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JAPAN EXPO PARISにサークル参加してきたレポ②

JAPAN EXPO PARISにサークル参加してきたレポその②です。
その①はこちら

今回は参加者目線から見た感想と、もっとこうしたら良かった~!!っていうのと、同様にHOBBYで参加を検討したい人、後もしかしたら来年も出るかもしれない未来のアホな私へアドバイスとメモ書きです。

参加日程について

最初に、別記事で詳しく書く(吐き出す)のですが、前日入りした際にロストバゲージ(正しくはDelayed baggage)しまして。初日出すもの何もないので欠席、とりあえず受付してこんな悲しい張り紙をしておしまいでした。

ウケるわ…

2日目、起きたら荷物見つかったって連絡きてたので喜び勇んで朝の受付だけしにいって、椅子をそういえば受け取っていなかった(本当は前日の水曜日に取りに行く)ので荷物で身動き取れなくなる前に取りに行ったところ、なんと水曜日で全部配っちゃってもうないよ☆って言われ…いやいやいやいやどないせぇと。結局横のブースのお兄さんお姉さんが貸してくれた(全日程通して彼女たちが本当に優しくしてくれて神だった。イラストも可愛いしグッズも買わせていただきました。皆も見て。向こうも私の本やリクエストしてくれた)のでなんとかなったんですがちょっと本当にどうしてくれようかと思いましたね。

今回めちゃくちゃお世話になったお隣さん(@SarahDandh)の作品。ハロハピ!めっちゃ可愛い~!!!

この時はまだ初日に回った感想がとにかく企業ブースがすごい!って感じで圧倒されてしまい、HOBBYブースは(特に木曜段階では)やっぱそこまで盛り上がらないか~って思っていたので荷物無事に受け取った後も空港でしばらく仕事をして(言うて平日なので…)それから最後の数時間だけ会場に設営に戻ったんです。だから実質参加は土日の2日間と金曜終わりの2時間程度。土曜日はエヴァの神ステージ見るために途中抜けしてるので差し引き本当にちょうど2日間くらいでした。

参加の目的

今回とにかく「参加するぞ~!」ってテンションだけで行ったので、売り物も日本語オンリーの二次創作同人誌8割、オリジナル同人誌1割、両面キーホルダーと色紙1割みたいな構成でいや別に売れるとは思ってませんから、の開き直り態度で参加しました。本当は何かオリジナルでせめて英語で出そうと思ってたんですが、直前の6月後半に日本に帰っててそこでイベント出たりしたので…アホなの?アホなの。

だから正直「こうしてよかった!」というより「こうしとけば良かった~」みたいなのが多いので、ほぼほぼ失敗談だと思って聞いてください。
※あくまで個人のアマチュア参加です。企業ブースとかプロ参加はまたちょっと勝手がわかりません。

以上を理解した上で、少しでも参加を検討している人の参考になれば…と思います。

突貫で作ったお品書きとか

参加してみようかなと思う人へ(まとめ)

