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プロジェクトを円滑に回すために(エンジニア編)

改めてRoundaの岩田と申します。
こちらに続いての記事となります。

私自身もエンジニアの経験ももちろんありますが、今回の記載としては
「マネジメントから見たときに、エンジニアとして○○な立ち振る舞いをしてもらうと円滑に回る」という説明が正しいですね。では早速。


1.自分が主に関与する範囲を具体化し、誰に何を誰が確認する可能性があるのかを示唆できる
(それだけしかやらないという意味ではない)

いきなり難しい観点ですが、どんなプロジェクトでも思い違いや意思疎通がうまくいっておらず、手戻りや方針転換を求められることがあります。
特にエンジニアは実際の構築物や成果物を届ける役目でもあるので、作り始めてからの方針転換があると、完全に損な役回りとなります。難しいことにマネージャーが聞いたり・会話したことは、エンジニアに全て届けられるわけではありません。とは言え、全ての情報をエンジニアが頑張って拾うのも
ナンセンスな話です。

そのため、自分の役回りとしてどういうスタンスで仕事を進めるのか、どういうところまで入り込んでいくのかは、マネージャーやチームともすり合わせを行いましょう。要件のこういう視点は○○が抑えにいくし、宙に浮く内容はとりあえずお互い相談しようという雰囲気にもなります。

補足としては、作業内容に線を引けという話ではないのでご注意を。またそういう風に取られないためにも、「基本的に誰に何を誰が確認してプロジェクトが回るのかを決めたいから、自分の役割の幅を具体化する」という風に伝えていきましょう。

ただし、残念ながらというべきか、やりがいがあるというべきか、エンジニアに期待される範囲は当初想定した範囲よりも広がりますよね。

2.業務や関連システムやサービスにも興味を持つ

前段で記載した内容に関連してですが、構築物(システムやアプリなど)によって解決できるターゲットやその課題に興味を持つことは、やはり重要なことだと思います。

もちろん興味が持てなくても作業として構築することは可能ですが、長続きはおそらくしないし、利用のユースケースも見えてないことから、逆にバグ対応や追加改修が辛いなんてこともあり得ます。

そういうことから、日常で関連した業務やシステムに振れる機会が作れるなら、迷わず触れてみることが大事です。大局観として自分のこれからの長いキャリアも踏まえると、○○の業務を少しでも触れつつ、そのフローをシステムやサービス化したということは重要な経験となります。そして、それ以降にも、同じような業界や業種、サービスに携わることはあるものです。

別視点としては、構築したシステムやアプリを今後よりよくしていくためにはどういうことができそうか、という新たなお題にも自分自身が付いていくことができます。せっかくの新規な取り組みで面白そうな流れとなりそうなのに、自分はそのターゲットや業務を少しも理解できていないというのは損ではないでしょうか。

3.プロトタイプやその速度感で驚きを狙いすぎない

これは私も多々経験済みですが、○○な課題に対してシステムやアプリとして解決したいという要望があったときに、特に共有もせず高速で開発し、簡易なプロトタイプを作ってみた経験があります。

内心、社内も社外も驚いてくれるだろうという善意から来るワクワクと、モノを作りたいという好奇心から来るものだと思います。ただ結果としては「諸手を挙げて受け入れられ、話が進む」という機会はほぼなかったという印象です。

会社として、エンジニアとしての技術力を示すという点では素晴らしいことですが、課題を相談した側としては「なるほど実現できるんだね、でそれで?」というレベルの印象かと思います(もちろん、プロトタイプの難易度や課題感次第ですが)

またマネージャーとしては、
・もう少し手順を追ってから表現したかった(様々なことを考慮した上で)
・相談者に不要な観点への目を向けさせたくない
といった要素と、
・温度感と速度感を持って実現してくれた感謝
もあるので、皆がなんとも言えない空気になってしまうこともあるわけです。

といったことで、シンプルに「驚きを狙いすぎない、ただし、しっかりとアピールする部分は協力して見せる」ということに尽きると話です。

4.実装にあたり複数案の検討と自分が考える一番良い選択肢が挙げられている

こちらはごく当たり前の話だと思っているので、さらっとだけ。

実装するにあたっては、正解の構築方法や手法があるわけではありません。技術的なトレードオフがあり、プロジェクトのQCDがあり、なのでそれを踏まえると、実装上で複数の選択肢が挙げられることは自然な事柄です。

