ではなかった)


渡されたアンケート用紙はとりあえず肩とかクビとか腰とか〇をして症状なんかも細かく書いて返します

まあ、一応マルは付けましたけど、そんなに常に痛い、ってほどじゃないんですけどね、何ていうんでしょうかね、たま~に違和感があるときがあるような気がする感じなんですよね、あくまでも感じというか雰囲気というか、みたいに相当にフワッフワしたことを告げました。わたくし自身施術される前にかなり保険を打ってるいたのかも知れませんでした


遂に特殊半導体回路内臓量子エネルギー機器登場


「これがね、特殊半導体コイルを内蔵した特殊な医療機器なんですね」

ホーリーネームを持っていられるような雰囲気の店主は穏やかな笑顔でそういいました。その特殊な機器はこんな感じのブツでした。(※イメージ画像)


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なんだよただのマウスじゃねーか!


そう思われるかも知れません

違うんです

このトラックボールの部分が下で、この部分を体にコロコロすることで細胞に量子エネルギーを注入し、電子の波動、秒間数兆回の振動の超音波で細胞を活性化して本来のエネルギーを引き出して悪いエネルギー、ダークエネルギーを体外に放出するという仕組みになっているわけです。これを読んでいる方は「なにいってんだこいつ」となっていることと思うのですがこれを書いているわたくし、施術を受けているわたくしはもっと「なにいってんだこいつ」でアタマの中がいっぱいでした


このボールの部分でゴリゴリと転がすというか擦るようにするのが主な施術となります


「まず両手を出してみてください」

「は、はい」

まずはゴリゴリと右手の甲をこの半導体回路入りの装置で擦られる

「痛ッ!」

「痛いですか? 痛いですよね?」

「・・・は、はい」

それは右手の甲から細胞を活性化して悪い物質(ダークエネルギー)を体外に放出しているから、と真面目な顔で説明されました

「えっ、体外に放出・・・ですか・・・?」

「はい。このアースみたいな部分からですね、体外に放出されるんです」

「は、はあ・・・」

アースから出ていくのはいいけども、俺の体からどうやって出ていくの?

という根本的なギモンの答えになっているかどうか有無を言わせない雰囲気がありました

たとえばオシッコとかウンコとか汗とかツバとか涙とか、何でもいいけどそういったものに含まれて外に出ていきます、だったら何となくわかるんだけども

「悪いものは体の外に出ていくんですよね?」

「ええ。このアースみたいなものから空気中に放出されていきますね」


・・・ど、どうやって??!!


と、大声でツッコミたくなるのをグッとこらえます

何となくお腹を突き破って出てくるエイリアンを思い浮かべてしまうわたくし。まあ、そういうイメージで出てくるんちゃうかな何せダークエネルギーだし(適当)

アースもついてるから安心だしね(適当)


左手の甲をゴリゴリと擦られると、右手ほど痛くはない。むしろくすぐったい感じすらあります

「あ、こっちの方は全然痛くないですね。むしろくすぐったいというか。こういうのってアレですよね? 体の悪いところは痛く感じて、痛くないところは全然悪くないというやつですよね。フフ」

マッサージとか整体に割とよく行く方なわたくしは得意気に先生にそう言うと

「いえいえ、これがですね、くすぐったいのも逆に良くないんですよ!体の細胞が我慢しているというかガードを固めている状態なんですね」

語気を強めてそうおっしゃる

どないやねん結局どっちにしろ悪いんかい!!


その結局どのルートを選んでも『体が悪い』という出口に出てしまうこの迷宮というか独自の理論を目の当たりにして


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捜査のプロである田宮先生のプロファイリングを何故か思い浮かべてしまうわたくし


施術用と思われるベッドはあるものの、結局一度も横になることなく


肩や腕、背中などをコロコロ、ゴリゴリしてもらい終了


特殊な半導体回路内臓の医療機器によって量子エネルギーで生体電流を整え細胞の活性化されてわたくしの全身60兆個の細胞を特殊な半導体回路が内蔵された機器で改善へと導かれたはずであり、ダークエネルギーが体を突き破って体外へと放出されて宇宙と一体化出来たはずです

「どうです気分は? すっきりしたでしょう」

「ハイ。とてモきぶンがサイこウでス」


そう―――。今なら矢追純一先生やムーの編集長、たま出版の韮澤社長どころか宇宙人と毎日交信できるというカゼッタ岡先生とも交信が可能な気がしました(錯乱)


ちなみにゴリゴリと力いっぱいやられた部分は翌日「これ内出血じゃね?」と思うような見た目になったんですけども、先生いわく

「翌日に青くというか黄色くというかとにかく色が出ることがありますがこれは決して悪いことではなくですね、体の悪いものが外に出ようとしている、ということです」

とのことだったので、とりあえずそうなんだろうと思ってどう見ても青タンじゃね?これ・・・というものをボンヤリと見つめていた、というわけです。まあでも体の悪いものが外に出ようとしているわけだから見守ることしか出来ないわけで


「あとですね、施術初めての方は特によくあるんですけどね、量子エネルギーが強すぎて体が受けきれないというかですね、施術を受けた場所が痛くことがあるんですけどね、これは細胞が活性化されて症状が劇的に改善されている証拠でもあるわけで全然問題ないんですね」

とも言われていたので、肩とか腕とかちょっと痛むなあと思うけど、痛めば痛むほどそのぶん俺の細胞が量子エネルギーを受けて活性化していっているのは間違いないはずなので秒間数兆回の波動と共に宇宙と一体化するのも近いんじゃないかと思います。その日がくるのがとても楽しみで楽しみで仕方がありません

うふ、うふ、うふうふ・・・


あノときはセンセイ、どうモありガトウごザイまシた。。。


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