できれば2人以上で来たほうが良い。1人でも特別問題はなくなんとかなるけどやっぱちょっと大変な時がある。(今回はお隣さんがすごくいい人たちだったからめちゃくちゃ助かった)
オフで描ける絵描きさんはコミッション(スケブ)やったほうがいいと思う。実際に絵を描いてると注目度が全然違うし会話の端緒になる。し、売り子中に退屈しない笑
同人誌文化はあまり浸透してない(特に単純に日本のアニメとかゲーム好きで家族で遊びに来ているようなライト層)のでその点は注意する。これ何?って結構聞かれる。二次創作ってのは何となく見て伝わるかなくらい。
・その分本を出してると(特に客にとってはアマかプロかは関係ないので)作家先生かな?!みたいな期待の目を向けられる。本にサインを求められることがある。恐縮せず堂々と描けば良いと思うけどやっぱり恐縮する。この瞬間だけは自分は一個のArtistだと気合い入れていく必要がある。
・同人誌でなくてもグッズは普通に売れるしイラスト単体でも売れる(っぽい。これはレベルとか画風とか値段にめっちゃよると思う。ピンきり)
Tシャツ、缶バッチ、アクキー、ステッカーなんかは割とポピュラーなグッズだった
・R18はそもそも売っちゃだめですが、子供も家族連れもめっちゃ来るからちょっとでもえっちぃ感じのは気をつけたほうがいいと思う。 ※ただしアヘ顔Tシャツが普通に売れて普通に女の子が着ているという事実は一旦無視する
・見た目が日本人であればフランス語通じなくてもあぁ、って感じで特に嫌な顔されることとかはないけど、やっぱり準備できる限りでフランス語も準備したほうがいい。(お品書きとか注意書きとか)ただ逆に留学生とか旅行者で私もフランス語できなーいって言ってた人たちもいたので日英仏が理想
とにかくブースは盛る。目立ってなんぼだ。日本の同人イベントでは島中1spのあなたでもここでは最初から2sp壁サーなんだ。なんならコスプレもしていけ。大体同人イベントにありがちな禁止事項はこっちには全くない
ちなみに浴衣も着物もセーラー服もサムライも忍者も死神も多すぎるからただの和服じゃさほど目立たないぞ!ここは異世界。
・Navigoっていう一週間タイプの定期買ったほうがいいよ!!!フランス交通費馬鹿にならないし時間によっては駅が大大大混雑してる。そしてLineBが死んだら終わる。空港と同じラインなのでときにコスプレに囲まれた何もわかっていない旅行客がめちゃくちゃ不安げな顔で乗っている。ただし荷物の多さはいい勝負。多分色々変わる可能性あるから最新の情報調べてください!
しっかり寝てしっかりご飯食べて。4日間長い。結構な体力使う。会場は私のところは割と冷房効いてたけど地下のトイレとか地獄のように蒸し暑かった。水分は余分に持ってて損はない。うっかり会場で買うとすげー高いぞ
Wifiは飛んでるけど会場の中は流石に弱い。データ使えるSIMは持ってたほうがいい。電源は申請すれば使えるけど私は今回は使わなかった。充電フルのスマホ二台(内一台でデータ利用可能)とSurfaceで夜まで持った。
・会場外(建物内)は一杯電源もあるしWifiも快適、冷房も効いてる。ただし日差しがサンサン降り注ぐので日中は結構辛い。
結論:めっちゃ楽しい。

こんなところでしょうか?以下詳しめに補足したいところだけ…(といいつつくっそ長いです)

かなり長めの補足と雑感

売り場の写真撮るの忘れてて急いで撮ったこんなんしかなかった…布地、日本のイベントで使ってるやつなのでホントに2sp+αって感じ。

・HOBBYブースってなんだ?
HOBBY部門(いわゆるアマチュア部門、本業とは関係ない、ブースで売ってよいのは自作品12EUR以下のもの)って分類で応募したんですけど、他の参加者割とArtistです!って堂々と名乗ってたり20EURとかのやつとか普通にあった。まぁそこまでの厳密性は無いんじゃないかな。(一応学生は所属の確認、社会人は仕事内容の証明ができるものの送付が応募条件にあったので、本業一本でなければHOBBY参加OKって感じだと思います)もちろん料金が違うので場所とかブースの感じとかは企業とかプロ部門のほうがそれなりにいいところなんですけど。

・そもそも同人誌って文化じゃない。
この時点で私の作品構成完全アウトやろ(笑)コミケみたいなもんだと思ってたけどコミケじゃない。本を自作して売るって感じでは全然ない。ゼロではないけど限りなく少ない。ってゆーかあんな勢いで、とある作品に対して「本」を仕上げてくる日本の同人文化の方がちょっとアレなのかもしれない。FANARTの域を超えてる部分ある。

