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MBAの学びを凝縮した12冊

ファンナンス: Financial Intelligence

MBAやFortune 500に勤める米国人のエリート層なら誰もが知っているベストセラー。「数値をどう読み取り、意思決定をすべきか」という点にフォーカスしており、実際の企業の興味深いケーススタディを基にしたファンナンスへの指南書。

マーケティング: The 22 Immutable Laws of Marketing

「マーケティングは製品ではなく認知をめぐる闘い」という強いメッセージ性を打ち出す。消費者が抱く「認知」こそ企業が注力すべき現実で、特にブランド力を向上させるために製品に紐づく1つの単語・カテゴリーを獲得することが重要と結論付けている。

オペレーションズ: The Goal

日本でも知名度が高いオペレーションズを学ぶ際の名著。メッセージはシンプルで、オペレーションを効率化するために、「ボトルネック」を特定することがいかに重要かを非常に分かりやすく説明している。

交渉: Never Split the Difference

日本ではあまり学ぶ機会がない交渉術だが、米国では学問として確立されている。瀧本哲史の「武器としての交渉思考」に重複する内容もあるが、「BATNAを活用することがいかに強力か」、「相手に最初の提案をさせることの重要性」を理解可能。

プレゼン: Steal the Show

プレゼン・パブリックスピーキングの技術をまとめた一冊。「Filler Words」(日本語の「えー」等)をどうすれば減らすことが出来るか、大勢に話す際の「間」の作り方、など即自的なスキルを説明。

リーダーシップ: Team of Teams

MBAで最もよく重視されるといっても過言ではないリーダーシップ。筆者はイラク戦争で特任部隊を率いており、「米国の精鋭部隊がなぜ寄せ集めのアルカイダに苦戦したのか」という問いから、不確実性の高い環境の中で、勝ち残る組織の条件を抽出していく。

生産性・効率性:The Almanack of Naval Ravikant

「金持ちになること」と「幸福度」はスキルであると定義する本書。そのための方法として、「自分を製品化すること」「評判の重要性」を重視しながら、どういった原理原則を重視すべきか、生産性の向上をどのように把握すべきかを説明。

思考法:Thinking in Systems

「問題解決力」。コンサルタントがプロソル力と呼ぶことも多い、このスキルを概念、方法論を用いて説明。特にシステムを「要素」「相互関連」「目的」という3点に分解することがいかに強力か、具体的に思考する12のポイントを網羅。

パーソナルファイナンス: I Will Teach You to Be Rich

「自分が愛するものは優雅にお金を使い、そうでないものには徹底的にコストを削減しろ」というキーメッセージとともに、「カネ」と人間心理の関係を鋭く描写し、具体的に何を変更すべきかを理解できる一冊。

ネットワーキング:How to Be a Power Connector

MBAで得るもので最も重要な資産は、「学歴」と「ネットワーク」と呼ばれるほど重要な要素。環境を選択することの重要性、ダイバーシティを重視される中でいかに深い関係性を構築するかを説明。MBAの人間関係の構築の観点でも非常に参考になった一冊。

戦略: Zero to One

言わずと知れた、ピーターティールによる名著。「競争ではなく独占せよ」、「従来とは異なるアプローチが価値の源泉(大統領選におけるトランプへの逆張り)、「1→nではなく0→1を重視せよ」など、非直観的ではあるが本質を鋭くついた戦略論。

アントレ: The Lean Startups

こちらも日本で知名度のあるベストセラー。前述の「Zero to One」でピーターティールが批判しているリーンに事業を行うことを推奨している点でも、違いが際立ち面白い。「消費者が欲しいと言っているものではなく、彼らが欲しいと思うべきものを作れ」という考え。

上述の本をしっかりと腹落ちさせ、活用できるようになればMBAでの授業を通じた学びの多くはカバー可能だと思います。一方で、本当のMBAでしか得られない要素は、よく言われる「学歴」と「ネットワーク」の2点に加え、「他国の人と協働しながらアウトプットを創出していく過程からの学び」であったり、「アウェイな環境でどのように自分のプレゼンスを構築していくか」などの要素だと感じており、そういう観点ではMBAは相応の価値があるものだと思います。

日本語の本に関しても、8つの領域(①コンサルティング、②金融、③PEファンド、④事業会社、⑤仕事の原理原則、⑥歴史、⑦リベラル・アーツ、⑧株式・不動産投資)でおススメする本50冊をまとめたnoteを作成しているので、そちらも参考になれば幸いです。

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