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ハレ暦とベイトソン

7月25日は、どの月にも、どの曜日にも属さない「時間をはずした日」
これは、ホゼアグエイアス博士が提唱した暦に倣っているのですが、
日常の枠組みから解き放たれて、自由に自然時間と「感」する日。
私たちは、21世紀美術館 コレクション展 
それは知っている:形が精神になるとき へ。

『ハレ暦』が採用している1か月は28日という周期。
これは皆さんもご存じのように、お肌や生理、妊娠の周期、
私たち生命と深い関係のある周期。
生物時計の階層でも、サーカディアン(概日周期)、
サーカルーナー(約 28日)、サーカアニュアル(約1年)が
知られていますが、
月の満ち欠けは、29.53日、公転周期は27.32日。
月もざっくりとですが、ほぼ28日周期を持っています。

これら生態学や天文学でもよく知られる周期に
私たちの意識を同調させることで、
「共通性」と「多様性」を鋭くキャッチできる感性を養う
というホゼ博士のメッセージを聞いて
なるほど、私たちがもっと深く、広く「共通性」と「多様性」を
認識できるなら、もっと平和な時間がやってくるかもしれない、と思い
同調させるツールである暦、『ハレ暦』となりました。

さて、21世紀美術館のコレクション展。
形とは目に見える部分だけではなく、私たちの無意識や社会システムなどの
さまざまな情報を含み、それは常に出入りして動き続けているものですが、『精神の生態学』で知られるグレゴリー・ベイトソン(1904〜80)の、~形と形の相互の関係やそれぞれのパターンをつなぐ大きなネットワークとしての「精神 Mind」がある~という考えを参照して、関係性やネットワークのなかで立ち上がる大きな精神の様を見せる展示ということでした。
(詳しくは、公式HP概要を)

地球上では、国、人の間で戦争は無くならないし、
環境は、一線を超えた破壊が進んでいるように思えるいま。
もはや、過去の経験知や人智では解決方法が見つからないことも多いです。
「共通性」や「多様性」よりは、「個性」や「独自性」ばかりに
注目しているからでは?とも思ってしまう。
私たちが「共通性」や「多様性」
より広く、大きい”世界”を認識、理解したうえで
そこに顕れている相互作用の解釈を深めて、
もっと平和的なものに活用していきたい。 そんなことを思う展示でした。

ブース最後は、「泣き笑いの知性」
でーーっかい、絵文字をかたどったバルーン。
近年は世界中で最も使われているのが、この泣き笑いの絵文字なのだそう。
たしかに、笑いでもない、泣きでもない、
時間と場所と人の心によって、
コロコロと意味が変わってしまう「かたち」ですねぇ。

そして、こちらも、ぜひ、お読みください。
松岡正剛の千夜千冊 
446夜『精神の生態学』グレゴリー・ベイトソン 思索社 1986
https://1000ya.isis.ne.jp/0446.html

これ、イシス編集学校世界読書奥義「離」で登場するやつ。。。。
読み直せるほどに回復して、まさに、泣き笑いだよ。


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