【平均給与上昇しているけど、実生活はどうなの?】 その③


前回、知人と年収の不満の会話がきっかけで
前回までは「年収の推移」と「年齢別の平均年収」を調べてみました。

時系列の年収の推移や年齢別の年収面だけでは
不十分と感じて新たな疑問点も出てきました。

そこで今回は、
所得金額別のに応じた人の割合を知りたくて調べてみました。

ただ、人によってはかなり重い気持ちなるかもしれません……… 。


所得金額別の割合

厚労省の所得金額階級別世帯数のデータを使いでグラフを作ってみました。

また、過去からの推移ははどうなのかを見るために
過去のデータを抜粋して重ねて作って見ました。

引用元
厚生労働省平成元年国民生活基礎調査
2019年
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa19/dl/14.pdf
平成16年
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa04/2-1.html
平成7年
https://www.mhlw.go.jp/www1/toukei/ksk/htm/ksk021.html

【 図,1】

所得金額階級別世帯グラフ 更新

年々、平均以下が増加して、平均以上が減少している
平成7年は664.2万円と広い
平成16年579.7万円(▲84.5万円)
2019年552.5万円(▲27.2万円)まで減少

年収の平均金額と中央値
平均値 ▲111.7万円下落
中央値 ▲108万円下落
平成7年(1995)から令和元年(2019)が下がり続けている


平均以下の増加
0-400までがかなり増加している。
割合の最高値が300-400から200-300に移る。
平均金額の下落により割合が下がりで0-400までが急激に増えている。

世帯数割合の最高値は平成7年300-400の 11.1%から
2019年の200-300の 13.6% に下がり割合も急上昇している。

平成16年は、0~400-500 が +7.3%増加
2019年は、0~400-500 が +3.7%増加
平成7年から2019年の合計が +11.0%の増加

特に、0-400万円代までの世帯数割合の増加が顕著。


平均以上世帯の減少

500-600万円台で
2019年と平成16年・2019年の折れ線が平成7年を下抜け

600-700万円以降は平成7年をほとんど下回っている
2000万円以上は、ほぼ半減している

平成7年から2019年の割合の差

500-1000万円     ▲5.0%
1000-2000万円   ▲5.1%
2000万円以上     ▲0.9%

500万円以上は全体的に減少し続けている

500-2000万円以上の

全体の合計割合 ▲11.0% の減少

高所得者の割合の減少に個人的には予想外で驚きました。

所得の平均値・中央値
平成7年(1995)~令和元年(2019)の24年間で共に100万円以上落ちている。


こうして見ると、所得自体が全体的に明らかに年々減少している。

普通に頑張っても所得が上がりにくい傾向が
だいぶ前からあったのではと思っていましたが
こんなに激しいとは思いませんでした。

全部の企業ではないでしょうが、
企業で働いで所得を増やすことは本当に難しい時代だと思いました。


非正規雇用は増加傾向

所得金額の割合だけでは経緯がわからない面が多いので
正規・非正規従業員がどういう推移かを調べてみました。

引用元
総務相統計局
図6 正規の職員・従業員、非正規の職員・従業員数及び役員を除く雇用者に占める非正規の職員・従業員の割合の推移(平成元年~平成30年)
https://www.stat.go.jp/data/topics/topi1192.html

【 図,2】

画像 正規・非正規の割合・推移

正規雇用は平成6年をピークに頭打ち状態
平成7年頃から徐々に増加する

平成9年頃から「非正規」の割合(赤線)が急に上がる

平成11年から「正規職員・従業員」と「その他」の減少し始める
その両方の減少分が「非正規」の増加になっている

平成27年になって「正規職員・従業員」が上向くが微増
平成30年には「非正規」が2倍以上に増加
正規の職員・従業員は年々減少傾向にある。

【 図,1】と合わせてみると
「非正規」が増加するほどに、
所得金額の割合・平均金額・中央値が
下がっていくところが連動しているように見える。


全体的に見てみると……


所得金額が平均以上の世帯自体が減少傾向にあるのを改めて感じました。

500-1200万円の全体的に約1%の減少分が 0-400万円の急拡大している。

所得金額別割合と正規・非正規雇用グラフの関係性

平成7年から平成16年の
所得金額割合の平均以下の数値と非正規従業員の増加がほぼ一致。
そこから平成30年・2019年までも増加がほぼ一致している。

個人的な感想ですが
過去からの推移をみると、現代の企業では
所得が上がる可能性が減少しているのではないかと思います。

また、正規雇用の減少から非正規雇用の増加が
所得の減少に拍車をかけている一つの要因のように思いました。


残念な結果だけど、これが現実。

大企業でも雇用維持が難しい時代。

家族や豊かな生活のために働いているのに
不満も募るかもしれません。

これでは国に文句を言いたくなると思います。

私も一緒の気持ちです。

けど、今は横に置いときます。

今回の、過去からの所得金額の推移を見ても
厳しい時代になったこと認識させられました。

画像 分かれ道 空 男性一人

国にも企業にも頼れない

中には、いまのところで十分満足な人は
それを続けていけばいいと思います。

この話のきっかけとなった知人や私のように、
豊かになりにくいと感じている人は少なくはないのかなと思います。

所得金額が下がっている結果もあり、
知人もぼやく気持ちは分かります。

その知人を見て私が思ったことは、

周囲の変化に対応できるように、
自分のスキルを上げていくことの必要性を感じました。

私自身もそうですが
まずは自分自身が豊かになるために

「何をしなければいけないのか」を
常に考えて行動していこうと思います。

まずは、自分の気持ちをポジティブにもっていこう。
だから、夢や目標をもってマインドを高くしていこう。
そして、自分のために行動しよう。



ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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