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『稲盛和夫一日一言』5/20(土)

 こんにちは!『稲盛和夫一日一言』 5/20(土)は、「信じる道を行く」です。

ポイント:これが正しい道だと固く信じているのであれば、その道がどんなに険しかろうとも、またどんな悪天候に遭遇しようとも、その道をまっすぐに頂上めざして登っていく。安易な道は、ゴールへと導いてはくれない。

  2001年発刊の『京セラフィロソフィを語るⅠ』(稲盛和夫著 京セラ経営研究課編/非売品)の中で、信念を貫くことの大切さについて、稲盛名誉会長は次のように述べられています。

 仕事をしていく過程には、さまざまな障害がありますが、それらをどう乗り越えていくかによって、結果は大きく違ってきます。
 何か新しいことをしようとすると、反対意見やいろいろな障害が出てくるものです。そのようなことがあると、すぐに諦めてしまう人がいますが、素晴らしい仕事をした人は、すべてそれらの壁を、高い理想に裏打ちされた信念でもって突き崩していった人たちです。
 そうした人たちは、それらの障害を試練として真正面から受け止め、自らの信念を高く掲げて進んでいったのです。
 信念を貫くには大変な勇気が必要ですが、それがなければ革新的で創造的な仕事はできません。

 昨日よりは今日、今日よりは明日と、次から次へと新しいことを考えていく、つまり常に創造的なことを考える、それは私の習い性になっています。そのおかげで、私は新しい技術を次々と生み出してこられたのだと思いますし、京セラも今日のような大企業に成長してこられたのだと信じています。

 新しいことを成し遂げていくには、さまざまな困難が予想されるでしょう。けれども、それを「やれる」と思わなければ何も始まりません。そのためには、まずは「自分にはできる」と無邪気に信じることが大事なのです。(要約)

 事業経営においては、例えば、金儲けをしたい、もっと贅沢をしたい、といった経営者の個人都合に基づいて判断していると、ちょっとした問題に突き当たっただけで、「ここは避けて通る方が賢明だ」と損得勘定優先で判断を下すようになります。

 ところが、ある信念に基づいて経営している場合はそうはなりません。京セラのように、「人間として正しいことを貫く。その結果として、事業を繁栄させ、従業員を幸福にし、同時に人類、社会にも貢献する」というような理念を持ち、その理念が信念にまで高まっているなら、易きに流れてしまうような判断はしないはずです。

 人間はおもしろいもので、どんな困難に遭遇しようとも、信念さえあれば、自分を励まし、くじけずにやっていくことができます。大事なのは、「その信念があるかどうか」です。

 そして「信念」とともに大事なのが、「根性」「度胸」ではないでしょうか。「もうダメだ」と思うときは、無意識のうちに、自らに限界をつくってしまっているのです。
 仮に、お金もない、協力してくれる人もいない、自分には余裕も何もない、といった状態に陥ったとしても、まだ裸一貫、自分一人だけは生きて存在しているわけです。

 余裕があるに越したことはありませんが、たった一人になったとしても、裸一貫、努力し続けようと必死になれる。そうした根性と度胸さえあれば、途中で諦めてしまうことなく、ゴールを目指して粘り抜いていけるのではないでしょうか。


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