もちろん中には「Doujinshi」ってモノを知ってるOtakuな人たちもいて、特に私のブースだとヒプマイの本を買ってくれた人たちは割と「このDojinshiください」って言ってくれたり、そもそもEXHIBITORのページを見てから「Ramudaの本まだある?」って来てくれた人もいました。ヒプマイはまだ紙媒体での展開がない(日本でやっとコミカライズ)から、これに関しては恐らく正しい需要の人たちに正しく届いたんだなぁってちょっと嬉しく思います。てゆーかコスプレでも乱数と幻太郎と多分一郎(後ろ姿だけだけどあれば一郎のはず)いた。世界のポ女と交流できて私は嬉しい。

https://rouatnt.booth.pm/items/1432956

※ヒプマイみたいなゴリゴリの日本語ラップ作品が海外に受けんのか??って思ってたんですけど、確かにそこまでまだメジャーじゃないけど今度のリズムゲームとかコミカライズとかで現地オタクたちが虎視眈々と普及を狙っているのだとか…ゲーム化とかコミカライズ、海外オタクに周知しやすくなるって面もあるんだなぁって普通に感心しました。

・ブース出してる時点でArtist
これは戒めなんですけど、アマチュア枠だからとか関係ないんですよね。ブース出してる時点でお客さんからしたらArtistなんですよ。もうゴリゴリにコスプレしてるオタクとかはこうどっかに通じるものがあるから最終的に同士!って感じで良いんですけど、特にうら若いお嬢さんたちがもの珍しそうに私の本を見て、あまつさえご両親に相談してお金握りしめて買っていってくださるのを見ると、あ、あーーーーなんか…なんか君が思っているのとはちょっと本質的に違うかもしれない!!!ってめっちゃ思ってしまう。実は本にサインを求められたことも3回ほどあった。ち、違うんだ~(笑)堂々とサインしたけど。ただできれば二次創作同人誌の説明を用意しておいたほうが良かったと思う。説明…?これ何?これで全部の本?って聞かれたことも数回あったので…。(サンプルって書いてたのもあったしなんか販促用のショートだと思われたっぽい)

・だから同人誌文化じゃなry情報の出し方
ジャンルとかページ数とかサイズとか発行日とかは同人誌文化だと割と基本記載事項なんだけど、多分そういう文化圏でない人にはあんまり意味なかったと思うんだよなぁ…。後サンプルを用意して、っていうのも日本の即売会だと割とよくある(立ち読みとか色々な兼ね合いで)配慮だと思うんですけど、こっち全体的にブースも通路も広いから割と人が集まってもなんとかなる部分があってあんまりそういうの要らないぽい。SAMPLEって表記もちょっと誤解を生んだみたいで、この辺はフランス語の表現とか調べていったほうがよかった。通じる人には通じるし気がついてくれた人もいたけどかなりわかりにくかったみたいです。このへんは参加しないとわからないし参加してもわからないから難しい…。

・グレーだな
というわけでどちらかというと「イラスト」「絵」「グッズ」を売る、っていうのがメインでした。もちろん自作本とかもあったけどオリジナルファンタジーとかだったんじゃないかな。(曖昧なフランス語)
オリジナルか二次創作かはちょっと微妙で半々くらい…多分。オリジナル要素が強すぎて私がパッと見て判断できてないだけでもしかしたら二次創作もそれなりに多かったのかも。

つーか全体的に、ぶっちゃけ、多分限りなく真っ黒よりのグレーが混ざっている状態…な感じ。企業ブースですらあまりに数が多すぎるけどこの辺のいかにもなTシャツとかスマホカバー、本当に大丈夫か?みたいな。まぁ大丈夫じゃないのもそこそこあるんだろうなって感じです。これ公式絵か?二次絵でないか?ってなるやつもあったし。流石に個人ブースでそのまま公式絵をプリントしたグッズとかはなかったと思うんですけど、やっぱ色々難しいなぁと思いながら見てました。自分も二次創作同人誌出してるので偉そうには言えないんですが(特にデフォルメされたやつとか、多分アーティスト固有のファンが二次とか関係なく「このかわいい女の子」って感じで買っていってる節があるし…)

