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カラーリングのニーズと髪のダメージ:最新開発メカニズムとアミノ酸型界面活性剤の重要性

おはようございます。創業65年基礎化粧品一筋のローザ特殊化粧料(rosa603special)は、東京都東久留米市で一貫製造しています。私、化粧品技術者のNでございます。カラーリングのニーズと髪のダメージの関係性に着目し、近年主流のアミノ酸型界面活性剤をベースとしたダメージケア及びカラーケアシャンプーの開発、メカニズムについて以下に示します。


カラーリングのニーズと髪のダメージ:最新開発メカニズムとアミノ酸型界面活性剤の重要性

ダメージケアにお勧めの陰イオン界面活性剤

メチルアラニン型の界面活性剤
特徴は弱酸性領域で、増粘性、増泡性に優れ泡の伸びがよく髪に負担をかけずに洗うことができる。毛髪の摩擦を低減し洗髪中から濯ぎ後まで指通りよくストレスなく洗うことができる。

◎泡の粘度の評価方法

回転式レオメーターを用いてせん断粘度は値が大きいほど泡の粘度が高い。

泡の粘度が高いほど毛髪の摩擦を少なく洗髪することができる。洗髪中の摩擦を低減する方法の一つとして毛髪のコアセルベートによる毛髪のコンディショニングがある。

◎コアセルベートとは・・・

洗髪工程においてシャンプーを希釈していくと配合成分中の陰イオン界面活性剤と両性界面活性剤、カチオン化ポリマーの電荷が中和されることで水に不溶の複合体を形成する。この複合体がコアセルベートである。コアセルベートは毛髪になめらかさを付与する。透明のシャンプーを希釈すると外観に濁りが生じる。この濁りがコアセルベートが生成されていることを示している。

◎洗髪時の摩擦の挙動・・・

評価方法はシャンプー簡易処方の10倍希釈溶液に毛束を浸漬後、濡れた毛髪の摩擦係数を測定する。その後水処理後を基準とした静摩擦、動摩擦係数比によって評価を行う。グラフで縦軸に動摩擦係数比、横軸は静摩擦係数比で示した場合はグラフが左下に近づくほど髪がなめらかであることを示す。シャンプーの官能評価は「泡量の多さ」、「洗髪時の滑らかさ」、「すすぎ時の滑らかさ」で示す。


ダメージケアにお勧めの両性界面活性剤

脱塩のアミノ酸骨格を持つカルボベタイン型の両性界面活性剤

特徴・・・髪をやわらかく、指通りのよい洗い心地で傷んだ髪もやさしく洗える。きめ細かい泡質で洗髪時の髪の摩擦を抑える。そしてヘアカラー、カラートリートメントの退色抑制にも優れる。

◎カラーケア処方

退色試験。ヘアカラー剤にて白髪毛を染毛する。その後2%の活性剤水溶液にて処理を行い、40℃の温水で洗浄ドライヤーにて乾燥させる。乾燥後の毛髪を活性後の毛髪とする。

◎退色メカニズム

ダメージ毛においてキューティクル損傷部分から染料分子が流出することで退色が促進されると考えられる。ところがにコアセルベートの生成が豊富に生成する界面活性剤をシャンプーに配合することで生成したコアセルベートがキューティクルの損傷部分に吸着し、これによって内部の染料分子が抜けにくくなり、退色が抑制されると考えられる。


▲カラーリングのニーズと髪のダメージ:最新開発メカニズムとアミノ酸型界面活性剤の重要性

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