書評 斎藤一人の絶対成功する千回の法則
斎藤一人氏は、漢方薬の販売などで知られ、いまは個人情報保護の観点から公表しなくなったが、納税額をランキングしたいわゆる「長者番付」で12年連続トップに入った実績がある。数多くの書籍を残している一方で、メディアの前には一切姿を表さないことでも知られている。
斎藤氏のことは名前だけは知っていたが、最近よく見る動画や過去に整理していたセミナーの書類で、見聞きすることが多く、読んでみる気になり、初めて関連書籍を読んだ。この本は講談社の編集部が斎藤氏からの聞き書きの形でまとめた内容でになっている。
斎藤氏のコンセプトは、世の中はシンプルにできており、成功の秘訣は「楽しくてしかたない生き方」だと説く。そして、ネガティブなことばかり口にせず、「幸せだなあ」と口にすることで、意識が変わり考え方も変わり行動も変わってくるという。世の中をシンプルに考えて行動すれば、やりたいことは達成できるという話は、ホリエモンなど他の起業家なども良く公言しているが、やはり成功するには、あまり難しく考えずにポジティブに進んでいくのが王道なのだな、と感じた。また、斎藤氏が納税を気持ち良く収め、松下幸之助の話を引き合いに出しつつ数多くの本を出している点などについては、その分多くの見返りがあったり、新たなアイデアが外の世界か引き寄せられる好機と指摘する。きちんとお金を使い、きちんと相手に役立つ考えなどをシェアすることなども、成功の秘訣の1つなのだと感じた。