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近頃賑わっている漢字文化圏発のゲームについて思う事

前書き

初めましての方は初めまして。元プランナー&元デバッガーのルートです。
皆さん崩壊:スターレイルは楽しんでますでしょうか。
私はBLUE PROTOCOLまでの繋ぎと思い軽く触ってみたら割とハマっており、課金は今のところせずとも☆5キャラを何とか引いていけているので特に詰まる部分も無くストレスフリーで遊べております。

今作は地味に続いている崩壊シリーズの中でも異色で、今までのアクション性が高いゲームからターン制のRPGへ大胆に変わり、かつ☆5キャラを引けずともちゃんと遊べる良いバランスで作られており感心しました。(個人的にはアクションの崩壊もやりたかったですが…まぁ崩壊3rdやれって話ですね(笑))

最近のソシャゲはある程度進むと「このキャラが無いと実質詰みダヨ!」「天井まで引く事前提ダヨ!」みたいな難易度設定になっている事も多いのでこの辺はゲーム会社の企画の方々にも見習って欲しいものです。

さて、ここ最近の中国などの漢字文化圏発のゲームについて、予てより感じていた1つの違和感を吐き出したいと思います。
願わくば運営へ届いてくれると嬉しいです。(ので同じ考えを覚えていた方は是非拡散してください。)

漢字を使用する国だからこそ感じる違和感

皆さん、今お持ちのスマホやPCに原神や崩壊シリーズ、はたまたMuseDashやアークナイツなど、何かしら遊ばれているとは思うので開いてみてください。
そしてガチャやお知らせ画面など、日常的に見る画面を開いてみてください。
何か違和感を感じませんか?

崩壊:スターレイルより

こちらは崩壊:スターレイルのとある画面です。
これだけ情報量を抑えている画面なのに、スマートにまとまっているのに…

四字熟語や熟語の固有名称だらけ!!!!!

この画面だけでも、「模擬宇宙」「星玉報酬」といった初見では全く意味の分からない四字熟語や、
「旅記録」「星塊」「奇物」といったこれまた何を指すのかよく分からない熟語だらけ。

そうなんです。漢字文化圏のゲームはやたらと漢字が出てくるのです。

例えば原神でも、そもそもタイトルが漢字です。
海外では「Genshin Impact」です。カッコ良。センス良。
でも漢字タイトルでは「原神」。インパクトどこ行ったし。(だからと言って「原神衝撃」にはして欲しくない)
※中国語読みするとまた違う読み方になるらしいので、もうわけわかめ。
▽参考(ピクシブ百科事典より)

確かにここは日本で、漢字を使う国ですが、中国などに比べると漢字だらけの字面には慣れておらず、ひらがなやカタカナやアルファベットが入り乱れたもう何語か分からないカオスな言語を利用する現代人にはなかなか違和感を捨てきれないのです。

当然全部英語由来の単語をカタカナで書いてしまうとファルシがコクーンでパージするFF13の再来になってしまうので、何もかも全てをカタカナで書け、という訳では無いんですが、
固有名称が全部漢字になってしまうと違和感が強いんです。

これが中華圏が題材のゲームであるならば、むしろ漢字だらけにする事は世界観を大事にしているんだねと納得できるし、そういった舞台背景でアルファベットが一杯出てくると気持ち悪いものですが、
西洋風の世界観なのにどこかしこにも漢字が並んでいると謎のむず痒さが襲ってきます。

今回の崩壊:スターレイルで言うならば、主人公が訪れる3つ目の世界である「仙舟「羅浮」」は恐らく中国モチーフの世界の為、どれだけ漢字が出てこようが違和感は全くありませんが、
2つ目の世界である「ヤリーロ-VI」は西洋風の世界観ではあるものの、マップ名称がやはり「郊外雪原」や「外縁通路」、「残響回廊」といった四字熟語だらけになっています。

実際に観てみましょう。

ヤリーロ-VIの街「ベロブルグ」の街並み
ヤリーロ-VIのマップ名一覧

違和感凄く無いですか?
こんな風景のマップにこんな名前がついちゃってるんです。
もったいない。

何が悪いのか

こういった漢字のゴリ押しは、世界観を台無しにしている、という事を是非開発・運営の方に認知して頂きたいなと思っています。

原神でも同じことは思っていましたが、今回スターレイルを遊んでいる時にこの四字熟語ラッシュに出会ってしまい、ストーリーにのめり込んでいた気分が一気に現実に引き戻されてしまうのを感じました。

例えば今回の「ヤリーロ-VI」の場合は、土地の名前などは全てカタカナで付けるか、いっその事日本語で新たに名前を付けてあげると良かったかもしれません。
例えば「郊外雪原」はストーリー上初めて訪れる場所なので「静まり返った雪原」や「ブルグ雪原(名前は適当)」といった感じなら違和感無かったと思います。

「郊外雪原」の風景

他にも今作のガチャは「跳躍」と呼ばれていますが、列車モチーフのゲームで跳躍…?となった方も多いのではないでしょうか。
まだ「搭乗」とか「乗車」とか、何かしら列車に関係する熟語なら良かったと思うんですがね…

恐らく中国語で作られた固有名称を日本語へ翻訳する際、
日本語は漢字圏だから日本で使われている漢字に翻訳すれば大丈夫だろう、といった考えで翻訳されている気がします。(※筆者の想像)

日本語は私が語れるほど甘いものでも無く、あまりに奥が深い為一概に言う事は出来ませんが、熟語だけ置いて終わり、四字熟語だけ置いて終わりとすると、あまりに中国語感が出てしまうのかな、と思っています。

どうすればよかったのか

この違和感の解決にはやはり先のヤリーロの件でも上げた通り、日本語としての固有名称を与えるなり、カタカナ+熟語の組み合わせや、はたまた「”熟語”+”の”+”熟語”」というような日本語っぽく見せるやり方があったのではないかな、と私は考えます。

後者の書き方は、先ほどの「郊外雪原」を例に挙げると「郊外の雪原」となります。ワオ。これだけで違和感消滅。
「残響回廊」も「残響した回廊」で解決。

まとめ

今回の問題提起は結局のところローカライズの難しさを問う事になりました。
この問題は世界へ作品が飛び出す時にぶつかる巨大な壁ではありますが、この壁を乗り越えない限りは伝えたい事も伝えきれず、世界観に乗り切れないでしょう。
折角素晴らしい作品が世界中から続々世に出てくる時代なのですから、誰もが理解出来るような文章をローカライズ担当の方には頑張って作って欲しいなと思います。

また、是非私の今回の文章も1つの意見として取り入れて頂き、もっとストーリーにのめり込めるような素晴らしい作品を作って頂きたいものです。


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