その上で、自分が良いと判断した選択肢を示すわけです。重要なのは、なぜ良いと判断したかが明示できることです。この視点で最終的に説明が求められるのは実装者、エンジニアであるつまり自分ということはよく理解しましょう。時間が経てば、自分がコーディングした内容は意外とさっぱり忘れるものですので、続いての資料やまとめにも重要性がつながります。

5.社内Docや資料に構築物の思想や自分の考えをまとめる癖をつける

前段に続いてですが、「その当時どう思ってそう判断したのか」というのは非常に重要なことです。そして「そんなに重要な判断を自分で下したのだから忘れるはずがない」とも思います。ですが人間は確実に忘れるし、たとえ忘れていなくても、Docにまとめるということが重要です。

内容は文章でもよいですが、私はフローやシステムやアーキテクチャの絵を書き、当時の考えや判断を吹き出しで書くことが多いです。というのも、「ちょっと口頭説明では分からないから、絵に書いて説明して!」と言われる機会がこれまで多々ありました(これは当時の役職問わずです)意外と訓練が必要なこともあり、何度も書いてみては消しを繰り返し、時間を無駄に浪費させた苦い記憶もあります。

といったように、どこまでリッチにまとめたり資料を作るのかは、時と場合次第ですが、「分かりやすさ」と「速度」を上げるための訓練としても取り組むべき要素であると思っています。

6.スケジュールは決められる前提ではなく、どうなったら進むのかのトリガーを頭に入れる

スケジュールというものは残念ながら、前後することばかりです。
気が付けば期限が早まっていたり、優先度上げて構築したにも関わらずペンディングで急ぐ必要もなかったということもあります。エンジニアの立場としてはマイクロマネジメントを受けて、しっかりとスケジュール管理をされたいわけでもありません(濃淡あるにせよ、そういう方のほうが割合多いんじゃないかな~と)

結局スケジュールにおいて重要なのは下記な印象です。
・どうしたらスケジュールやフェーズが進むのか(終了条件)
・自分が構築したものを誰が待ち受けている(後続)
・その後続のスタンバイOKな条件はどのような時か(後続の終了条件)

構築したものに後続がないというシーンは存在しないと思っており、そのシステムやアプリを利用する人もいれば、連携するための別事業部やシステム会社など、多岐にわたって存在します。それらをひとくくりに「関係者」としたときに、どのような関係者が存在して、どのようなスケジュール感で進めているのかを知っておくだけでも全く違ってきます。

したがって、資料上や、現在示しているスケジュールにとらわれすぎないようにしましょう。そのため、上記の情報をマネージャーを通して自らが取りに行くぐらいだと、チームとしても安心感を持って進められるのではないでしょうか。

7.時間をかけて試行錯誤したことはしっかりと示す

PoCや構築を終えた際に、時間をかけて試行錯誤したことはしっかりと伝えるようにしましょう。これは下手に端折ると双方に損しかない事柄になります。

なぜ端折るかというと下記あたりかなと思います。
・構築においても凄くニッチな部分である
・技術的にも専門性が高い
・マネージャーの知識的にも無駄話にしか聞こえない可能性がある

特に話をするからには共感や意見が欲しいところです。しかし、反応が薄く、興味関心も低いとなると、時間をかけて試行錯誤したにも関わらず端折りがちになってしまいます。

これはせっかくの重要なアピールを台無しにしているようなものです。社内・社外にとっても重要なアピールポイントになる可能性もあるので、タイミングや機会は検討しつつも、端折らない努力が必要です。また前段の通り、こういう観点をしっかりと社内Docに残していくことも、自分のアピールやチームへの貢献につながっていきます。

またマネージャー視点としては、この構築部分にこれだけ長時間がかかると知っておくことも重要になってきます。「これだけ思考錯誤が必要」ということを広く共有することで、スケジュールの調整や取り組み方の再検討が必要になってくるからです。伝えてないと共に首を絞めるだけですね。

さいごに

プロジェクトにおける立ち振る舞いというのは、案件の性質によって変えていくものだと思います。

ただし、根本的に変わらない事柄はあり、それらを身に着けるために、繰り返して自分自身の癖にしていくのが良い方法だと思っています。さらには、その良い癖が他の人にも伝番していくまで持っていければ良いな~私自身も日々精進しつつ作業を進めていきます。また次回もお楽しみに。


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