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野球パフォーマンスにおける「瞬発系トレーニング」−理論編−

C-I Baseballの増田稜輔です。
いつもC-I Baseball「トレーナーマニュアル」をご購読頂きありがとうございます。


C-I Baseballでは2023年3月4日に株式会社encounterさんとコラボセミナーを開催します。
今回は株式会社DAH 高木紀史さんを講師にお招きしバッティングについて解説して頂きます。
「バッティング動作のバイオメカニクスと動作構築までのトレーニングプロトコル ー脊柱・骨盤・胸郭編ー」

【セミナー内容】
①バッティングパフォーマンスの決定因子:
 バッティングパフォーマンスを決定する身体のキネマティクス・キネティクス的因子を整理します。
②バッティング動作および身体機能の分析・評価:
 バッティング動作と動作を遂行するうえで前提として必要な身体機能の分析・評価システムをご紹介します。
③トレーニングプロトコル:

 評価に基づいた動作構築およびパフォーマンス向上のために実践しているトレーニングプロトコルをご紹介します。


●今回のテーマ「瞬発系トレーニング」

野球のパフォーマンス発揮において
・瞬発的な力発揮が重要
・爆発的なパワーが球速やスイング速度に関与している
こんな言葉をよく聞くと思います。

瞬発力を向上させるためにジャンプメニューやプライオメトリクス、メディシンボールスローを
取り入れることも多くあると思います。
実際に私も同様のメニューをチームや選手に行っています。
しかし、瞬発系のメニューに取り組んでいるのにも関わらず、球速やスイング速度が向上しないケースはないでしょうか?
そのような場合はなにが原因なのでしょうか?
メニュー自体の問題、頻度、強度なども考えられますが、前提条件が達していないケースもあります。

メニューを考える上で、そもそも瞬発系のメニューを行うだけの前提条件が整っているのか?考えていく必要があります。
方法論でメニューを処方するのではなく、
瞬発的な力発揮とは?爆発的なパワーとは?
などを考えていく必要があると思います。

そこで今回は
野球パフォーマンスに重要とされている
「瞬発系のトレーニング」について考えていきたいと思います。

■瞬発力とは?

瞬発系のトレーニングを考える前に「瞬発力とは?」について考えていきましょう。

瞬発力は「瞬間的に出る強いバネの力」と言われています。

つまり瞬間的に強い力を発揮する能力であると考えられています。
野球パフォーマンスでは
ピッチング・バッティング・走塁・守備など瞬間的な力発揮を求められるため、野球パフォーマンスには「瞬発力が必要」と考えられていると思います。

では、この「瞬発力」がどのように野球パフォーマンスに関係しているのか
を考えていきましょう。

■瞬発力と野球パフォーマンス

瞬発力の指標として、立ち幅跳びや垂直跳び、メディシンボール投げを用いて評価し瞬発力と球速やスイング速度が関連しているとも言われています。

・メディシンボールスローと野球パフォーマンス

・ジャンプと野球パフォーマンス

●なぜ瞬発力は球速やスイング速度に関係するのか?

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