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『稲盛和夫一日一言』4/25(火)

 こんにちは!『稲盛和夫一日一言』 4/25(火)は、「身の丈を超える夢を」です。

ポイント:自分の人生を自分の力でしっかりと創造していける人というのは、必ずその基盤として、大きすぎるぐらいの夢、身の丈を超えるような願望を抱いている。

 2004年発刊の『生き方』(稲盛和夫著 サンマーク出版)の中で、思いの力を知り、それを意識的に活用することの大切さについて、稲盛名誉会長は次のように述べられています。

 思いの力をうまく働かせて、人生や仕事で大きな成果を得るには、まず、その土台となる「大きな夢」を描くことが肝心です。

 夢をもて、大志を抱け、強く願望せよ。そういうと、毎日の生活をやりすごすだけで精いっぱいだ、夢だの希望だのと何をのんきなことをいっているのかと思うかもしれません。
 しかし、自分の人生を自分の力でしっかりと創造していける人というのは、かならずその基盤として、大きすぎるくらいの夢、身の丈を超えるような願望を抱いているものです。私にしても、自分をここまで引っ張ってきてくれた原動力は、若いときに抱いた夢の大きさ、目標の高さだったといってもいいでしょう。

 私は京セラを創業した当初から、「この会社を世界一のセラミックスメーカーにしたい」という大志を抱き、従業員に対しても、常々そう話していました。
 もちろん、そのための具体的な戦略があったわけでも、確実な目算があったわけでもありません。その時点では、身のほど知らずの夢にすぎませんでした。しかし私は、コンパの席などで、繰り返し繰り返し、従業員に向けて同じ夢を語り続けました。そのようなことを通じて、私の「思い」が全従業員の「思い」ともなり、やがて結実していったのです。

 どんな遠い夢も、思わないかぎりはかなわないし、そうありたいと強く心が求めたものだけを、私たちは手に入れることができます。そのためには、潜在意識に浸み込むまで、思って、思って、思い続けることが必要なのです。(要約)

 今日の一言で名誉会長は、「自分をここまで引っ張ってきてくれた原動力は、若いときに抱いた夢の大きさ、目標の高さだった」と言われています。

 2012年発刊の『京セラものづくりの心得を語る』(伊藤謙介著 京セラ経営研究部編/非売品)の中で、創業時から部下の一人として名誉会長が熱く語る夢を共有されてきた、京セラ創業メンバーの一人である伊藤京セラ元会長は次のように述べられています。

 リーダーが、自分の職場をどうしていきたいのかということを熱く話し込んでいけば、職場は変わります。
 例えば採算を改善していこうとする場合、ただ「採算を上げよう」と同じことを繰り返し言うだけではダメです。まずは、聞いている部下の顔色が変わるまで、採算が上がらない根本的な要因、つまり、そこで働く全員の考え方、フィロソフィから問いかけていかなければならないのです。

 そうすれば、職場のみんなにもやる気が出てきて、そうしたみんなのやる気のエネルギーを強く長く集中させることで、仕事もうまくいくようになります。
 そして、そこをまとめていくのがリーダーの役目なのです。頑張って修羅場をくぐり抜けていくことで、リーダーの人間としての器は、一回りも二回りも大きくなっていくはずです。
(要約)

 「あなたの夢は何ですか?」と問われて、躊躇なく返答できる人はそう多くないと思います。「夢」というところまで大上段に構えなくても、他人からみれば取るに足らないちっぽけな課題や悩みであったとしても、自分は今からそれをどうしていきたいのか、自身の言葉でしっかりと周りに語って伝えていけるようになっているかどうか、そこが肝心です。

 「身の丈を超える夢を」持ち、自分の「能力を未来進行形でとらえ」て、「地味な努力を積み重ねる」こと。今後とも大切にしていきたい姿勢ではないでしょうか。


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