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【掌編小説】 ひとみ

だんだん暖かく
なってきて
気分も軽くなってきた

最近
付き合いだした
彼もできたので
尚更だ

普通なら
最初は緊張して
ぎこちなくらなることが
多いけど

彼とは
そうはならず
自然体で話せてる

フィーリングが
会うってこういうことなんだって
実感してる

彼のことを
思うと
優しくなれる

まだ
付き合い始めた
ばかりだから

これから
どうなるかは
わからないけれど

少なくとも
わたしは
この恋が
ずっと続けばと
願っている

柄にもなく
めちゃくちゃ
女の子な
自分がいる

こういう感覚って
いつ以来だろうか
学生の時?

経験を重ねるにつれ
良くも悪くも
打算的になりがちな
自分がいた

結婚するなら
家事を分担できる人
がいいとか

これぐらいの
年収はあってほしいとか

趣味を一緒に
楽しめる人がいいとか

今までは
条件ばかりが
先行して

でも
例え条件を
クリアしていても
何だか気持ちが
しっくりこなくて
長くは続かないことが
多かった

今回は
条件抜きで
なんとなく
始まった
恋だったから

あまり
期待はしていなかったけど

会うたびに
ドンドン
好きになっていく
自分がいる

一昨日会って
また来週も
会う約束してるのに

それまでの
日数が
待ちきれないほど
長く感じる

今すぐにでも
会いたいと思ってしまう

指先が
触れ合うだけで
ドキッとするし

厚い胸で
抱きしめられたら
安心感で
このままずっと
離れたくないと思ってしまう

この気持ちが
わたしだけでは
ありませんように

ずっとずっと
一緒に
いられますように

そうであればと
願いながら

そんなに
うまくいくはずがないと
どこからか
冷めたもう1人の
自分が釘を指す

今は
そんな言葉も
耳に
入らないくらいに
幸せだから

普段
占いなんて
あまり信じないほうだけど

いろんな占いの
相性いいとこどりをして
1人
満足してみたり

いつか
別れる日が来るのであっても


この恋を
諦める
理由にはならいから

いっぱい
いっぱい
笑って
泣いて

1人の人と
深く
繋がる
愛しさを

感じることが
できる
喜びは

かけがえのない
ものだと
思うから







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