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『稲盛和夫一日一言』 4月25日

 こんにちは!『稲盛和夫一日一言』 4月25日(木)は、「身の丈を超える夢を」です。

ポイント:自分の人生を自分の力でしっかりと創造していける人というのは、必ずその基盤として、大きすぎるくらいの夢、身の丈を超えるような願望を抱いているもの。

 2015年発刊の『稲盛和夫経営講演選集 第1巻 技術開発に賭ける』(稲盛和夫著 ダイヤモンド社)の中で、夢やロマンを持つことの大切さについて、稲盛名誉会長は次のように述べられています。

 私は時々、「どのような事業をすればいいかわかりません。何かいいアイデアはありませんか」というような相談を受けるのですが、世の中には、事業を起こせるだけのアイデアは、いくらでもあると思っています。
 そのアイデアを形にできるかどうかは、「その人が自分の人生や事業に対して、どれほどの夢を描ける人であるのか」ということにかかっていると思います。

 京セラの事業のもとになったのは焼き物の技術ですが、私が大学で化学を専攻したころ、焼き物は大した魅力もなければ発展性も少ない業種だと言われていました。
 しかし、私はその世界でひたすら自分で描いた夢を追求してきました。
 不景気で仕事量が半減したときも、心配する従業員に対して、「好不況の波は必ずある。私たちには素晴らしい夢やロマンがある。今こそその夢を育てよう。そして、希望に燃えながら一つひとつ実現していこう。私たちには無限の可能性があると信じて、みんなも一緒に考えてほしい」と訴えました。

 どんな仕事も、決して傍から見るほど楽ではありません。その中で、社員に夢とロマンを与えられる経営者でなければならないと思っています。(要約)

 今日の一言では、「私をここまで引っ張ってきてくれた原動力は、若いときに抱いた夢の大きさ、目標の高さだったといっていいだろう」とも述べられています。

 2001年発刊の『京セラフィロソフィを語るⅠ』(稲盛和夫著 京セラ経営研究課編/非売品)「夢を描く」の項で、明るく希望にあふれた夢を描くことの大切さについて、名誉会長は次のように説かれています。

 現実は厳しく、今日一日を生きることさえ大変かもしれません。しかし、そのなかでも未来に向かって夢を描けるかどうかで人生は決まってきます。
 自分の人生や仕事に対して、自分はこうありたい、こうなりたいという大きな夢や高い目標を持つことが大切です。

 創業時から、京セラをまず西ノ京で一番、その次に京都で一番、それから日本一、世界一の企業にしたいという大きな夢を描き続け、努力を重ねてきたことによって今日があるのです。

 素晴らしい夢を描き、その夢を一生かけて追い続ける。それはやがて生きがいとなり、それに伴って人生もまた楽しいものになっていくはずです。(要約)

 大きすぎるくらいの夢、身の丈を超えるような願望を抱く人がいる一方、明るい未来が描けない、とても将来の夢など持てないと悩んだり嘆いたりする人がいるのもまた現実でしょう。

 Appleの創設者で、革新的な製品を数多く世に送り出したスティーブ・ジョブズは、次のような言葉を残しています。

 「結果の平等はともかく、機会というものは
     誰にでも平等であると固く信じている」

 私たちに平等に与えられているのは「時間」だけです。その気になりさえすれば、考えるのも行動するのもその機会は誰にでも平等にあるはずです。
 しかし一生というスパンで測れば、それをどう使うかによって、大きな差が出てくるのは自明なことです。

 ちなみに、スティーブ・ジョブズは次のような言葉も残しています。

 「私は、本当に好きな物事しか続けられないと確信している。
    何が好きなのかを探しなさい。あなたの仕事にも、恋人にも」

 本当に好きなものは見つかりましたか?(懸命に探そうとしてますか?)
 そのことに熱中できていますか?(好きになろうと努力していますか?)

 いくつになっても、何かしらインパクトのあることをやり遂げたいという夢やロマンだけは持ち続けていたいものです。
 自分の夢や願望が大きすぎたのか、身の丈を超えていたのかどうかは、人生の結果としてしか決算できないものだと勝手に思っています。


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