・ルールなしの飾り付け
ブースの飾り付けについて。盛れ。とにかく盛れ。立体にしろ。段差着けて高さつくって目立たせろ。日本のイベントだと囲いとか高さがあったりってのはルール違反なところあるけど、日本の同人即売会ノリで設営すると本当にマジでぜんっっぜん目立たない。私も正直こればかりは結構恥ずかしかった。初日からあまりに悲しい張り紙してるからもうこれ以上怖いもんなんてなかったけど正直に言ってめっちゃくちゃ貧相。日本の2sp分が1つのスペースで、更に後ろにスペース+壁があって、特に商業ブースが死ぬほどもりっもりだから目が慣れてしまう 。会場も通路もあと客も日本のイベントに比較すると「でかい」から、全部を全部大きめにつくる必要がある。私は今回A4ちまちまお品書きで、ポスターとかもなく平積みだけの本当にアマチュアな見た目のブースになってしまった。最低限でかいポスターとか、A3サイズのお品書きとか(それでも読まないと思うけど)棚は必須。バックスペースもかなり余裕あるからそのへんもうまく利用すればいいと思います。

・ぶっちゃけ売れるの?
期待値めちゃめちゃ下げていくと思ってたよりは売れた笑
来場者規模があるからな。今回は日本語二次創作同人誌っていう、もう正直1冊も売れなくてもしょうがないかなって覚悟で行ったけど、それも結局2日間参加みたいになったけど、なんだかんだ全種類何冊かは売れたし売り切れたのもあった。机が広いので、ダメ元でもいろんな種類持っていったのはよかったと思う。

フランス、かなりフランス語に翻訳されてる作品があるからもうこれは多分英語とかじゃなくてフランス語で一冊準備したら興味本位でそこそこ売れるんじゃないかな~?とは思う。日仏併記とか。日本語勉強してますので買わせてください!って人もいたので。同人誌で日本語勉強するのはちょっとっていうか大分心配なんだけど…止められない…何事もパッションを超えられないから…何よりヒプマイ日本語小説本売れたからね。これは本当に机のスペース埋めるためだけに持ってったのに売れたから。翻訳アプリあるから大丈夫…ってホントに…?????これ読める…?ポッセ自由詩だよ…

・無配とか
無配は結構皆持っていってくれる。てゆーかそうだよね、同人誌文化が無いから無配文化もない。え、これFreeなの?って。今回過去無配3種類(別にA4両面の二つ折りっていうどシンプルなやつ)をとりあえず用意したんだけど、機械的に全種類取っていく人もいればすんごい吟味して1枚選んで行ってくれた人もいたし、おもむろに立ち止まって丁寧に手帳に挟んで持っていった人もいた。3種類全部で100枚近くあったんだけど、今回2日目と3日目の午前しかしか持たなかった。

無配に関しては客寄せまたはとにかく知名度のためにもっと盛大に配るってのもありだと思うし、とりあえず無配あるからこれだけもらっていけばもういっか、ってなってしまうリスクがある(売り物の最低価格が0EURになる)から基本無しか、買ってくれた人にだけつけるっていうのでも全然いいと思う。持っていってくれるかな?って言うのに関してはめっちゃ持ってってくれるで間違いないと思う、特にお子様たちは興味津々に選んで行くので見ている分には面白い。お金ないもんね…

・名刺とかポートフォリオとか
名刺は絶対あったほうが良い。カードかポートフォリオないの?って聞かれることがちょいちょいあった。絵描きさんの場合はポートフォリオ絶っっっ対持っていって欲しいけど、私みたいにそもそも専業絵描きじゃないしどちらかというと漫画描きは同人誌がポートフォリオみたいなもんだしSNS見て!って言うしか無いので名刺は大事。特にコミッション始めてからはちょっと遠目に見て、名刺だけもってササッと離れて、また戻ってきて、みたいな人がちょこちょこいました。一体何に警戒されてるんだ。今回私は横着して会社用名刺で配ったんだけど、名刺サクサク印刷できるご時世だし、ブース名入りとかもっとSNSアカウント推しのエキスポ用の名刺とか用意したらよかった

