見出し画像

ニートくん再生物語。私、駆け込み寺じゃないけどね、と。荒治療必須

引きこもりになった子がいました。みんなお手上げ状態。

そんなに付き合いはなかったのですが、もともと私の中にある、

誰かを救えるならば、いつだって救いたいさ!

という常日頃からある松岡修造並みの熱い精神と、どこか冷めた、人のことだから関係ないという、これまた間寛平でいる私ですが、

その話はやけに耳に入ってくるようになっていました。変わろうとしないんであれば本人がそれでいたいのだからほっとけばいい。私も自分のことでアップアップ。

そう思ってはいたものの、何かどこかで引っかかるような日々が続きました。

私は世の中の誰かに起こった事件さえも気になります。断腸の思いです。

ましてや、いろんなしがらみのある近しい人間であれば、ある意味では、境界線は意識的に引けますが。

今回はなんだか違うぞということと、彼も私の助けを強く求めていたようです。

なんで私なのか。いつもいつも何かしら私。占いの館でもやろうかってくらいのいろんな人からの相談量。まるで駆け込み寺。私そんな解決能力ある?ないよ?なぜ?

という疑問はさておき、彼に私のできる範囲で与えられるチャンスは何かということを考えた結果、自分の中ですぐGOサインが出ました。あくまでも私のやり方ですが。

ダメでもともと。若いし才能もあり時間もある。いろんな知識もあり、それが生かせないと他人のせいにするしかない状態の彼でした。

どこかで、誰か救ってくれないかと、引きこもればこもるほど、解り合えなければ解り合えないほど、自分の力が発揮できないほど、自分の存在意義がわからなくなるほど、否定される度、そこにいる限り溝が深まっていく沼にいるようでした。

痛いほどわかります。

私には沼から手を引いてぐいっとすくい上げてくれる人はいませんでしたから。自分で沼から上がりました。今も沼の泥ちょっとついてるよね??っていうくらいまだ沼の感覚は忘れていません。引きこもりではありませんでしたが。

私は短気です。

とりあえず、期間を決めてある程度決まり事をしていました。

これがまあ待てども働かない。期限が迫っていました。

彼と状況の話をすると、

散々の言い訳の後、靴が壊れるくらい散歩したという話でそらされそうになった時は流石に、話を遮り、本題に戻ろうか、と真顔で言っていました。その様はまるで哀川翔。

まず、人のせいにすることからやめようと。誰かのせいにする前に、まず一つでいいから動いてみよう。月300円でも1万円でもいいから稼いでみよう。働くのに許可がいる年ではないだろうと。人手不足で明日から働けるところもあるじゃないかと。炊飯器の心配してる場合じゃないぞと。

でも、これも私の中で不安はありながらも、

どこかで最終的には大丈夫だと確信がありました。

あなたが拒絶していた親が簡単にくれていた1万円を稼ぐことがどんなことなのかまず知ることから始めようと。知らないから簡単にもらえていたのだと。心の調子が悪いのは私にはわからないと。あなたは現状を変えたくてきたんだと。生きていてもしょうがないとか、とりあえず自分に何かあったらよろしくって親に言ってわざわざ!!わざわざ心配かけるなら、まず、確認しておかなきゃいけないことがある。


生きたいのか、死にたいのかとりあえず、選ぼうか???


話はそこからだ。死にたいなら死ねばいい。生きたいなら生きればいい。自分の頭を使って考えたらいい。どっちを選んでも反対はしない。あなたは大人で自分で人生を決めたいという強い思いでいるんだから。どちらを選んでもあなたの選択なので。死ぬ勇気も生きる勇気もなくて、死んだように生きているのが嫌で、最後の賭けで私に託して来たのではないのかと。

ゲームもそうだけど、まず、YESかNOで進む道が決まる。YESならYES、NOならNOなりの進むやり方や道がある。そこのスタートが決められないと方向も決められないと。ゲームの、ときメモでさえ選択肢の連続だと。ポケモンでさえ草むら歩いてるだけで選択の連続だと。人のことはどうでもいい。あんたのことを聞いてるんだと。昔に受けた傷の話もいらない。今の自分が何でこうなったかの分析は家でやってくれ。夢の話はとりあえず自立してから言ってくれ。夢だけでは食べていけないんだよ。夢を見るのはいいよ。でも、あんたは今じゃない。とりあえずあんたのやることは、一万円でも自分の力で稼いでみることだと。その感受性と能力を宝のもちぐされにしておきたいなら、ここに来た意味はないと。

ちなみに一ついいアドバイスをしよう。

暇な時間がなくなれば考える時間も減るぞ。とりあえず今は、考える時間を減らして体を動かすしかない。それだけだ。(あ、生きたい方向でゲーム進めて行くならね)。それかヒモになれ!!羽ばたけ!


という一連の会話の末。

頑張ってくれました。もはや私よりスピード出世したんではないかと。

どういうことだと。


さらにさらに、彼女までできて結婚まで視野に入れていると。いやいや。待てと。

私、彼氏さんすらもう何年もいないと。

なんなら、仕事ばかりで最近脱毛の先生にヒゲが生えてきたの!と泣きついたよと。

炊飯器どころか、コンビニのかまぼこしか食べてないよと。

あんた、めちゃくちゃ肌ツヤ良くなって、引き締まっていい男になっちゃてるじゃんと。

私ストレスで太ったよと。

どういうことだと。一体、どういうことだ、と。


私を置いていくのか、と。


そんなこんなで私の駆け込み寺、またしてもハッピーの始まりを作りましたとさ。

P.S

仲人はやらんぞと。

私が引きこもりたいぞ、と。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?