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『稲盛和夫一日一言』 2月10日

 こんにちは!『稲盛和夫一日一言』 2月10日(土)は、「成功と失敗は紙一重」です。

ポイント:成功する人と、そうでない人の差は紙一重。その違いは、粘り強さと忍耐力。失敗をする人は、壁に突き当たったとき、体裁のいい口実を見つけて努力を止めてしまう。

 1996年発刊の『成功への情熱 ーPASSIONー 』(稲盛和夫著 PHP研究所)「壁を突破する」の項で、成功者とそうでない人の差について、稲盛名誉会長は次のように述べられています。

 成功する人と、そうでない人の差は紙一重です。
 成功しない人は、必ずしも責任感がないというわけではありません。実際、誠意があり、熱意もあり、仕事熱心な人が多く、その点では大成功を収めた人と何ら変わりはありません。

 それにもかかわらず、ある人は成功し、ある人は失敗します。それでは世の中不公平ではと思われるかもしれませんが、実際両者の間には、紙一重なのですが違いがあるのです。そしてそれは、突き破ることが難しい壁でもあります。

 その違いは、粘り強さと忍耐力です。失敗する人は、壁に突き当たったとき、初めから突破できないものと決めてかかるのです。言い換えれば、努力をすることはするのですが、あるレベル以上にはしないのです。こういう人は、壁に突き当たったとき、ごく体裁のいい口実を見つけて努力を止めてしまいます。

 たとえ実現不可能と思えるような仕事でも、やり遂げるため、粘り強く、真面目に努力を続けなければなりません。自分の中にある既成概念を壊さなければならないのです。
 「ここまでしかできない」といった頑固な固定観念を持っていると、壁を破り、一線を越えて成功に至ることができなくなります。

 その壁をついに突破したという自負と自信により、より粘り強い性格が形成され、その粘り強さが、さらに大きな成功へと導いてくれるのです。(要約)

 同著の各章末に掲載されている【一問一答】の中で、「今まで手がけた主要プロジェクトは一度も失敗したことがないそうですが、その成功の秘訣は何ですか?」との質問に対して、名誉会長は次のように答えられています。

 それはたいへん単純なことです。私はプロジェクトが成功するまで諦めません。失敗というのは『心のあり方』なのです。もちろん、第一にそのプロジェクトがほんとうに価値があると心底納得しない限り、私は着手しません。
 だからこそ、いったん着手したら、たとえどんな障害に遭遇しようとも諦めないのです。もしある方法で成功しなければ、成功するための別の方法を追い求め続けるのです。

 2011年発刊の『京セラフィロソフィを語るⅡ』(稲盛和夫著 京セラ経営研究部編/非売品)「壁を突破する」の項で、名誉会長は次のように説かれています。

 成功する人は、困難な壁に突き当たってもなお自分の可能性を信じ、壁は突破できると自分に言い聞かせ、粘り強く努力をしていく人です。
 自らの能力が無限であることを信じ、ひたむきに努力をする人だけが、困難な壁を突破できるのです。

 「やればできるはずだ。今はまだ能力がないかもしれないけれども、人間には無限の可能性があるはずだ。できるかできないかは、その可能性を信じて努力をするかしないかというだけの違いでしかない」と自分に言い聞かせる。そう信じられる人だけが、壁を突破することができます。

 粘り強く頑張っていく中で、楽天的だと思えるくらいに、「絶対に何とかなるはずだ」と信じられる人でなければなりません。難しいことほど、粘って粘って、時間をかけて努力しなければならないのです。

 成功と失敗を分ける境界は、「心のあり方」にあります。強い心を持って、「できる」と信じてやれるかどうかで、仕事も人生も決まってくるのです。(要約)

 京セラ勤続40年の間に、「何とかならないか」という他力本願ではなく、「何としても難しいこの局面を打開して前に進もう」「絶対にやり遂げるんだ」という強い心を持つことの大切さについては、十二分に学ぶことができたと思っています。
 それが、往生際の悪さという形で現れてしまってはどうしようもありませんが、今後とも、一旦心に決めて取り組み始めたことについては、「必ずできる」と信じて、ひたむきな努力を続けていきたいと思っています。


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