・グッズとか
グッズ、ありとあらゆるグッズ売ってたから何でも売ってみれば良いと思ういます。

今回私が持っていったのはこの両面キーホルダーだけど、高確率でお子様にぷにぷにされる(別に硬いだけなので何も嬉しくない顔をして去る)し、圧倒的多数、しかも缶バッチをつけまくったリュックをもった人々がささっとよってきてひっくり返して缶バッチちゃうんかーいみたいな顔して去っていく

いや、あの、わたし、私はさぁ!缶バッチよりこっちのキーホルダータイプが欲しかったしめっちゃつけてるし気に入ってるから全然いいんだけどさぁ!そんなに缶バッチがいいのかよ!!まだつけたいのかよ!!わかったよ!!皆さん参加するときは缶バッチかStickerかアクキーを作って行ってあげてね!!!あんまりキーホルダーは求められてないらしいよ!!(悲)

ちなみにこのラインナップ、まぁ会社キーホルダーは完全に身内ネタだから全然いいんだけどまさかの経済ネコが完売だったからね。なんで。やっぱりネコは世界を救うのか。

https://store.line.me/stickershop/product/3903517

経済ネコLINEスタンプ販売中で、こっちも一年間びみょう~にホソボソと売れ続けているのでよろしくお願いします(宣伝)折角だし第二弾だそうかな。

まぁ、それで今回は缶バッチでなかったわけですが、いいの、チェックアウトするときに宿のおばちゃんに朝ごはんごちそうしてもらったからキーホルダーあげる、って言ったらえらく喜んでくれて宿泊者用の鍵につけて見てみて!ってしてくれたから。今回はキーホルダーでよかったんです。次回は缶バッチね

・コミッション(スケブ、リク絵)
いわゆるスケブとか色紙とかリク絵。Commision(コミッション)って言うんだって。これも参加してから学んだ。

一応有償スケブのつもりでミニ色紙をお品書きには載せてたんですけど、2日目に設営した時はもう時間も遅かったしどうせ来ないだろうと思って色紙自体は表に出してなかったんです。そしたら本当に最後の方に男の人達3人組が来て、ここにあるShiki-shiやってないの?サンプルないの?って聞かれて。あれ意外にこういうのも需要あるのかな?と思って3日目は朝からサンプル用意してたら、 日本から買っていったミニ色紙10枚強が昼過ぎには予約完売してしまいました。友達にあげたいから!つって友達の名前で複数枚買ってくれた人とか、後々リピーター(?)でマイ色紙持ってきた人もいたし、友達引き連れて帰ってきた人もいたし。(色紙なくて諦めたけど)

あんまり3日目最後の方までそういう依頼があって断るのも心苦しかったので、まぁないよりはマシかと4日目は文字通りスケブ(ペラペラ)で募集したらマイ色紙持参組とスケブどちらもたくさん依頼いただいて、この日は昼ごはんも食べずにずーっと描き続けて合間でお客さんとお話してまた描いて…っていう大変充実した一日を過ごすことができました。4日目が売上全体としても一番良かった。描いてるとやっぱり人がたくさん寄ってきてくれるし、そこから本を見てくれたりもするし、名刺持っていってくれたりもする。

正直私は根っからの同人誌文化というか、あなたの煮詰めた妄想の一冊がほしいんですっていうタイプでスケブとかリク絵とかにさほど興味がなかったんですが、こんなにも喜んでもらえるならもうお前一日目からぽつねんと座ってスケブ量産しとけばよかったのでは??てゆーかもっと色紙買っていけばよかったし、そんなおまけ程度にしか考えてなかったからペンも適当なのしかなかったしもっと練習していけばよかったし…ってこの点は本当反省しかない。途中完成品の撮影も間に合わなくて、スケブなんて総数全く把握してないしもう完全にギリギリ作業になってたんだけど、そもそもがガバガバ会計だし無心にこなしたほうがいいなって切り替えてとにかくいっぱい描きました。

