みんな、羨ましい
目に映る自分以外の他人が羨ましい。そんな浅ましい思いを持っている。
「あの人は仕事が出来ていいな」
「あの人は肌がきれいでいいな」
「あの人はセンスがあっていいな」
いいな、私もそうなりたいな、欲しいなーーー何の努力もしたくないけれど。
みんなきっと、何かしらの努力をしてそこに立っているのだと思う。その人自身が努力と思わなかったとしても、因果があるのだ。
私はその結果だけを見て、羨ましがる。ないものねだりみたいな。なんて、私にはないものばかりなのに。
努力の必要性も大切さも、頭の中ではわかっている。そして、努力をできることこそが、羨ましいとまで思っている。
私は私を諦めた。多分、その時から、私は私のために頑張れていない。だって無駄なものに力を使うなんて、それこそ無駄だ。
けれど、それでも無くなってくれない高い理想が卑しい気持ちを増幅させてやまない。
一生手に入らない。手に入れようとしないから。
手に入れる苦しみを持たないまま、ただ羨むばかり。
まだ私は、私を諦めきれていないのだろうか。
死を選べない現状が全てを物語っている。
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