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GameUXに関して学ぶ/そもそもGameUXの構成要素って何?

最近職種が若干変わったため、これまで以上に
「お客様が継続的に遊んでくれるようにするには、何が求められるのか?」
を考える必要性が増してきました。

しかし、課題抽出していく業務を進める中で疑問に感じたのは、
そもそも「お客様が継続的に遊んでくれる」ってどういう状態なの?
ということです。

「今更そんなこと考えてるようでは…」という敗北感を抱えつつ、自分が万田ことをざっくり書いて整理し、GameUXについて知識をつけていきたいと思います。

参考文献

ゲーマーズブレイン UXと神経科学におけるゲームデザインの原則
です。正直「GameUXの構成要素は何か?」についてはこの本読めば良いです。本書の中で「GameUX」は以下のように定義されています。

GameUX = ユーザビリティ + 「エンゲージアビリティ」
ユーザビリティ:使いやすさ、ゲームを操作する方法、操作に対する満足感
エンゲージアビリティ:ゲームがどれほど楽しく、没頭させ、情動に駆り立てるものであるかを表す概念

また、ユーザビリティ、エンゲージアビリティそれぞれを構成する要素についても紹介されています。

ユーザビリティの構成要素
・サインとフィードバック
・明瞭さ
・形態は機能に従う(アフォーダンス)
・一貫性
・負荷の最小化
・エラーの回避と回復
・柔軟性

エンゲージアビリティの構成要素
●モチベーション
 ・内発的動機づけ
  -有能性
  -自律性
  -関連性
 ・外発的動機づけ
  -学習性欲求
  -対価
●情動
 ・ゲーム感(Game Feel と呼ばれるもの。操作の気持ち良さとか、コントロール、キャラクター、カメラ)
 ・発見、目新しさ、サプライズ
 ・臨場感
●ゲームフロー(”遷移”ではなくて”フロー状態”の方を指す)
 ・難易度曲線
  -課題
  -ペーシング
 ・学習曲線とオンボーディング

はい、以上!
各要素については書籍の中で丁寧に解説されています。

これらの要素がそれぞれ、ターゲットユーザーに対して効果的な(高評価を得る)品質であれば必然的にプレイヤー体験(GameUX)が高まる→数ある暇つぶしの中から「このゲームを遊ぼう!」となってくれるという考え方になっています。

注意すべき点としては、各要素はそれぞれ独立した柱というよりも、お互いに影響しあっていることでしょうか。
例えば、プレイヤーをゲームフロー状態に持っていくには「課題に注意力を100%注げる状態である」必要があるため、ユーザビリティの「サインとフィードバック」がプレイヤーに理解できないものになっていると、注意力が「これって何を示してるの?」に注がれてしまう。

感想

普段遊ぶ(遊び続けられている)タイトルについて考えた時に非常に納得感があるし、この方式をそのまま流用しても60~70点くらいの精度で課題分析ができるのではないか?というのが所感。(やりながら考え方をタイトルに合わせて調整していけばいい)

GameUXを表す式について、加算というより積算の方がしっくり来るような気もする…ので、一回この考え方で整理してみる。

GameUX = ユーザビリティ X 「エンゲージアビリティ」
エンゲージアビリティ:整数(0-200とか?)
ユーザビリティ: 0 - 100(%)
引き込む力が良くても(エンゲージアビリティ = 100)、
使いにくかったら(ユーザビリティ: = 30%)
GameUXは30点にしかならない。

UIに関してのアプリやWebサービスに関して知見を、ゲーム開発の文脈にに持ってきても問題(衝突)が起こる箇所があるなぁと思っていて、そのモヤモヤもスッキリ出来た気がする。「ユーザビリティの追求」と「没入感(に影響するUIのビジュアル層品質)」が衝突することがあり、それってただ「カッコよくしたい」とかそういうことじゃなくて、どちらも「GameUX」に影響があるから悩ましいんだなと。

課題を洗い出す場合には各要素別に考えるのではなく、抽出した課題がどの要素に悪影響を及ぼしているか?という観点で利用するのが良さそう。

次の課題

・ユーザーの個人的欲求を理解しないといけない。ターゲットユーザーに対して、何がより「刺さる」のか?を理解したい。
・「ゲーム感」があまり自分の中で言語化出来てないこと。参考動画は色々あるので見ていく。
・自分が継続して遊んでるタイトルについて、何が各要素に好影響を及ぼしているのか分析する。

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