とはいいつつこればっかりは作風によるというか、私は割とザクザクでも描けるタイプだからこの「数で勝負」な感じでもよかったんですけど、もっと精度高いタイプの絵描きさんだったら値段釣り上げてオークションの勢いでもいいんじゃないかと思う。似顔絵のノリで依頼してくる人たちもいるからそのへんはうまく交渉か割り切りが必要かと思います。でも折角4日間、時間もたっぷりあるので、日本のイベントだと時間との戦いになるから中々受けられないけどここではがっつりコミッション受け付けるのもありだなって思いました。簡単にお客さんとコミュニケーション取れるから楽しいです。同人誌でこれ何の話?って聞かれたらこっちが思考停止するから。

・会計について
これ!公式の手引きみたいなやつで「会場では現金」って言われてたからお釣り準備してたんですけど、クレカだめ?現金ないから買えない…ってお客さんが私が把握してるだけで4組もいたんですよ!!多分企業ブースの存在しか想定してなくて、普通にクレカOKだろって感じの人たちか純粋に現金なくなったかっていうタイプだと思う。ATMあるけどいつも並んでた。そもそもこの人達全員が本当に買う気があったのかどうかは置いといて、これはちょっと痛かった。なぜなら私も個人的に同人誌即売会の現金主義まじでどうにかしてくれって思ってるから。いや日本じゃしょうがないのわかってるんだけど、できれば私のお客さんにはその思いをさせたくなかった。

後から思いついて最後の方やっと数組、Paypal支払いを受け付けることができたんだけど(お前何のために会社名義のEUR口座開いたの?って感じ。いや即売会のためじゃなくて仕事のためだけど)列形成レベルのスペースならまだしも、私くらいの弱小スペなら
1. メールアドレスと値段提示(ついでに名刺渡しちゃう)
2. 支払い済画面提示してもらって確認
3. お品物渡す
で全然スムーズに会計できました。今度から最低限Paypalは準備していこう。後フランスだと何が支払いアプリとしてメジャーなのかな…

・ぶっちゃけ儲かるの?
いやまぁそれだけやって儲かるかって言われると素人だったら200%儲からないと思います普通に。そこは普通の同人イベントと同じだと思います。よっぽど大量生産で原価下げて更に大量にさばける大人気絵師か、破格の値段がつく一点物とかがあるならまだしも。何より出費がそこそこあるから。現地の物価と地価も高いからホント。しかも夏のハイシーズンなので渡航費も宿代もかかる。それでも私はヨーロッパ圏在住でそこそこ安い旅に慣れてるからある程度抑えたほうだと思うんですけど。タリン帰ってきてもうスーパーでめっちゃ安心して買い物できる。

主な出費は
・参加費
・保険
・渡航費
・宿代
・印刷費
・現地での諸経費

って感じだと思うんですが、今回私の場合印刷費が極少額(他の日本イベントからの在庫流用、ポスター等なし、無配と名刺とお品書き程度)なのでほぼ無視したとして、…まー参加費保険費現地諸経費がギリギリ、若干足出るけど賄えたかな?ってくらい。今回飛行機キャンセル出たのでこれのクレーム費用が予想額面通り帰ってきたら渡航費がほぼカバーできるんですけど。いやそれにしたってロスバゲの精神的負担の方がきついわ。

実は最初手搬入じゃなくて郵送にしようかと思ってて、でもフランスの配達事情あんまわかんないし届かなかったらやだしって思って持ち込みにしたのにまさかの届かないっておい。斜め上に予感的中やないか

対策としては最低限初日にスケブだけ受けられる状態に手荷物はセットしていこう。見本(ポートフォリオと名刺)とスケッチブックとか色紙とか筆記用具とか。あと最低一泊分の下着は手荷物に入れていくことかな?ここにきて一番実用的なアドバイスができて私は嬉しいです。後荷物の写真も撮ってね。

