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事務所選びとか(MC(喋り手)を目指すならその4(ラスト))

基本的に、この業界は事務所所属かフリーの2種類です。

預かりとか、業務提携とかもあるけど、ざっくり事務所所属かフリー。

私は現在フリーで活動しておりますが、色々と見聞きしたり体験してきたこともあるので、数多ある事務所を選ぶなら3つのポイントを見るべきかと。

と、その前に。

どうやって事務所に所属するの?!

これはアナウンススクールなどを卒業する時に色んな事務所のオーディションを受けることができたり、在学中に目を付けられてスカウトされたり、自分で調べて売り込みに行ったり。ラジオ局でコンテストやってるとこもあります。仕事をしていく上で誘われたり、独立して自分で事務所を立ち上げたり。やる気と行動力があればなんとかなります。多分。

ちなみに私は自分のことで必死なのと、他人の人生を背負うような甲斐性は一切持ち合わせてないのでw事務所は立ち上げずに当分色んな人に頼りながらこのままフリーでやっていきます。どこかの現場でお会いしたらよろしくです。


では、改めて3つのポイントを。

・営業力があるか

・お金の面がクリアか

・人として合いそうか


・営業力があるか

これは非常に大事。駆け出しのころは別として、事務所に所属しても仕事が無かったら話になりません。事務所のHPに「取引先一覧」を掲載しているところも多いですが、大昔のものや一度きりのものも掲載しているのであまり鵜呑みにしないようにしましょう。所属MCの仕事歴も同様。所属している喋り手たちが、「現在進行形で」どれくらいのレギュラーを持っているのか「定期的に稼働しているのか」を把握しておいた方がいいでしょう。ちょっと調べてみるとレギュラーとしてバリバリ活躍しているのはタレント兼社長とあと一人くらい、というところもあります。10年、20年前には最前線で活躍してたけど今はほぼレギュラーが壊滅状態、という喋り手が大半の事務所もあるのでよく目を通しましょう。

社長がプレイヤーも営業も兼ねている事務所も多いです。当然プレイヤーとして一番知名度がある場合が殆ど。それはそれで良いんですが、プレイヤー兼社長がレギュラーを多く抱えていて多忙であればあるほど他の所属MCへの営業へ割けるリソースが減ります。そうなるとトッププレイヤーである社長のバーター案件ばかりになってしまうこともあるし、おいしい仕事は社長がほとんど持っていっておこぼれしか残ってない!なんてことも。事務所の二番手以降のレギュラーがどれくらいあるかを調べるのも良いでしょう。

専属のマネージャーが在籍しているかもポイントです。専属マネがいて、尚且つその人が優秀であれば非常に頼もしいでしょう。ただ、事務所専属のマネージャーがいるということは当然人件費も発生するので、事務所の規模にもよりますがギャラのマージンに乗っかってくる可能性があります。専属マネがいるかどうかはオーディションとか面接でこちらから質問する機会があれば今だったら聞くかな。

「自分でバリバリ営業もして仕事とってきたるわい!」って気持ちは必要ですが、事務所に所属してマージンを支払うのであれば、当然その分営業してもらわないとビジネスとして成立しません。特に実績が無いキャリア序盤の段階では指名で仕事が来ることもほぼ無いと思うので、営業力のある事務所、というのは選ぶ際の大きなポイントの一つでしょう。


・お金の面がクリアか

お金、ギャラについては近いうちに別途グッと掘り下げた有料記事を書く予定です。

のでここではサラッと。

ギャラの取り分はいくらか?

入金のタイミングなどは明確か、明細は出るか?

お金について膝を突き合わせて話ができるか?

どのような形で所属するのか?契約書を作成するのか?

色々ありますが、基本的にお金、ギャランティについて質問をして、はぐらかしたり明確な答えを返してくれない場合は疑いましょう


・人として合いそうか

これはもうプライベートでも何の仕事においても超大事。

付き合ってみないとわからないこともあると思いますが、少し話したりして印象を見て「なんか合わないな」と思ったら自分の直感を信じましょう。一旦所属してみて、「やっぱなんか違う」と感じたらそこを辞めて別のところへ移るのもアリです。自分の人生、合わない人と一緒にいることで消耗するのは避けた方が絶対良いです。

またこればっかりは人それぞれなので、AさんはBさんと合わなくてもCさんはBさんとめちゃくちゃ合うかもしれません。絶対的な正解は無いので自分の尺度でいきましょう

そんな中でも、個人的にちょっと考え直した方がいいんじゃない?って思うタイプは・・・

「夢」「希望」「仲間」「笑顔」みたいな抽象的なキーワードがたくさん並ぶHPを持つ事務所。求人誌にも同じようなキーワードが並んでいるややブラック寄りな募集がありますね(笑)

SNSで「意識高い系」の発言が多い人もやや注意。意識を高く持つのは素晴らしいことですが、それをアピールする人は往々にして独自の正義感を暴走させて裏で色々と周りに迷惑をかけている場合もあります。SNSでは極力ポジティブなことのみを発信する、というのはこの業界において大事なことだし賛成ですが、「意識高い系」「キラキラアピール」に違和感を覚えた場合は気を付けましょう。

おまえの為を思ってるんだ」って堂々と言ってくる人にも要注意。思ってないから(笑)大抵は自分の思う通りにアナタをコントロール、プロデュースしたいのにうまくいかないからこういうことを言います。本当に思ってたらいちいち言わずに行動で示してくれるはず。特に女性は気を付けた方がいいかな。

この業界そういうもんだから」特に最初のうちは知らないことばかりなので、質問したいことも多いでしょう。そんな時にこのような言葉で煙に巻かれてしまう。もしくは業界用語連発でよくわからないまま有耶無耶にされてしまう。もしアナタと長期的に信頼関係を築いた上で仕事をしていきたいと思ってくれているのなら、時間があるときにしっかりと向き合って疑問点を晴らしてくれるでしょう。

「忙しいアピール」どの世界でもそうだと思いますが、デキるひとほど忙しいアピールはしません。実際お付き合いのある「この人スゴイ」って経営者の方たちは超多忙なんでしょうが「忙しい」を言い訳にしません。

あとは…文章になると日本語が稚拙、ってのもあるかな。その人の教育・知的レベルがわかるし周りからも「あの人大丈夫?」って言われてしまうので。


この業界、本当に玉石混交、多種多様。ビックリするくらいポンコツな人もいれば、どうあがいても敵わないスーパーマンみたいな人もいます。人種、学歴、バックグラウンド関係なく成功できるのもこの業界の魅力だと思います。

これまで夢破れて、または見切りをつけてこの世界を去っていった人を多くみてきました。同時に、ちっぽけな既得権益や古い慣習にしがみついてしょーもないことをしている人も見てきました。


それでも自分はこの世界に入って、色んな人のおかげもあって、なんとか10年ほどマイク一本で人並みに生活できる程度にはやってくることができて良かったと思ってます。好きなことで生きていくのは本当に楽しい


もしこのニッチ極まりない業界に進みたいという奇特な若者がいるんであれば、環境面で挫折することなく、極力嫌な思い、不安な思いをせずにこの世界で能力を発揮してもらいたいという想いで色々ストレートに書いてみました。

I am the master of my fate, I am the captain of my soul. 

Thank you for scrolling down this far!


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