【イベントレポ】Xcodeの奥深く、iOSモバイルアプリエンジニアの開発課題について
皆さん、こんにちは！
ぶっちゃけ系エージェント、ROSCA広報のSahoです。
3月29日（金）に弊社ROSCAが運営する「ROSCAFE」にて「Xcodeの奥深く、iOSモバイルアプリエンジニアの開発課題について」を開催しました！
この記事では企画・運営、そして当日のモデレーターを勤めました私、Saho@ROSCA広報目線でイベントの様子をお伝えしたいと思います！
LT1：「SwiftUIのアーキテクチャ」 株式会社ゆめみiOSエンジニア Apurin Mikhailさん
今回、ゆめみ社からはiOSエンジニアのApurinさんが登壇。SwiftUIのアーキテクチャに関して詳細な説明を行っていただきました。ゆめみ社では、従来のアーキテクチャであるMVVMを使用していましたが、ビューモデルの扱いに難しさを感じていたため、よりシンプルな方法を模索しているそうです。具体的には、ビューモデルを削除し、直接モデルとビューを結びつける方法を取り入れています。
モジュール化を進め、依存注入を活用することで、より強固なチーム作りとサービス提供を目指しているゆめみ社。iOS17からは新しいサービスが利用可能になったものの、取り組んでいるアーキテクチャのアップデートでは、これまでの問題を解決するための依存注入の重要性が重視されています。
また、ステートとアクションを分けて定義してそれぞれ注入することで、状態管理の問題に対処しています。この方法により実行時に依存が正しく注入されることを保証し、安定したアプリケーション開発を目指しています。
ゆめみ社では、プロトコルを用いた依存注入によって、開発プロセスの柔軟性を高めています。これにより、プレビューやテスト時にはモックを、本番環境では実際のインスタンスを注入することが可能になっています。これは、異なる環境でのアプリケーションの挙動を確認する上で非常に重要な要素です。
このアプローチは、画面の構造も独特で、画面をフロー、スクリーン、ビューに分けることで、ナビゲーションや状態管理をより明確にしています。特にフローは、いわゆるコーディネーターパターンをシンプル化したもので、画面遷移の責務を担っています。
LT2：「プライバシーマニフェスト対応で泣いた🥺ライブラリ管理の課題」株式会社スペースマーケット モバイルアプリエンジニア 村田 直幸さん
続いてのLTは株式会社スペースマーケットの村田さん。プライバシーマニフェスト対応とはアプリやサードパーティ製SDKがユーザーのプライバシーデータをどのように収集、扱っているかを明確にするものであり、開発者にとって2024年4月末までの対応が義務付けられています。未対応のアプリは、App Storeの審査時にリジェクトされる可能性があります…！！
村田さんが特に今回注目していたのは、依存するSDK全てに対するプライバシーマニフェスト対応状況の確認、これに関連するライブラリ管理の課題です。スペースマーケット社のチームでは、利用しているライブラリのプライバシーマニフェスト対応が進んでいるかのチェックを少ないメンバーで手動で行っていました。この作業は、チームのリソースを大きく消費するため、Pythonで作成したスクリプトを使用して自動化しました。
さらに、ライブラリのバージョンが古い、メンテナンスが終了している、プライバシーマニフェスト対応が進んでいないなどの理由から、一部のライブラリを削除するか、内製化する必要がありました。特に、RealmSwift」のバージョン更新が大きな課題となり、SwiftDataを利用したデータ管理に移行する決定をしました。SwiftDataはiOS 17以降でしか利用できないフレームワークのため、iOS 16以前のユーザーへの対応も考慮する必要がありました。
今回のプライバシーマニフェスト対応を通じて、スペースマーケット社では不要なライブラリの削除や最新のフレームワークへの移行が進み、依存しているライブラリの大半を最新バージョンに更新することができました。今回の対応は、開発チームの成長にも繋がり、ライブラリを定期的に更新していく重要性を改めて感じたそうです！
今回は多くの方にご参加いただき、質問欄も非常に盛り上がる活気のあるイベントとなりました！改めまして登壇者のみなさま、ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました！
また次回の記事でお会いしましょう！
ROSCAでは、エンジニアに最適なキャリアを選択してほしいという思いから知識を持ったキャリアアドバイザーが毎日厳選したクライアントのみに絞ってお仕事のご支援をさせていただいております。
少しでも関心をお持ちいただけましたら、ぜひお問合せください。
ROSCAの話を詳しく聞きたい！興味があるという方はこちらの募集からどうぞ！
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？