とかなんとか色々しているともちろん保険は絶対いるし、何より最後は体力勝負になるのであんまり食費とか宿代ケチるのはやめたほうがいい。結論コストはどうしたってあんま下がらないです。めっちゃ円高になるか飛行機がキャンセルになるかイカしたパリ近辺在住のオタク友達がいない限り無理だ。

・じゃぁ売上を上げたければ?
私レベルでも上に挙げたような改善点が無数にあって、更に4日間フル参加できたらそりゃもう少しは売上あったとは思うんですけど。でもコミッションに関しては自ずと時間と体力の制限があるので、例えば今回だと大体最後の方フルで描いて1時間に4~5枚でいわば時給12EUR~18EURって感じだし、流石に一日描いてると疲れるし腕が…ってなるからある程度最大予想金額が決まってくると思う。

同人誌とかグッズに関しては過去実績があればそれを参考にするしかないでしょうか…総来場者数は30万人以上確実ぽいので、万人受けする感じの絵柄(可愛いとかカッコいいとか)であれば当日ブースをいかに目立たせるか、と事前の告知(やっぱお友達かお知り合いがきゃーって来てくれるようなところは強い。人がいると人集まってくるし)とかもうなんかこの辺普通にコミケで死ぬほど言われてると思うのでなんとかできるだけ頑張ることしか思いつかない。でも万人受けにこだわらず尖ってもいいのがHOBBYブースだと思うよ!!

後はイベント後も売れる態勢が取れているかどうかかな。ちなみにうちは全く取れてません笑。しかもこれはヨーロッパに拠点がある限りにおいてだと思いますけど。DL販売とか?とはいってもやっぱりブースからオンラインへのアクセスにつながるのはそういう交流に慣れたOtaku層、もしくはブース参加者同士が主なので、例えば今回も名刺配ったけどサイトのアクセス数に換算するとどうだろう、Direct新規アクセスで見ると15%から20%くらいかな…SNS経由のReferelも入れるともう少し行くかな…もともとが極少数アクセスしかないから多分あんま参考にならない。EXPO用の名刺→LPみたいなのきちんと用意してイラストDLおっけーみたいなのしてみるとそこそこちゃんとした数字が取れて面白いかもしれない。来年やってみようかな。

しかしながらインスタツイッターもフォロワー若干増えて(このクソ日本語オンリーのアカウントをよくぞって感じ)効果ゼロってことはないだろうし、普通にコミッション頼んでくれたお客さんと仲良くなって日本留学するからつってFB交換してみたいなのもあるから、本気ならマーケティングの本を読んで、後はもう楽しくその場のノリで交流会って感じでいいんじゃないでしょうか。あ、ちょっとめんどくさくなってきたね。うん。

結論

なるべく出展検討している人に有用なお話をしようと頑張って書いてたら最後やっぱ金の話になったけど、結論としてはめっちゃくちゃ楽しかった。やばい。参加してよかった。えっ、世界のオタクと出会える4日間楽しすぎるでしょ。全ての同人イベントに言えると思うけどもはや金出してディズニーランド行くのと同じ気持ち。精神的に満たされる。帰国早々38度の熱出して2日間寝込んだので体力的にはやはりあれっぽいですがホント楽しかったよ。違うよタリンが寒すぎるんだよ。

来年も既にめっっっちゃ出たくてたまらないのですが、できれば今度は合同ブースで出したいですね。ブース(費)折半でも日本の1spと変わらないし(費は日本の1spより大分高いですけど)、奥行きあるからスペース的には問題なさそうだし、何よりやっぱり店番欲しい。出てる人間もオタクだからどうしても行きたいイベントとかあるわけで。後2人いたらどっちかがロスバゲしてもとりあえずブースは出せるだろ。

来年に向けて、もし合同ブースに興味あってパリまできちんと来れそうなサークルさん、できれば並べても雰囲気あんまり壊れない感じだとなお良い、な感じでゆるく募集しておきたい。皆さん是非これを読んで楽しそうだと思ったらご検討ください!

レポ③ そして実際何が起きたかの日記

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