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妊娠で強まるアイデンティティもあれば減るアイデンティティもある

最近、足を使って取材しなきゃいけない案件があり、日々街を歩いております。

でも暑すぎてやっぱり限界がある。最低限のところしか回れない。
妊娠前だったら、ちょっと無理してでも行ってたところに足が伸びない。

他の人に比べてやっぱり濃密な取材は厳しくて、悔しいなあと思うけど、この子のお母さんは私しかいないから、無理は禁物。
電話で大丈夫なところは電話で対応する。

今フィリッパ・ペリーの「自分の親に読んで欲しかった本」を読んでて、妊娠によって自分のアイデンティティがなくなってしまうと感じる親と、強化されると感じる親がいると知って私はどっちだろうと考えた。

最初は「絶対アイデンティティ強化されたと感じる!親になれて嬉しいもん!」と思ってた。

でも炎天下の中ハアハア言いながら歩いてると、そうとも思えない自分にも気づく。

やっぱり妊娠前と同じようにはいかない。思い通りに仕事はできないし、でも質は落としたくない。

自分がやりたいように仕事ができない。

というかそもそも育休で一年も休んだら、今まで築いていた取材先との関係性って一旦止まってしまうのかな?ライティングスキルも落ちる?育休明け直後に転職考えるのって非常識?

そういう不安もニョキニョキ湧いてきて。
親になるのは嬉しいことだし、育休っていうこそだてに専念できる貴重な機会をもらえることには大感謝でワクワクしているのですが、実際妊娠しながら働くと、仕事の手を一旦止めなきゃいけない不安って思ってたより大きい。

少子化対策って、お金配ることだけじゃなくて女性がキャリアを築けるように、心配なく働ける環境づくりもめっちゃ大事だと思うよ。
バリバリ働いてる人には、キャリアを後回しにして結婚や出産を後回しにしてる人も多い気がする。
やっぱり、仕事って自分のアイデンティティの一つだから。
自分が削られると感じるうちは、子ども産めない気持ちもめっちゃ分かる。

月5千円もらったって、子ども産もう!とはならないのが実情だと私は思います。
ないよりある方がいいけどね。

実際喜んでるのはすでに子どもがいる人たちなんじゃないかなという気がする。

妊娠してから、また新しいメガネで世界を見ている気がします。

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