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わかりやすいアラートメッセージを書くための3つ原則と6つのルール

こんにちは。
クラウド会計Plusのデザインをしているまいまい(@rotr9)です。

会計Plusで使っている「わかりやすいアラートメッセージを書くための3原則と6つのルール」を紹介します。

🙋‍♀️ このnoteはこんな人におすすめ
・プロダクトの開発者
・プロダクトのデザイナー
・マーケティング担当者

💻 アラートメッセージとは

アラートメッセージとは、ユーザーのアクションに対するエラーや、ユーザーのアクションが正しく実行されたことをフィードバックをするための短い文言のことです。

アラートメッセージ を表示するコンポーネントとして、flashメッセージやスナックバー、ダイアログなどがあります。フォームのバリデーションエラーのメッセージとしても使用できます。


flashメッセージ

スナックバー

バリデーションエラー


👍 わかりやすいアラートメッセージの効用

わかりやすいアラートメッセージとは、見た人がわかりやすい書く人がわかりやすいメッセージのことです。

アラートメッセージが見てわかりやすいと、そのメッセージを見たユーザーが迷いません。さらに文体や単語が統一されたメッセージは、プロダクトへの信頼感につながります。

アラートメッセージのルールをわかりやすく明文化しておくことで、開発の際に迷わずに書けるようになります。また誰が書いてもある程度一定の品質を担保できます。

以下の3原則と6つのルールを、わかりやすいアラートメッセージ作りにお役立てください。

📗 基本の3原則


アラートメッセージを書くときは、下記の3原則を念頭に置いて書くようにしましょう。

【アラートメッセージ の基本の三原則】
1. 誤解を生まない
2. 簡潔で明快
3. 否定的な表現をしない

1. 誤解を生まない
ユーザーのアクションに対するフィードバックを適切に伝えるのがアラートメッセージの役割です。メッセージが複数の意味に解釈できたり、オブジェクトの名称が間違っているものは誤解を生む可能性があります。

2.簡潔で明快
短文で情報を伝えるアラートメッセージにおいて特に重要です。

普段よく使うメールやチャットは「私→あなた」のコミュニケーションなので、相手(回り回って自分)への配慮のために婉曲な表現も必要です。

相手の苗字を知りたいときに、メールで「苗字を入力してください。」とは書きませんよね?
私なら「恐れ入りますが、苗字をお知らせください。」くらいのテンションで書きます。

アラートメッセージは「システム→あなた」なので、婉曲な表現よりもわかりやすさをとるべきだと考えています。

メールでは「恐れ入りますが、苗字をお知らせください。」と書く文言も、
アラートメッセージ では「苗字を入力してください」にするべきです。

3. 否定的な表現をしない
否定的な表現を多用すると、読み手に不安やプレッシャーを与える恐れがあります。また誤解を招く表現になりやすいので、肯定文で書ける場合はなるべく肯定文で書くようにしましょう。

***

アラートメッセージのおおよそのテンションがわかったところで、具体的なルールを見ていきましょう。

🕵️‍♀️ 6つのルール

1. してはいけないことや状態ではなく、するべきことを書く

❌ 都道府県が未選択です
⭕️ 都道府県を選択してください

するべきことが明確に記載してあると、ユーザーがスムーズに次のアクションにうつれます。

2. 枕詞を使用しない

❌ お手数ですが、再度アップロードしてください。
⭕️ 再度アップロードしてください。

表現をやわらかくするためにメールなどの文章では書くことが多い枕詞ですが、短い言葉で伝えるべきアラートメッセージ では不要です。

3. 重複表現を使用しない

❌ 姓と名を両方入力してください。
⭕️ 姓と名を入力してください。

「姓と名」と「両方」が重複しているので、「両方」は不要です。

❌ 調査を実施してください。
⭕️ 調査してください。

「実施」がなくても意味は伝わるので不要です。

4. 指示語を使用しない

❌ そのユーザーはすでに登録されています。
⭕️ 「金前 太郎」はすでに登録されています。

指示語の対象を考えるのはユーザーの負担になります。
指示語を利用する代わりに対象のオブジェクトを明記しましょう。

5. 目的語を記載する

❌ 更新できませんでした
⭕️ プロフィールを更新できませんでした

どのオブジェクトの、どのアクションに対するフィードバックなのかを明確にしましょう。

6. 使役形を使用しない

❌ カーソルを移動させます
⭕️ カーソルを移動します

「誰が」を明確にするために、使役形は避けましょう。
ユーザーがカーソルを移動させるのか、システムがカーソルを移動させるのかわかりづらくなります。

***

以上が、システムの文言を書く人が気を付けるべき6つのルールです。

その他にも会計Plusでは、

・敬体(です・ます調)で書く
・漢字、ひらがな、カタカナは全角で表記する
・技術用語も含めて、長音は省略しない

など、表記を揃えるための細かいルールを設定しています。

👉ルールを運用するために

会計Plusではライティングガイドを作って、上記のルール+αを開発者がいつでも参照できるようにしています
また表記シートを作って、漢字/ひらがなで迷ったときや、単語選びで迷ったときに検索して使えるようにしました。

そして、唐突にルールを空から降らせて開発チームと混乱に陥れないために、ライティングガイドと表記シートを使ってアラート文言を書いてみるワークショップを行いまた。

ライティングガイドと表記シートは運用を始めたばかりで、これからどんどんブラッシュアップをしていく予定です。

🐣 まとめ

【アラートメッセージ の基本の三原則】
1. 誤解を生まない
2. 簡潔で明快
3. 否定的な表現をしない

【アラートメッセージ の6つのルール】
1. してはいけないことや状態ではなく、するべきことを書く
2.枕詞を使用しない
3.重複表現を使用しない
4.指示語を使用しない
5.目的語を記載する
6.使役形を使用しない

いかがでしたでしょうか?
「うちはこうしている」「ここはこうしたほうがいいと思う」など
ご意見・ご感想などあればぜひコメントやDMからお寄せください。

📕 参考


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